恋のバトンタッチ

CAST藤野 有紗藤野 有紗

作者:Hona*

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2023.09.30

1か月後に待ち受けてる運動会は、
3年生の私たちには、
中学生活最後の行事。





特に最後の競技の全員リレーは、
どこのクラスも本気で、
練習を繰り返している。















★。。・。。★。。・。。・★。。・。。★。。・。。★。。・★。。・





こんにちは、
私はアリサ!





3年E組の
学級委員長をしています。





アリサ「あのー!
リレーの走順を
決めたいんですけど!」





みんな(ガヤガヤ)





もう、
全く聞いてくれないの、
いつも。





明日までに
走順を決めるように
体育の先生に頼まれたのに。





リョウ「出席番号順でいいんじゃん、
めんどくせーから」





アリサ「はぁ?
そんなんじゃ負けるよ?
てかリョウ副委員長でしょ、
手伝ってよ」





口を挟んできたのは
仮にも副委員長のリョウ。





リョウ「別に勝つ必要ねーし。
めんどい」





みんな「そうそう、
てきとーに決めといて」





アリサ「・・・・・」





みんなは勉強したり、
トイレ行ったり話したり、
トランプしたり、
自由に過ごしてる。





正直に言うと
このクラスは荒れているの。





理由を作ったのは私。















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4月のこと。





私は目立つ方の
女子だった。





リョウは目立つ方の男子で、
リョウは私のこと、
好きだったみたい。





先生「学級委員長やってくれる人」





アリサ「はい! 私やります!」





先生「アリサさんね、ありがとう。
じゃあ副委員長は?」





リョウ「俺やります」





リョウはそーゆーの
やるタイプじゃなかったから
びっくりしたし、嬉しかった。





先生「じゃあ何か意気込みを」





アリサ「はい!
えーと私に頼って下さい!
何でも責任取ります!」





ってゆー無責任なことを
言ってしまった。





案外学級委員の仕事は忙しく、
HR関連から、宿題の回収、
放課後は残って
行事に向けて準備。





リョウも積極的に
手伝ってくれた。





そのあと
1週間後のこと。





5月にある球技大会に向けて
放課後に準備をしていた。





沢山の資料を読んでいるうちに
私は少しイライラしていた。





そんなときに
この事件は起きた。





リョウ「あのさ、俺、
アリサのこと好きなんだけど」





突然で、びっくりしたし、
リョウのことは、なんとも
思っていなかったのもあって、





イライラしていた私は
さらにイライラした。





アリサ「からかわないで?
そんなことやってる時間ないから」





リョウ「俺は本気だよ。
お前じゃなかったら手伝わないし、
ほんとに好きだよ」





アリサ「・・・いい加減にしてよ!
それよりも時間ないの。
黙って手伝って!」





私は強い口調で言った。





そしたらリョウは
机の上にある資料を
床に放り投げて、逃げて行った。





アリサ「なんなの。」





それから
私1人でやった。





全部に手が
行き届くことはなくて、





迎えた球技大会で、
私のクラスは
学年でビリになった。





女子「アリサのせいで負けたんだよ。
タイムスケジュール
配ってくれなかったから、
試合に間に合わなくて、不戦敗」





男子「ルールちゃんと
書いてくれてなくて
反則3回して退場だよ」





みんなにすごく
責められた。





何で、私が責められるの?
悪いのはリョウなのに。。





そう思ってた。





そこからクラスのみんなは
私に頼ってくれず、





団結力は
全くなくなっちゃった。















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アリサ「じゃ、じゃあ
体育のときに測ったタイムで
順番決めておきますね!」





