オバケ姫の文化祭 ~正義と愛で、人間界を守り抜け!~
作者:ミリーナ
ハロー♪ 私、青山ヒメノ!
ニコラ学園の中学2年♪
そんな私にも、
秘密があって・・・。
実は、私は、アオヤマオバケという
オバケ王族の姫で、
人間界の生活を知りたくて、
半年前から、潜り込んでるの♪
ミユウ「ヒメノ! 何してんの?」
この子は、松田ミユウ♪
人間で初めて仲良くなった、
私の心友!!
ミユウ「そろそろ、
ハロウィンが近づいてきたね♪」
ヒメノ「そうだね」
タイヨウ「何話してんだよ? 2人で!!」
ユアン「俺達に、教えてくれよ♪」
この2人は、
犬飼タイヨウと西ユアン。
よく絡んでくる・・・。
ミユウ「あんたたちには、関係ないでしょ?
ねっ! ヒメノ!」
ヒメノ「う、うん」
あ、そういえば、
ハロウィンってなに?
ヒメノ「ねえ、ハロウィンってなに?」
ミユウ&タイヨウ&ユアン「えっ!! 知らないの!?」
ヒメノ「う、うん・・・」
タイヨウ「もしかして、
ハロウィンをやらない国にいたの?」
ヒメノ「そ、そうなんだよね。
あ、ははは・・・」
ユアン「なんだぁ! そうか~」
ミユウ「ハロウィンっていうのはね、
子供がオバケの格好をして、
おかしをもらいに行くの。
『トリック・オア・トリート』って言って♪」
オバケの格好!?
私、オバケなんだけど!?
ミユウ「ヒメノ!? 大丈夫!?
とんでたよ」
ヒメノ「あ、ごめん!」
タイヨウ「てな訳よ」
ユアン「俺達の学園では、文化祭に、
恒例行事としてやってるけどな♪」
え!? てことは・・・
強制的にやらされるってこと!?
ミユウ「楽しみだね♪」
全然楽しみじゃないよ!
どうしよ・・・
でも、それで面白そう。
いろいろな気分のまま、授業に・・・。
◆◇◆ ◆◇◆ ◆◇◆ ◆◇◆ ◆◇◆
先生「じゃあ・・・今から、
文化祭実行委員を決める。
やりたいやつ、いるか?
いなければ、推薦してやってもらうが・・・」
タイヨウ「俺、青山がいいと思う~」
え!?
タイヨウ「半年前に来たばっかだから、
この機会に馴染んでほしいし♪」
先生「そうだな・・・
青山、やってくれるか?」
ヒメノ「は、はい・・・」
ユアン「じゃあ、俺もやる!!
青山ヒメノちゃんとやりたい!!」
先生「じゃあ、青山と西に決定な!」
ユアン「よろしくな♪」
え~!
タイヨウ「・・・・・」
◆◇◆ ◆◇◆ ◆◇◆ ◆◇◆ ◆◇◆
憂鬱なまま放課後。
ヒメノ「なんで、私が・・・」
レン「相変わらずでございますね・・・
ヒメノ姫」
ヒメノ「レン王子・・・」
この人は、
オバケ界のイケメン王子、
内田レン。
私のことが好きらしくて、
婚約者に名乗り出ている。
ヒメノ「何しに来たのかしら・・・?」
レン「そりゃ、もちろん、
ヒメノ姫に会いに来たのでございます」
ヒメノ「早く帰っていただきたいわ」
レン「またまた、ご冗談を」
ヒメノ「ただ・・・
人間が嫌いなあなたが来たということは、
何かあったのね。向こうで」
レン「さすが、ヒメノ姫。
話がわかってらっしゃいますね。
・・・実は、オバケ界の悪の王子が
すでに人間界に侵入し、
滅ぼそうとしているのでございます・・・」
ヒメノ「なんですって!? 人間界を!?」
レン「しかも、その日は、
3日後の10月31日でこざいます」
ヒメノ「3日後なんて・・・。
早すぎるわ」
レン「大丈夫でこざいます。
ヒメノ姫は、このレンが
お守りいたします」
ヒメノ「ありがとう。でも、結構よ。
陰で見守っててくださる?」
レン「かしこまりました。
ヒメノ姫。お気をつけください」
ヒメノ「ありがとう」
私の力で、なんとかするわ。
☆翌日☆
ユアン「ここをもっと、
変えた方がいいと思う」
ヒメノ「そうだね!」
ユアン「ヒメノちゃんといると、
仕事が早いから助かる!!」
ヒメノ「あ、ありがとう・・・」
ミユウ「お? お2人さん、
いい感じだね」
ヒメノ「そんなこと、ないよ!」
ミユウ「またまた~」
タイヨウ&ユアン「・・・・・」
☆ハロウィン前日☆
ヒメノ「レン王子、
いるんでしょ?」
レン「ヒメノ姫。
お呼びでしょうか?」
ヒメノ「ええ。
頼みたいことがあって・・・
もしかしたら、
最期になるかもしれないわ」
レン「ヒメノ姫・・・?」
ヒメノ「・・・お願い。
レン王子・・・」
レン「・・・頼みたいこととは、
なんでございましょうか?」
◆◇◆ ◆◇◆ ◆◇◆ ◆◇◆ ◆◇◆
いよいよハロウィン。
ミユウ「似合う? この衣装?」
ヒメノ「すごくかわいい!!
