雨ときどき初恋!?

CAST藤野有紗

作者：ちゃむりんぐ

2023.05.20

こんにちは!!
藤野アリサです♪

最近天気が冴えなくて、
気持ちもどんより。。。

「アリサぁ～」

この子は神友のナツミ!!
可愛くて、頭も良くて、
めっちゃ自慢の友なのだ!!

アリサ「もぅどうしたの??
またあの人のこと？」

あの人とは学年１人気男子の、
犬飼タイヨウ君。
ちょっとチャラくて苦手だけど。。。

ナツミ「さっきね、
わざとぶつかっちゃった」

アリサ「え!?」

さすがナツミすごい行動力（笑）

・・・あれ？
こっちを見てるのは、
タイヨウ君？

ナツミ「アリサ？
具合悪いの？」

ナツミが顔をのぞき込む。

アリサ「うぅん、大丈夫だよ!!」

○。。・☆。。○。。・☆。。・○。。・☆。。○

ナツミ「うわぁ～～すっごい雨!!」

アリサ「ホントだねぇ・・・」

本格的に梅雨。
私の大っ嫌いな時期。

アリサ「あっゴメン!!
うち、先生に呼ばれてるんだった。
先に帰ってて！」

ナツミ「わかった!!
またあしたね!!」

○。。・☆。。○。。・☆。。・○。。・☆。。○

アリサ「うわぁ～。
雨さっきより
強くなってるし!!」

ナツミと帰ればよかったと
ちょっと後悔。

？「おい!!」

アリサ「？」

振り向くとそこには、
タイヨウ君が・・・!?

アリサ「なっ、何ですか？」

太陽「ゴメン、
傘一緒にいれてくんね？」

アリサ「え!?
なななんで、私なんですか？」

太陽「傘、忘れちゃって・・・」

あっ。。。
気づかなかった。

タイヨウ君
びしょぬれじゃん!!

アリサ「いぃけど、家はどっち？」

太陽「藤野と同じ方だよ」

アリサ「はっはぁ・・・」

太陽「そういえばさぁ、
理科の河村、
めっちゃウケルよなぁ笑」

アリサ「え？
あぁ河村先生ね!!
話ながいけどね♪」

タイヨウ君意外と話、
楽しいじゃん!!

○。。・☆。。○。。・☆。。・○。。・☆。。○

ナツミ「アリサ、おはよ!!」

アリサ「おはよう!!」

ナツミ「あっ、アリサ見て!!
タイヨウ君だよ！
今日もかっこいい～」

一緒に帰ったとか、
口が裂けてもいえないよ・・・

ナツミ「アリサ聞いてる??
って、顔赤いよ？」

アリサ「・・・あ？　ゴメン
聞いてなかった、
もう１回言って」

ナツミ「アリサ・・・
もしかして・・・」

○。。・☆。。○。。・☆。。・○。。・☆。。○

ナツミ「ねぇアリサって、
好きな人いないの？」

アリサ「えぇ!?　何で急に」

初恋すらまだなのにぃ～。

でもタイヨウくんの顔がうかんで、
ちょっとびっくりしたけど。。。

ナツミ「あのさ、アリサ。
アリサさぁ、タイヨウ君のこと
すきでしょ？」

アリサ「・・・わかんないよ」

ナツミ「この前いっしょに
帰ったんでしょ？
私はただの憧れって感じだから、
応援するよ」

アリサ「やっぱり
好きなのかなぁ？」

ナツミ「タイヨウくんといるとき、
どんな感じなの？」

アリサ「うぅ～ん。
１回しか話してないけど、
苦手だったはずなのに
話がはずんだ・・・かな？」

ナツミ「ぜぇ～ったい大丈夫!!
これから頑張っていこぉ!!」

アリサ「なにを・・・？」

ナツミ「名づけて・・・
“タイヨウ君と
両思いになっちゃおう作戦”!!」

アリサ「えぇ～～～～」

大変なことになっちゃった・・・（笑）

○。。・☆。。○。。・☆。。・○。。・☆。。○

ナツミの作戦は
正直きつかったｗｗ

１．毎日鏡で笑顔の練習をすること!!

ナツミ「ちゃんと目も笑うようにね」

アリサ「顔が。。。顔がひきつるぅ～」

２．野菜でビタミン
早寝早起きで肌美人に!!

３．恋愛漫画は熟読するべし!!

ナツミ「私の貸してあげるから♪」

アリサ「恋をすると。。。
胸が苦しくなる!?」

４．あとは相手が好きなものを
リサーチかな!!

ナツミ「タイヨウ君は
サッカーが大好きだよ!!」

うちは頑張った！
自分でも信じられないくらい真剣に。

○。。・☆。。○。。・☆。。・○。。・☆。。○

頑張ってたけど、
タイヨウ君と全然あえずに
諦めかけてたうち。

ナツミ「うわぁ～、きょうは
いちだんと雨がひどい！」

アリサ「。。。やっぱり無理なのかなぁ」

落ちてる時に、
雨でめっちゃネガティブなうち。

ナツミ「まぁまぁ
ドーナツおごるから帰ろ♪」

アリサ「うん！」

○。。・☆。。○。。・☆。。・○。。・☆。。○

ナツミ「でさぁ～」

アリサ「ほんとにぃ～？」

ナツミ「ちょっアリサ、あれ!!」

靴箱の前でたたずむ人影は、
まさしくタイヨウ君だ。

ナツミ「いってきな!!」

アリサ「え？　でもぉ」

ナツミ「何のために
頑張ってきたの？
あたって砕けろ（笑）」

アリサ「ナツミありがと!!」

私は靴箱に向かい
駆け出した!!

「ドーナツは
またこんどね～」

後ろからナツミが
叫んでるのが聞こえた。

でも、今は
振り返る余裕なんてない!!

アリサ「タイヨウ君、あの」

太陽「待ってたよ」

アリサ「え？」

太陽「藤野のこと待ってたよ？」

見ると、
今日もタイヨウ君は
傘を持ってない・・・

こんなに大雨なのに
おかしくない・・・？

太陽「傘入～れて」

２人で校門をでる。

言わないと！
言わないと！

アリサ「あのね!!」

太陽「ずっと前から
スキでした？」

アリサ「うちね!!」

太陽「サッカー
好きになったよ？」

アリサ「え・・・？　何で？」

太陽「ずっと前から
気になってました。
これは俺の気持ち!!」

しぜんと
涙がこぼれ落ちる。

太陽「わざと
かさも忘れてました（笑）」

アリサ「おかしいと思ってた（笑）」

太陽「付き合ってくれませんか？」

普段はチャラチャラしてる
タイヨウ君が
真剣な顔で敬語で
話してきたギャップに、
心臓バロメーターはマックスに!!

アリサ「はいっ!!」

だから、
私の家も知ってたのね。

だから、傘をわすれてきたのね。
ホントにバカみたい（笑）

・　・　・　・　・　・

あの日、雨がふってなかったら、
２人は出会ってなかったのかな・・・

あの日、雨がふってなかったら、
うちの初恋は
タイヨウ君じゃなかったよね!!

その日ばかりは、
大嫌いだった雨に大感謝!!

－－－ＥＮＤ－－－
＊ニコ学名作リバイバル＊
この作品は過去に投稿された作品をアレンジしたものです。