今回は絶対に
いい結果を残すんだ。















・*。・ 放課後 ・。*・





アリサ「今日から
リレーの練習をします!
参加できる人は
裏庭に来てください!」





裏庭に行くと、
アヤカとアキしかいなかった。





アヤカとアキは
私の幼なじみで、大切な親友。





アヤカ「アリサ頑張ろうね!
私はアリサの味方だよ?」





アリサ「アヤカ。ありがとう」





アキ「なんでリョウくん、
手伝ってくれなくなっちゃったの?」





アリサ「実はね、」





4月のことを話した。





アヤカ「えー!
アリサ、ひどいよー!
それは!」





アリサ「え、アヤカまで」





みんな私が悪いって
言うんだから。





アキ「ほんとだよ、アリサ。
告白するのって
どれだけ勇気がいると思う?
リョウくんめちゃめちゃ勇気出して
言ったんだよ?
アリサは恋したことないから
わかんないかもしれないけど、
そりゃ、そんなこと言われたら悔しいよ!」





アキの言葉は
心に響いた。





アリサ「そっか。。。そうだよね。
私、リョウにひどいことしちゃった」





アヤカ「リョウくん、
まだアリサのこと好きみたいだよ。
いつもアリサのこと見てるもん!」





アリサ「リョウ・・・」





この時はじめて私は、
リョウのことが好きって気づいた。





今までそんなふうに
意識したことはなかった。





だけどどうしても私は
目でリョウを追っていた。





リョウが私のこと
好きって知る前も、
今も、ずっと。





アリサ「私、リョウのところ
行ってくる!」















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走って行ったけど、
どこにもリョウはいない。





教室に戻ってぼーっと
窓を見たら、





リョウが帰ってるところを
見つけた。





アリサ「リョウ!!!!」





リョウは振り返った。





けど、私と気づいて
目を逸らそうとした。





アリサ「リョウ! 私、
E組が全員リレーで優勝したら
リョウに告白するから!!!!」





帰り際の生徒が
一気に私のことを見た。





かなり恥ずかしいことを
してしまった。





私は恥ずかしさのあまり
窓から離れたから





リョウがそのあと
どうしてたかは知らない。





リョウ「アリサ、」





ミサキ「なんだよ、
面白そうじゃん、リョウ!」





ダイジ「ここはいっちょ、
本気出して優勝しちゃいます??」





ユズ「ちょっと面白いんじゃない?
リョウが照れてるとこみたいよねー」





ユラ「優勝目指しちゃおうよ!」















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次の日から、
驚くくらい、みんな
練習に積極的だった。





アンカーはリョウ。





そこにバトンを繋ぐのは、私。





リョウの
バトンを受け取る背中を見ると、
ほんとにドキドキしちゃう。















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そして当日。





練習の成果が実って
E組は今のところ1位!





私にバトンが回って来た。





もうすぐバトンタッチ。





ゼッケンを着てるリョウは
いつにも増してかっこいい。





アリサ「リョウ! 好きだよ!」





バトンタッチの瞬間に
思わず口にしてしまった。





リョウは転んでしまった。





そのときに他のクラスに
一気に抜かされて、
リョウは最下位に。





でもリョウは速くて、
2位まで巻き返して
ゴールした。





その姿が
かっこよかったの。





でも、
優勝は出来なかった。















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リョウ「まじでごめん、みんな」





みんなは怒ってなかった。





アヤカ「リョウくん、悪くないよ」





アキ「そうそう!
あんなとこで好きな子に
告白されたら誰だってね?
アリサ?」





アリサ「アキ! やめて!//
あ、でもまた私のせいで
優勝出来なくて、ごめん」





ユズ「何言ってんの。
2位でもじゅーぶんだよ!」





ユラ「そうそう!
クラスの絆深まったし?」





嬉しかった。





E組がはじめて
1つになった。





ミサキ「んで、リョウ。
アリサの告白の返事は
どーなんだよ~う」





え! 待って。
みんなの前で?





リョウ、
顔赤くなってるし。





私、リョウに
ひどいことしたから、
ふられるかもしれないじゃん。。





リョウ「アリサ」





アリサ「えっ」





リョウ「俺と付き合ってください」





アリサ「お、お願いします」





みんな「ひゅーっ、おめでとう!」





中学校生活最後の行事が
私にとって忘れられない
思い出になりました。







*END*

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