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素直に言えばよかったな。

CAST白水ひより白水ひより

作者:あいすー

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2025.07.12

輝之介「あのさ、
俺と結婚しよ」





あの時なら
この人と結婚するなんて
きっと思いもしなかった。





でも今は
心の底から言える。





この人で良かったと。





いや、
“この人じゃなきゃだめ”と。











*・・・*・・・*・・・*・・・*・・・





今日、失恋した。





あっ、ひよりです。





でも、好きになって
よかったと思う。





初めてしゃべった瞬間
『好き』はわかんなかったけど
なんかいいなって思った。





面白くて
憎いところもあるけど、
結局は、やさしい。





そんな君を好きになって、
いつしか君しか
見えなくなっていた。





あの時がんばって
思いを伝えた。





遼介「いいよ」





笑顔で君はそういった。





でも君は、もともと
私を好きじゃないからさ、





最初は、少しだけ
意識してくれたんだと思うよ。





いつからだったっけ





何も話さなくなったのは。





話しかけても
君が冷たかったのは。





もう話し方も
わかんないや。





帰ろうとしているとき





輝之介「振られたんやろ。
悲しい?」





この人は、輝之介。





小さい頃からずっと一緒の
幼なじみ。





ひより「うるさい。
別に、悲しくないもん。
たださ・・・」





あれ? なんでかな。
涙が出てきた。





輝之介「泣いてんじゃんww
話聞くから、こっち来て」





輝之介は、やさしい笑顔で
聞いてくれた。





ひより「もういいよ。
ありがと」





そう言って
帰ろうとしたとき。





輝之介「ほんとは、
まだ聞いてほしいんでしょ?
バレてるよww
ここ座って
何時間でも聞くから」





やっぱり輝之介は
なんでもお見通しだ。





全部バレてる。









*...・・・





ひより「ありがと!」





輝之介「別にいいよ。
また話聞くから。
今度は、こんな
聞いてやんねーよww」





ひより「www
なんでー? ばいばい」

















*・ 次の日 *・





放課後教室に
入ろうとしたとき
足が止まった。





輝之介「そういやさ、
ひよりの告白
なんでOKしたん?」





遼介「なんとなく」





輝之介「なんとなくは、だめでしょ。
じゃあ最近あいつに冷たかったじゃん、
あれなんでなん?」





遼介「あれ、どんな反応するんかな~
って、思ってww
でも結果は、わかんない」





輝之介「お前さ、考えてみ。
お前を好きになってくれた女の子よ?
勇気出してがんばって
告白してくれた女の子よ?
そんな子が、お前の作戦で
泣いてたんだよ」





輝之介が本気で怒っているのが
私にはわかった。





遼介「お前、あいつのこと
好きなの?」





輝之介「好きだよ。
ずっと前から。
あいつ馬鹿だけどさ、
いつも笑顔で
困ってる人放っておけない子。
本当に昔から変わらない。
でも、あいつわかりやすいから。
すぐわかった。叶わないって」





遼介「好きなら伝えた方がいいよ。
親友からのアドバイス。
ひよりバレてる。
出てこい、ちゃんと言えよ。
じゃあな」





あいつがこいつを
好きになる理由が
わかった気がした。





ひより「えっと・・・」





輝之介「俺さ、お前に1つだけ
隠してたことあってさ。
俺、お前が好き。
すぐに好きになれとは言わない。
けど、つきあってくれませんか」





ひより「完全に落ちるには
時間がかかるけど、それでもいい?
でも、これは約束する。
何があってもそばにいます」





輝之介「いいってこと!?
いえーーーーい」













*・ 何年か経って *・





ひより「ここのカラオケ
楽しかったよね」





輝之介「懐かしいね。
俺がいい感じに
決めてたのに
ひよりが裏声出してwww」





ひより「www あったね」





夕日に照らされる海が
きれいだった。





輝之介「あのさ、
俺と結婚してください。
俺には、なにもない。
でもその笑顔を
そばで見ていたい。
この先、何年経っても
お前の隣にいつもいるのは
俺じゃだめ?」





ひより「はい。
輝之介じゃないと
私はだめだから
ずっとそばにいてね」





輝之介「ここにした理由わかる?
夕日に照らされてる海の砂辺で
プロポーズされてみたいって。
叶った?」













*...・・・*...・・・*





今日は、結婚式。





もちろん私と輝之介の。





隣にいる輝之介を見る。





やっぱり
この笑顔が好きだ。





この人のこういうところが
好きだ。





面白くて、やさしくて、





何よりその笑顔は、太陽
いや、それよりも眩しい。





何年経っても
この人のそばにいたい。





この思いは、変わらない。













・*。・ 遼介目線 ・。*・





あの子が
輝之介と結婚か・・・





告白されたときは
うれしかった。





俺も好きだったから。





でも、つきあって
2週間目ぐらいに気づいた。





輝之介も
あの子が好きだと。





それもずっと前から。





輝之介は、俺の親友だから。





恩人だから。





輝之介のためなら
あきらめれるはずだった。





たとえ両思いでも。





“素直に言えばよかった”





あのとき
あの子が笑顔だったなら
それでいいから。





だから輝之介
誰よりも幸せにしてあげて







あの子のこと。









*end*

※掲載されている物語はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。

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