happy Valentine!

CAST関谷瑠紀

作者：まりちいぬ

2021.12.19

あたしはルキ。
二コ学の中３。

もうすぐ
バレンタインだね。

これは私が所属している
ダンスクラブチームで起きた
恋物語なんだ。

＊。・－－－－。・－－－－・。＊

「もっと腕あげて！
勢いよく！
集中して！」

音楽にのせて
体を動かしていく。

この時間が
本当に楽しい。

先生「ルキさん、上出来ね。
体の動かし方が良かったわ」

ルキ「ハイ！
ありがとうございます！」

先生「ルワ君も
『ルキさん以上』に
振りの勢いが良かったわ」

ルワ「ありがとうございます！」

は!?
ぐぬぬぬぬぬ!!!!!!
悔しーい!!!!

ルワはあたしの幼馴染で
ライバル。

ルワにいつもセンターを
取られてしまう。

・・・・でも、
踊ってるルワを見ると
なぜだかかっこいいと
思ってしまう。

先生「じゃあ、この曲の
位置を発表するから
呼ばれたら
その場所に行ってね」

はっ！　ついに！
今回こそセンターを
取りたい!!!

先生「右がナツミさん、
ここがセナさんね。
で、センターがーーーーーーー」

先生「ルワ君とレイナさんの
２人よ」

一瞬心臓が凍った。

先生「ルキさんはココ。
最初は端ね」

センターどころか
１番端っこに
なってしまった。

さっきほめられた
ばかりなのに。

先生「２人の踊りが
バレンタインの曲に
ぴったりだったわ。
今回のイベント、
期待しているわね」

ルワ・レイナ「ハイ！
がんばります！」

先生「じゃあ
今日はここまで」

チーム全員「ありがとうございました！」

・＊。・　帰り道　・。＊・

ルキ「はぁ・・・」

ルワ「よっ！」

ルキ「あ、センターおめでと」

ルワ「いやー。
またなっちゃったよーｗｗ」

むか。
その言い方何？
ひどくない？

ルワ｢そーいやすごいよな。
吉本レイナだっけ？
所属２ヶ月でいきなり
センターなんてさ。
ルキなんか６年目で
未だにセンター・・・｣

ルキ「ルワに何がわかるの!?」

ルワ「あ！　ルキ!!!」

あたしは駈け出した。

そうだよ。
あたしにダンスの
才能なんて
ないんだから。

この日からレッスンに
集中できなくなった。

先生「どうしたの？
ルキさん。
全然動けてないじゃない。
まったくキレがないわ。
そんなんだったら
メンバーから外すわよ！」

ルキ「す、すみません・・・・」

結局あたしは
バレンタインイベントの
ダンスメンバーから
外されてしまった。

イベントにでれないのは
久し振りだな・・・

帰り道にぼーっと
そんなことを思いながら
歩いていた。

・＊。・　イベント当日　・。＊・

一応あたしは
イベントに来た。

次はあたしたちの
チームだ。

本当はあたしが
踊るはずだったのに。

「ええっ!?
レイナさんが
体調不良で来られない!?」

「どうしよう！
センターなのに！」

先生「あ！　ルキさん！
ちょうどよかったわ！
レイナさんのかわりに踊って！」

ルキ「え？　あたし??」

先生「ええ！
とにかくおどって！」

ルキ「でもあたしじゃ・・・」

先生「頑張れ！」

え、なんか舞台に
押し込まれたんですけど・・・・・

とりあえず踊る。

振付がわからなくなっても、
隣のエイトがこっそり
合図でおしえてくれた。

なんかめっちゃ楽しい!!!

先生「ルキさん！
とてもよかったわ！」

ルキ「あ、はい」

先生「ぜひ、次の曲では
センターを飾ってほしい！」

ルキ「え？
わたしでいいんですか？」

セナ「ルキ、
すごいじゃん!!」

ナツミ「ルキちゃんやったね！」

プルルルルル

レイナ「もしもし、
ルキさん・・・・？」

ルキ「レイナちゃん、
踊ったよ」

レイナ「ごめんなさい・・・
私のせいで
会場が混乱して・・・」

ルキ「大丈夫だよ！
次のイベント、
がんばろうね」

レイナ「・・・ありがとうございます」

ルワ「おつかれさん！」

ルキ「私、許してないからね？」

ルワ「顔は笑顔だけどな」

ルキ「えーちょっと・・・」

ルワ「その笑顔が好きだけど」

ルキ「え？」

ルワ「・・・・なんでもねぇ。
行くぞ」

ルキ「・・・ハイ/////」

＊ｅｎｄ＊