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忘れんなよ

CAST工藤 唯愛工藤 唯愛

作者:とも

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2025.10.15

私は、ユア。
ごく普通の高校1年生。





いや、普通よりちょっと地味かも。





小学生の時にいじめられてから
学校が苦手だ。





そんな私の救世主が
彼氏のミサキだ。





高校で一緒になって、
向こうから話しかけてくれた。





告白してくれたのも
向こうからだ。





今の私に、恐いものなど
あるはずがない。





あるとしたら
ミサキがいなくなること。





それと、
自分が忘れられること。





いじめられてた時、
最初は殴るとか蹴るとか
持ち物を隠されるとか
嫌がらせをされた。





でも、だんだん
無視されるようになって、
存在を消された。





それが1番恐かった。





いつか世界中の人が
自分の存在を知らないって言ったら
どうしよう、なんて。





でも、今はミサキが
一緒にいてくれる。





今日も一緒に下校している。





少しでも長く一緒にいたいから、
少しだけ寄り道をして
隣町まで来てたら、





偶然にも昔、私をいじめていた
男子と出会った。





でも、向こうは
気づかなかったみたいで、
何事もなく通りすぎた。





私が悔しくて震えていると、
ミサキがどうしたのか聞いてきたから、
正直に言った。





そうしたらミサキが
いじめ相手のところに行って、
後ろから思い切り蹴り飛ばした。





私はびっくりして
固まってしまった。





「いきなりなんだよ、お前!」





いじめ相手がミサキに
つかみかかった。





「忘れんなよ」





ミサキは相手を
簡単に突き飛ばした。





「あぁ?」





相手は困惑と恐怖が
入り混じったような顔になった。





「忘れんじゃねえよって」





「だから、何をだよ?」





「言えよ、ユア。言ってやれ」





ミサキが私の腕を引っ張った。





「忘れんじゃねえよー!!!」





私は腹の底から声を出した。





相手は、驚いて逃げていった。





「よく言ったな、ユア」





ミサキが私の頭をなでる。





恐いもの、
私にはもうない。





ミサキは、私を忘れない。





私たちにはもう、そういう
信頼関係ができていたから。





*end*

※掲載されている物語はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。

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