夏恋ハプニング

CAST藤野 有紗藤野 有紗

作者:あめのしずく

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2021.08.31

私の名前は、
藤野有紗(アリサ)。





野球部のマネージャーを
している、中学2年生です。





野球部のマネージャーは
すっごく楽しい。





ワカナ「よしっ、グラウンド
向かおっか!」





アリサ「はい!」





この子は、
宮本和奏(ワカナ)。





同い年で一緒に
マネージャーをしてるんだけど、
すごく大人っぽいし、面白い!





だから部活は楽しい!





そして、私が
マネージャーになろうと
思った理由はもう1つある。





それは・・・





ワカナ「戸部君、ホームランだよ
アリサ!」





アリサ「やっぱりすごいな~!」





片想い中の戸部光翔
(コウショウ)君が、
この部活にいたから。





戸部君は、この学校の
野球部のエース。





特にバッターとしての才能は
飛びぬけていて、
彼を好きなファンの子も多い。





だから、
マネージャーになって
彼に近づきたい。





アリサ(私ももっと頑張るぞ!)













***





ある日、こんな会話を
耳にした。





アリサ(あ、戸部君だ)





当然ながら、
戸部君はこの学年でも
特に人気者で、友達も多い。





オオゾラ「そういえば俺
気になってたんだけどさ・・・」





コウショウ「何?」





戸部君の隣を歩くのは、
確か戸部君の親友である、
懸樋大晴空(オオゾラ)君。





オオゾラ「コウショウって
どんな女子が好きなの?」





アリサ(!!)





私が気になってたこと!





オオゾラ君
ありがとうございます・・・!





コウショウ「えー分かんないなー」





オオゾラ「たとえば目はでかくて
背は小さいとか、
いろいろあるだろー」





コウショウ「んー・・・、
あ、でも俺
色が白い女子好きかも」





ガーン!





野球部でかなり
日焼けしてしまった私とは、
かけ離れた女の子。





アリサ(私ダメだー!)





2人は会話を続ける。





オオゾラ「あ、それなら
マネージャーの
ワカナちゃんは?
あの子可愛いよなー!」





アリサ(ワカナか・・・
確かに色白いし、
美人だもんね・・・)













***





その日の放課後、
ワカナにメールした。





アリサ〈ワカナ助けてー!!〉





ワカナ〈どうしたの?〉





アリサ〈実は戸部君の
好きなタイプが
ワカナみたな
色の白い子だって・・・〉





ワカナ〈そうなの?
じゃあ簡単じゃん〉





アリサ〈?〉





ワカナ〈色を白くする努力
すればいいんだよ!〉





アリサ〈でも具体的には
何すればいいの?〉





ワカナ〈そうだな・・・
日焼け止め塗って
あとは・・・
トマトジュース飲む!〉





アリサ〈なるほど~!
ありがとう、
やってみる!〉













***





次の日私は、朝1番に
学校の自販機に向かった。





アリサ(あった、
トマトジュース!)





しかし、お釣りを
取ろうとしたとき、





アリサ「あっ」





小銭を床に
ばらまいてしまった。





コウショウ「・・・あれ、
藤野さん、大丈夫?
あ、てか俺らちゃんと
会話するの初めてだね」





アリサ「とっ、戸部君!
う、うん大丈夫だよ。
ありがと。
確かに初めてだね」





一緒に小銭を
拾ってくれた。





その時一瞬、





スッ





2人「あっ、ごめん!」





手が触れた。





アリサ「ご、ごめんね、
迷惑かけて・・・
えっと、じゃあまた部活でね!」





コウショウ「また後で!」





爽やかな笑顔を、
私に向けてくれた。













***





それから色々
続けていくうちに、





ワカナ「あれ、アリサ
前より白くなったんじゃない!?」





アリサ「ほんと!?」





だんだん肌が
白くなりはじめた!





トマトジュースの効果が
抜群だった。





そして・・・





コウショウ「アリサ、タオル!」





アリサ「はい」





コウショウ「サンキュ!」





コウショウ君とも
仲良くなってきたの!





ワカナ「もうトマトジュースが
必需品だね(笑」





アリサ「そうかも(笑」













***





その日の夜、
私は夢を見た。





コウショウ君と、
部活前に階段で喋る夢。





私はどうやら、
トマトジュースを買った
直後らしい。





コウショウ「アリサって
そのジュースいつも
飲んでるよね。
好きなの? 俺は苦手(笑」





アリサ「まあ、そんな感じかな・・・?」





(タイプの女の子に
近づきたいからなんて
絶対言えない・・・)





もう一段、階段を
上ろうとしたとき、





アリサ「わっ・・・!!」





足を階段から踏み外して、
私たちは落ちてしまった。





でも、私は無事だった。





なぜなら・・・





アリサ「いった・・・
コウショウ君は大丈夫?
って、コウショウ君!
頭から、血が・・・!」











・*・*・*・*・*・*・
・*・*・





ハア、ハア・・・





夢から覚めた。





アリサ(コウショウ君、
血が、いっぱい出てた・・・)





でも、正夢には、
ならないよね・・・?













***





アリサ(落ち着け、私・・・)





いつも通り、
トマトジュースを
買いに行った。





すると、コウショウ君が
やってきた。





コウショウ「おはようアリサ」





アリサ「お、おはよう!」





コウショウ「あ・・・その、
歩きながらでいいから
話さない?」





アリサ「? うん」





アリサ(コウショウ君、
いつもと様子が違う・・・?)





そして、コウショウ君が
立ち止まったのは、
夢に出てきた階段。





アリサ(嘘・・・
まさか、ほんとに)





コウショウ「そこ座って。
あ、そういえばさ・・・
アリサってそのジュース
いつも飲んでるよね?
好きなの?」





やっぱり。





今すぐあれだけは
避けなきゃ・・・!





しかし、促されて
階段を上ってしまった。





そして、





アリサ「わっ!!」





コウショウ「アリサ!」





どさっ





・・・夢の通りに、
なってしまった。





アリサ(嘘・・・どうしよう!
やっぱり夢と同じで
血が出てる・・・!)





「コウショウ君!
コウショウ君!」





コウショウ「う・・・
いった・・・」





アリサ「大丈夫・・・!?
ごめん私のせいで」





コウショウ「それはいいんだけどさ・・・
トマトジュースかかったー!!」





・・・ん??





トマトジュース・・・!?





血と思ってたのって、
トマトジュースだったのー!?





アリサ「よかった・・・
生きててよかったー!!」





コウショウ「ご、ごめん
泣かないで・・・」





アリサ「好きな人が
死んじゃうかと思った・・・」





コウショウ「・・・え?
す、好きな人?
俺が?」





アリサ「・・・あっ・・・!
いや、ごめんつい・・・」





コウショウ「いや、謝らないでよ。
俺も好きだし。
部活とか真面目にやってる
アリサが好きだよ。
・・・俺と付き合ってください!」





嘘・・・





アリサ「よ、よろしくお願いします・・・!」





トマトジュースには、
良くも悪くもご注意を!







*end*

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