絶対ルキは逃げない!!

CAST関谷瑠紀

作者：Twice///

2021.08.02

バタバタバタバタ

バンバンバン!!

＊・♯　今日　♯・＊

はい！
私、ルキです！

秘密なことが、
たくさんあります！

実は―――――
私の家、
泥棒一家なんです。

父の玲音、
母の芽亜里。
そして妹の藍月。

でもね、
もう１つは――――

好きな人がいるの。
その人は、ルワ。

去年同じクラスになって、
好きになった。

いわゆる一目惚れ！

だけど、私の家は、
―――泥棒一家。

当然、びっくりするに
違いない。

付き合えるわけ、
ないです！　よね。

♯・＊　次の日　＊・♯

ゆなな「おはよ！
ルキ！
ルワとはどう??」

ルキ「全然。だって、
泥棒一家だもん」

この子は、ゆなな。
幼馴染み。

かわいくて、
大晴空という彼氏が
いるらしい！

うらやましいなぁ！

ゆなな「でもさ、ルワは
分かってくれると思うよ。
私は。
ルワ優しいし」

ルキ「でもさぁ、
ルワ人気だから、
漏れたらどうしよう・・・・・・（汗）」

ゆなな「ルワ、口かたいよ！
それだし！
ルキルワで、ル、
いっしょじゃん！」

ルキ「そういう問題?!」

ゆなな「あっ、ごめんごめん」

ルキ「まぁ、ルワに
話してみる！」

♯・＊　放課後　＊・♯

玲音「お～い！　ルキ！
行くぞぉ～～～！」

芽亜里「いきましょぉ～！
藍月も！　ルキも！」

藍月「いきま～す！
ほら、ルキ!!
泥棒楽しむぞぉ～」

ルキ「えっ、私、
今日留守番！」

バタバタバタバタ

バンバンバン！

玲音「おい！
隣のうちの宝、
いいのあったぜ！」

芽亜里「やったぁー!!
玲音くんサイコー!!」

―――って、
隣のうちの宝
盗んでる。

たたく音と、
銃の音。

これが
毎日の日常品。

玲音と芽亜里の。

親は、心のなかでは、
呼び捨て！

♯・＊　また次の日　＊・♯

ルワ「おい！　ルキ！
ちょっとこっちきて」

ルキ「え??　ん??」

ルワ「おまえ、
泥棒一家だろ??」

ルキ「えっ、ち、違うよ」

私は必死に我慢した。
―――相談するのを。

ルワ「おい！　こっちむけ！」

ルキ「え・・・・・・??」

ルワ「いいから！
泥棒一家の娘って、
どうでもいいから！」

ルキ「だから・・・??
うん、私は泥棒一家の娘。
認める」

ルワ「俺と付き合って！
支えるから！」

私の目から、
涙が出てきた。

ルキ「う゛ん」

ルワ「これからは、
逃げんなよ!!
俺がいるから!!
自分から、ぜってぇ
逃げんな!!!!」

ルキ「う゛ん」

ルワ「おい、泣くな」

ルワはハンカチを
私の目にあてた。
ルワは優しいんだな～。

ルワ「一応、ルキの親にも
言っておいた！」

ルキ「いつの間に?!」

ルワ「ＯＫだってよ！
ルキは、泥棒一家の娘だけど、
幸せになれよ！
だってさ～！」

ルキ「も～！
ルワも親も、藍月も
意味分かんない!!」

家柄だって、
関係ない。

優しいあなたは、ずっと
そばにいてくれる。

幸せになるのが１番!!

だから、絶対ルキは
逃げない!!!

♯・＊ＥＮＤ＊・♯