雨のち晴れのち恋の虹

CAST青山姫乃

作者：サクラ

2025.04.09

「す・・・好きでふ!!!!」

キャー!!!
「でふ」って言っちゃった（泣）

もっ申し遅れました!!
私の名前は、青山ヒメノ。
高校１年生です!!

実は・・・私・・・
告白してます!!!

けど早速かんじゃった・・・
トホホ（泣）

相手は隣のクラスの、
八神リョウスケ君。

一目惚れでした。

リョウスケ君をはじめて知ったのは、
１年前の入学式。

スマホを落として
困っていた私を手伝って、
一緒に探してくれたリョウスケ君は
私にとって王子様でした。

だけど・・・

リョウスケ「は？　お前誰？」

エーッ！

ヒメノ「えっ？　えーと
入学式のときにスマホ落として
一緒に探してもらった・・・
あ・・・青山ヒメノです?!」

リョウスケ「あ？　あーあのバカか。
何？　あんなので俺のこと
好きになっちゃったの？」

・・・色んな意味で困惑中・・・

リョウスケ「ということで
あんたになんかキョーミ無し!!!
もう２度と話しかけてくんな!!!」

なんか・・・なんか・・・
めっちゃムカつく!!!!

ヒメノ「待ちなさい!!!」

リョウスケ「!!??」

ヒメノ「だったら私と
勝負しなさい!!!」

リョウスケ「は？　やだよ、
めんどくせぇ」

ヒメノ「何？　逃げるの？
あんがい意気地なしね～笑」

リョウスケ「は？
お前、俺にケンカ売ってんの？
だったらいいぜ!!
受けて立つ!!!」

ヒメノ「こっちこそ!!!
勝負の方法は
リョウスケ君が決めていいわよ！」

リョウスケ「うーん・・・
あっ!!!　そうだ!!
明日の天気で勝負しようぜ」

ヒメノ「明日の天気!?」

リョウスケ「あぁ明日の天気を予想して
正解だった方の勝ち。
俺は雨にかける。お前は？」

ヒメノ「じゃぁ私は、
晴れにかけるわ!!!!!!」

リョウスケ「ふーん。ところで
俺が勝ったらどうするんだ？」

ヒメノ「リョウスケ君が勝ったら
２度と近寄らないわ!!!!」

リョウスケ「じゃぁ俺は、
お前が勝ったら
お前とつきあってやよ!!」

ヒメノ「分かったわ!!!
じゃぁ明日、
昼休みにここで!!!!」

リョウスケ「おぉ!!　後悔するなよ？
ちなみに明日の降水確率は
８０％だぞ!!　分かったか？
お前に勝ち目はない!!」

え？
いま、８０％って
言いましたか？

ヒメノ「まっまだ
分からないじゃない!!!」

リョウスケ「まぁ楽しみにしてるぜ?!笑」

＊＊＊　放課後　＊＊＊

ミユウ「ふーん。それでリョウスケ君と
そんな約束しちゃったんだ・・・
あんたバカ??　８０％だよ？
勝てるわけないじゃん!!!!」

この子は神友の、
松田ミユウ。

毒舌でクールだけど
面倒見が良くて
私の頼れる友達です。

ヒメノ「うぅぅぅぅ分かってるよ～（泣）
それに興奮してお嬢様言葉に
なっちゃった・・・」

ミユウ「あぁあんたが
興奮するとなるやつか。
あっ!!　あれイメージ悪いから笑」

ヒメノ「しっ知ってるもん!!!」

ミユウ「まぁせいぜいがんばりな!!」

あぁぁぁ!!!
どうしよう!!

＊＊＊　家　＊＊＊

ふーーー

照る照る坊主をこれだけ作れば
だいじょうぶだよね？

３０個・・・
私なりにがんばったよね!!!!

よーし晴れろーーー!!!!

＊＊　次の日　＊＊

うそでしょ・・・
雨・・・降ってる!!!!（泣）

もう!!
私の苦労はなんなんだーー!!!!!

もういいよ・・・
私の初恋終了です（泣）

＊＊＊　学校・昼休み　＊＊＊

リョウスケ「あんだけのこと言っていて
結局降ったな!!!
お前の負けだ!!」

ヒメノ「うん。そうだね・・・
じゃぁサヨナラ!!!!」

リョウスケ「まて!!!!!!!」

ヒメノ「何？
もう勝負は終わって・・・」

ぎゅっ

ヒメノ「えっ？」

私・・・いま、リョウスケ君に
抱きしめられてる!?

リョウスケ「好きだ!!!
俺もお前に一目惚れしたんだ!!
俺とつきあってください!!!」

ヒメノ「うぅぅぅ」

リョウスケ「返事は??」

ヒメノ「もちろんＯＫだよ!!!」

リョウスケ「ヒメノ・・・
一生大事にするから」

ヒメノ「うん!!!」

その瞬間・・・
雨が上がり
空に虹がかかった。

大好きだよ・・・
リョウスケ!!!!

＊＊HAPPY END＊＊