エースくんの隣の私

CAST白水ひより

作者：塁球部

2025.05.26

ヤッホー！

私、ニコラ学園高校１年の
白水ひより！

みんなからは、
明るくて元気なマイペースちゃんって
よく言われるの！

こんな私にも
彼氏はいます！

同じクラスで野球部の
エースピッチャー、
安藤イルマ！

ホワイトデーの日で
つきあって、５カ月なんだ。

＊・＊・・・＊・・・＊・＊

イルマ「白水、おはよー」

ひより「あっ安藤、おはよー！
この間の試合どーだった？」

イルマ「４‐１で勝ったよ！」

ひより「そーなの!?
よかったねー！」

イルマ「おう・・・・あのさ、
ホワイトデーの日、
部活終わったら、
どっか行かない？」

ひより「えっ！　もちろん！
行こう！」

イルマ「うん！
じゃ、席戻るな」

？「デートのお誘いだねー（ニヤニヤ）」

ひより「ゆ、ゆあ！
からかわないでよー！」

彼女は、親友の工藤ゆあ！

いつも一緒にいるよ！

ゆあ「いいねー。
ラブラブで・・・
でも、安藤、モテるから
がんばんなよ！
じゃ、席行くわ」

そう、安藤はすごくモテる！

だから、不安なんだー。

――――――　放課後　――――――

？「キャーキャー
カッコイイ！」

？「安藤ー
こっち向いてー」

ひより「あーまた、
フェンスの外から見てる人
多いよー」

ゆあ「毎日毎日、
あの人達もヒマだねー」

？「イルマ！　お疲れ様！
はい、タオル！」

イルマ「サンキュ！　シャノン！」

ゆあ「また、シャノンだ、
幼なじみか何か知らないけどさー。
名前で呼びあっちゃって、
彼女いるのに！」

彼女は、シャノンちゃん。

野球部のマネージャーで
安藤の幼なじみ。

うわさでは、安藤のことが
好きらしい。

ゆあ「まぁ、ひより、
気にすんなって！」

ひより「別に、気にしてないしー」

――――――　ホワイトデー当日　――――――

ひより「安藤、来ないなー。
約束時間から、
３０分も過ぎてんのに・・・・・」

安藤は何時間待っても、
来なかった。

――――――　学校　――――――

ゆあ「ちょっとひより！
聞いた？」

ひより「何を？」

ゆあ「昨日のホワイトデー、
安藤とシャノン、
２人で会ってたらしいよ」

ひより「えっ・・・・・・」

なんだ、
そういうことか、

私のことがきらいになって
約束やぶって、
シャノンと会ってたんだ・・・・

私の空回りな恋だったんだ・・・・・

――――――　学校　――――――

イルマ「白水！
ちょっといい？」

ひより「うん・・・・」

私、振られんだな・・・・・

イルマ「あのさ、昨日ごめん！
行けなくなったって
連絡しようとしたんだけど、
充電切れてさ！」

そんなうそ、
すぐわかるよ。

イルマ「また、今度、行こうな！」

今度なんて、ないくせに。

ひより「シャノンと会ってたって、本当？」

イルマ「えっ！
なんで知って・・・
あっヤバ！」

ひより「やっぱり、本当なんだね。
振るなら、振っていいよ。
安藤とつきあえてうれしかった！」

イルマ「えっ！　違うよ！
そんなんじゃない！」

ひより「彼女との約束やぶって、
他の女子と会うのの何が違うの？
しかも、５カ月なのに、
ホワイトデーなのに！」

イルマ「試合の相談してただけだよ！
俺は、白水・・・
いや、ひよりだけだよ！」

ひより「えっ。名前！」

イルマ「本当にひよりだけだよ！
だから、信じて！」

ひより「うん。うん！
信じるよ！」

イルマ「今度の試合、
ひよりのこと思って投げるから！
見てて！」

ひより「うん！」

――――――　試合当日　――――――

パンっっ！

？「ストライク！
アウト！
ゲームセット！」

ワーワーキャーキャー。

イルマ「ひよりのことを思って
投げたよ！」

ひより「うん！　安藤・・・・
ううん、イルマ大好き！」

イルマ「俺も！」

キス、キス、キス！

私はエースくんの隣で
毎日、たのしんでます！

＊ｅｎｄ＊