猫娘なんて、似合いすぎ!」
ミユウ「ヒメノも、海賊娘、似合うよ♪」
タイヨウ「2人とも準備できたか?」
ヒメノ&ミユウ「うん!」
ユアン「めっちゃ、よく似合ってる!!」
ミユウ「ありがと!」
ヒメノ「じゃあ、行こっか」
☆たこ焼き☆
ヒメノ「たこ焼き、おいしー♪」
ミユウ「て、タイヨウとユアン、
食べ過ぎだよ!」
タイヨウ「うまいからな♪」
ユアン「食べないともったいないよ!」
ミユウ「まったくも~」
ヒメノ「ははは・・・」
こうして、
楽しい時間を過ごしてた・・・。
ヒメノ「・・・・・」
そろそろ時間ね。
あいつがくる。
レン「ヒメノ姫・・・」
どうか、
無事でありますように。
ドン!!!!!!
ユアン「さぁ!
遊びは、終わりだ!!」
ミユウ「ユアン?」
ユアン「ユアンじゃない!!
ユアン様と呼べ!」
ミユウ「キャー!!」
タイヨウ&ヒメノ「ミユウ!!」
ユアン「動くな!!
こいつがどうなってもいいのか!!
貴様らは、こうなってしまえ!」
こ・・・これは、束縛の技!!
客「からだが・・・動かない!!」
客「耳が痛い!!」
これ以上、
好き勝手にさせない!
ヒメノ「ユアン!!
いや・・・悪の王子。
ユアン王子!!」
ミユウ「ヒメノ・・・!?」
タイヨウ「・・・・・」
レン「ヒメノ姫・・・!!」
ヒメノ「覚えてらっしゃるかしら!?」
ユアン「まさか本当に、
オバケ界から来るとは思わなかった。
しかも、ヒメノ姫、じきじきに」
ヒメノ「私も、驚いたわ。
でもそれ以上に、人間界を滅ぼして
何をするつもり!?」
ユアン「楽しむのさ・・・
こんな世界を消す」
ヒメノ「そんなの・・・
ただのわがままじゃない!!
この人間界は・・・
私の手で守るわ!!」
ユアン「なんだと!?」
ヒメノ「いでよ・・・私の力!
永年の眠りについている、
封印された力・・・
今こそ、目覚め・・・
正義を正せ!!」
ユアン「うわぁ~!」
ミユウ「なんて力!」
タイヨウ「ヒメノ・・・」
レン「ヒメノ姫・・・」
★回想★―――――――――――――――
―――――――――――――――
―――――――――――
ヒメノ「封印されたという私の真の力を、
呼び起こす方法を知りたいの」
レン「それは、危険すぎます!!
封印を解かれてしまわれたら、
ヒメノ姫の命は
失われると同じなんでございますよ!?」
ヒメノ「それでも!!
ミユウやタイヨウ、
みんなを救いたいの!!」
レン「ヒメノ姫・・・!」
ヒメノ「お父様も言ってらしたの。
みんなを救える人になれって・・・
私、そんな人になりたいの!!」
レン「わかりました・・・」
―――――――――――
―――――――――――――――
―――――――――――――――――――
私は、ヒメノ姫のお役に
立てましたか・・・。
ユアン「よくも!! なら・・・
私が、やってやる!!」
ヒメノ「!」
ユアン「くらえ!!」
ミユウ「ヒメノーー!!」
レン「ヒメノ姫!!!!」
さよなら・・・
みんな・・・。
ばん!! ばた!!
ヒメノ「えっ・・・タイヨウ?
タイヨウ!!」
ミユウ「イヤー!!」
タイヨウ「ヒ・・・ヒメノ・・・」
ヒメノ「・・・タイヨウ!!
どうして!!」
タイヨウ「男が守るのは、当然だろ?
それよりも・・・、早く行け。
倒してきてくれ・・・」
ヒメノ「でも・・・」
タイヨウ「いいから、行け!」
ヒメノ「ユアン王子!!
あなたを許さない!!
タイヨウを傷つけたやつは、
許さない・・・」
ミユウ「ヒメノ・・・
さっきの力で、
だいぶダメージ
大きいはずなのに・・・」
ヒメノ「私と共に過ぎた時よ・・・
今、目覚めよ・・・。
そして、この時間を舞い上がり、
真の力を正すのだ!!」
ユアン「うわぁ・・・」(消える)
ばたん!!
ミユウ「ヒメノ!! ヒメノ!!!!」
タイヨウ「おい! しっかりしろ!」
レン「ヒメノ姫!! お気を確かに!」
ヒメノ「もう、無理かも・・・
力を使いすぎちゃった・・・。
バカなことをしたわ」
タイヨウ「俺・・・
ヒメノのこと、大好きだ!!」
ヒメノ「オバケ界の姫でもいいの・・・?」
タイヨウ「もちろん!!」
ヒメノ「嬉しい。ありがと・・・
しばらく、会えないけど、
必ず戻ってくるから・・・」(消える)
ミユウ「ヒメノ!!」
タイヨウ「ヒメノ・・・!
待ってるからな・・・」
◆◇◆ ◆◇◆ ◆◇◆ ◆◇◆ ◆◇◆
☆1年後☆
先生「今日は、転校生を紹介する。
入りなさい」
ミユウ「まさか・・・」
ヒメノ「青山ヒメノです! よろしくね♪
席は・・・タイヨウくんのとなりで!」
タイヨウ「お帰り・・・ヒメノ・・・」
ヒメノ「ただいま。タイヨウ!!」
私は1年間、
オバケ界で治療を受けて、
戻ってきたよ。
タイヨウ、ミユウ・・・
待たせてごめんね!
会えなかったぶん、
大切に過ごしてこうね!!
☆END☆
*ニコ学名作リバイバル*
この作品は過去に投稿された作品をアレンジしたものです。
青山姫乃
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