夢と恋の実現は可能ですか?

CAST池端 杏慈池端 杏慈

作者:いちごぱふぇ

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2023.04.22

夢と恋、
どっちも実現することは
できますか?







* ‐‐‐ * ‐‐‐ *





「そこっ! ずれてる!」





「すいませんっ」





はぁ。
また怒られた。





わたしは、あんじ。
高校1年生。





有名な芸能事務所の
練習生をやってるの。





なんだけど。





全然ダンスできないし、
いっつも怒られるし。





わたし、
向いてないのかも。





「はい、一旦休憩。
40分になったら
再開するので
またここに来るように」





「「「「「はいっ」」」」」





「あんじは事務室」





「・・・えっ、あ、はい」





・・・ついに
呼び出されてしまった・・・





「あんじ、大丈夫?」





「かほ・・・」





「あの先生さ、
あんじにだけ
当たり強い気がする。
あんじはめちゃくちゃ
キレキレだし、
ダンスうまいのにさ」





「ははっ
お世辞でも嬉しい。
ありがと。
行ってくるね」





「あっ、ちょっと!」





かほは、ああ言ってくれてるけど
お世辞なことくらい、わかってる。





だって、ほら。





あやかとみあんが
悪口言ってるのが
聞こえてくるし。





「あんじってさ、
たいしてダンスも
できないくせに
なんでNJPで練習生してんの?
意味分かんないんだけど」





「そっ、そうだよねっ。
あやかちゃんの言う通り!
わたしもそう思うっ」





「この感じだと
ニコプロ参加できるのは
わたしとかほと
かいらじゃない?」





ニコプロ、か。





練習生から参加できるのは
3人の予定。





ニコプロで勝ち抜けば、
正式にデビュー・・・
なんだけど、
わたしは無理、かなぁ・・・





・・・やばっ、
こんなことしてる場合じゃない!
早く事務室!





「失礼します」





「あんじ、
やっと来たのね」





「遅れてしまって
すいません!」





「あんじを呼んだのは、
ニコプロについてよ」





「っえ?」





ニコプロ・・・?





「練習生からは
3人参加してもらうんだけど、
あんじとかほ、あやかに
参加してもらおうと思ってる」





「わっ、わたしですか!?」





「そう。
だけど、今のままじゃだめ。
で、この人に
来てもらったってわけ」





この人・・・?





「どもー」





「っえ!? あの・・・
ニコラスの、
そら、くんですか・・・?」





「そうだよー。
『そら』は芸名。
本名は、おおぞらでーす」





わたしの前に現れたのは、
最近超人気のアイドルグループ
『ニコラス』の圧倒的センター、
そらくん、じゃなくて
おおぞらくん。





わたしの推し・・・
そして、好きな人。





いわゆるリアコって
やつです。





「そらに指導してもらって。
ニコプロに参加はできる。
わたし的には、あんじに
デビューしてほしい。
だからこそ、審査員の目に
とまるように
そらと特別レッスンよ!」





「え、あ、はいっ!」





そんなこんなで始まった
おおぞらくんとの
特別レッスン。





もちろん
楽なわけもなく。





「あんじっ!
そこ違う!」





「はいっ」





「そこはもっと腕傾けて!
足もっと開く!」





「はいぃっ」





ものすっごくスパルタ。





だけど。





「はい、お疲れ様。
今日はどれにする?」





こうして毎日、
違うお菓子を数種類
持ってきてくれて、
練習終わりにくれる。





そんなおおぞらくんのことを、
もっと好きになっていた。













◆ ◆





そして。





ニコプロが始まり、
最終候補者まで
残ったわたし。





かほとあやかも残った。





わたしたち練習生以外の
候補者は8人。





デビューできるのは、
たったの5人。





6人も落ちてしまう。





そしてついに、
合格発表の日。





「それでは、発表します」





「みおこさん」





「やったっ」





「かほさん」





順に名前が呼ばれていく。





ここまでに呼ばれたのは
みおこちゃん、かほ、
ひめのちゃん、
こはなちゃんの4人。





残る枠は、あとひとり。





あやかは、
勝ち誇ったような目で
こっちを見ている。





「最後のひとりを発表します。
──────あんじさん」





「っえ、うそっ!?」





名前を呼ばれたのは
まさかのわたし。





ほんとに・・・わたし?





「みおこさん、かほさん、
ひめのさん、こはなさん、
あんじさんの5人は
nicolaというグループとして
デビューしてもらいます」





「「「「「はいっ」」」」」





「nicolaのリーダーは・・・
あんじさんです」





しかもリーダー!?





その後も実感がわかないまま、
事務所に戻ったわたしとかほ。





するとそこには。





「あんじ」





「えっ、おおぞらくん!?」





「ふふっ、あんじ。
わたし先、中入ってるね~」





「あっ、ちょっとかほ!」





気を利かせてなのか
なんなのか、
先に戻ってしまったかほ。





わたしと
おおぞらくんの間には
沈黙が走る。





先に沈黙を破ったのは
おおぞらくんだった。





「あのさ、本当は
言わないつもりでいたんだけどさ。
俺、あんじが好きだよ」





「え・・・?」





「しっかり練習にくるし、
どんなに厳しい練習でも
ちゃんと最後までやる。
そんなあんじ見てたら、
気づいたら惚れてた」





「んなっ!?」





「あんじもデビュー決まって、
こんなのタブーかもしれないけど。
これからも俺とあってくれない?
プライベートで」





そんなこと・・・言われたら、
断れるわけないじゃん・・・





だって・・・





わたしもおおぞらくんが
好きだから。







夢も恋も。





同時に実現することは
可能みたいですっ!







**END**

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