キュンとさせたい“ゆの”

CAST泉有乃

作者：めろん

2025.10.26

「陰キャの自覚ないのー？ｗ」

そう好きな人、竹内りゅうとに
言われた。

わたしは決意した。

変わってみせる！

私は、泉ゆの。

自己肯定感低めの
暗い性格。

・＊。・　誰もいない教室で　・。＊・

「ひどい！　りゅうと最悪！
モテるからって」

そう励ましてくれるのは、
幼なじみの白水ひより。

ひよりは明るく
クラスの中心的な存在。

ゆの「だから見返したいの！
手伝って！」

ひより「まずは、制服の着くずし」

ゆの「スカートを短くして」

ひより「そう！
第一ボタンを開けて、イケ感！」

ゆの「メイクも教えて。
なんでひよりはかわいいの～！」

ひより「眼鏡外して。
学校だから、
ナチュラルなのが大切！」

ゆの「なるほど！
眉毛は整えて、まつ毛はカール。
チークはピンクでかわいく、
血色感のでるリップをぬって・・・
完成!!」

ゆの「すごい。
わたしじゃないみたい」

ひより「ゆのは、自信がなさすぎ！
かわいいよ」

ゆの「ありがとう！
わたしは、ひよりみたいに
誰でも話せるようになりたい」

ひより「男の子の前だと
余計に緊張するよね。じゃあ」

ガラガラ

りひと「忘れ物した～！」

川上りひと君は、やさしいと
有名なクラスメイト。

ひより「りひと、タイミングいいね！」

りひと「ん？」

ひより「手伝って！」

りひと「いいよ」

ゆの「話す練習したいの」

ひより「コミュ力って大事じゃん」

ゆの「実はね・・・」

わたしはあの出来事を
りひと君に話した。

りひと「僕でいいなら、力になるよ。
ゆのちゃん、雰囲気変わった?!」

ゆの「わかる？」

りひと「うん！　かわいい」

ゆの「ありがとう。
どうしたら
さらっとほめれるの？」

りひと「思ったこと
言ってるだけだよ！」

ゆの「（キュン）
わたし、目標きめた！」

りひと「なに？」

ゆの「りひと君を
キュンとさせること」

りひと「いいね笑」

・＊。・　３０分後　・。＊・

ゆの「りひとくん、
手伝ってくれてありがとう」

りひと「楽しかったよ」

ゆの「（キュン！
そんなこと思ってくれるなんて）
また、話してくれる？」

りひと「もちろん！」

それから、頻繁に
りひと君と話すようになった。

・＊。・　ある放課後　・。＊・

ゆの「りひとくんといると、楽しい！」

りひと「笑」

ゆの「聞いていい？
男の子はどんなときに
キュンとする？」

りひと「一緒にいるとき
楽しいって言ってくれるときかな」

ゆの「え？　わたし言ったよね・・・!?」

りひと「うん、キュンとした」

ゆの「ほんと？
わたし、キュンとされること
できるようになったんだ！笑」

りひと「目標達成だね」

ゆの「でも、もっと上の目標を
達成したいの」

今の私なら、
自信をもって言えるよ。

「りひと君、好きです。
つきあってください」

りひと「僕も好きです。
よろしくね」

＊ＥＮＤ＊