3年前の告白の返事

CAST池端 杏慈池端 杏慈

作者:ミルフィーユ

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2022.02.14

アンジ「今年こそ・・・・・・!
今年こそっ・・・・・・」





ミアン「はいはい、
落ち着こーねー」





アンジ「絶対
振り向かせるっ!!」





わたしは池端杏慈。
ニコラ学園中等部の
2年生。





今はバレンタインの
1週間前。





わたしは今年も
好きな人に
チョコを渡す。





何も知らない子達には





「一途だねえ~」





ってよく言われる。





でもわたしが毎年
チョコを渡すのと、
一途っていうのは、
ちょっと違うと思う。





事情を全部
知ってるのは
親友の川原美杏だけ。





わたしがチョコを
渡すのは
好きな人に
振り向いてもらうため。





小5の時に告白して
コテンパンに
振ってきた内田蓮を
振り向かすため。





あの時の
くやしさ・・・・・・





今でも思い出せる。













+・+・+ 3年前 +・+・+





アンジ「ずっと前から・・・・・・
好きでした!
付き合ってください!」





レン「・・・・・・は?
お前
冗談言ってんの?」





アンジ「違う!
わたしはずっと前から
レンのことが
好きだったの!」





レン「悪いけど、
お前のこと
見てないから」





レンが去っていく。





呼び出した体育館裏に
わたしだけが
取り残された。













+・+・+・+・+・+





ミアン「まあ、アンジの
気持ちも分かるよ、
今年はアリサちゃんが
大接近してるし」





藤野有紗。





ニコ学中等部の
プリンセス。





今年はレンと
同じクラスになって、
猛アプローチしてる。





顔もかわいいし、
性格もいいし、
申し分のないプリンセス。





でも、今年から
アプローチを
始めたような子に
負けたくない。





だから今年は
特に力が入っている。





ミアン「あ、アンジ~、
肌ケアは今どうなの?」





アンジ「絶好調!
保湿バッチリだよ!」





ミアン「ヘアケアは?」





アンジ「ミアンおすすめの
オイル使ってるよ!」





ミアン「じゃあ
大丈夫だよ!
アリサちゃんに
負けるなー!」





アンジ「がんばるー!」













+・+・+ バレンタイン前日 +・+・+





昼休み。





わたしは、明日のために
レンに呼び出しの手紙を
渡しに行った。





クラス違うって不便!





アリサ「レ~ン!
明日の放課後
空いてたりする?」





レン「予定ないけど」





え。もしや。





アリサ「なら家にいる?」





レン「うん」





アリサ「なら、
家行っていい?
チョコ渡したいから」





やっぱり!





アリサちゃん、
レンにチョコ
渡すんだ・・・・・・!





レン「いいよ!
待ってる」





レンも何なの!





わたしが例年
呼び出しても
あんな顔で
うれしそうに
返事したことないのに!





あ~もう!
調子狂う!





あんなの目の前で
されたら
手紙渡せないじゃん!













+・+・+ バレンタイン当日 +・+・+





アンジ「あーあ!
もうサイアク!」





昨日は結局
レンの靴箱に
手紙を投げ込んだ。





手紙には、





『レンへ
明日のバレンタイン、
チョコを渡したいので、
放課後体育館裏に
来てください。
待っています。
     アンジより』





って書いた。





ミアンに見せれば
もっとかわいいカードに
書けとか
もう少し長くしろとか、
いろいろいうんだろうな。





でもさすがに
手紙は見せにくいし。





アンジ「・・・・・・
それにしても寒っ!」





ここは真冬の
体育館裏。





なんにもないし、
寒いだけのとこ。





レンも来ないし、
帰ろっかな・・・・・・





諦めかけたその時。





?「アンジ!」





アンジ「レン!?
アリサちゃんのとこに
行ったんじゃなかったの?」





レン「アンジが優先だから」





アンジ「・・・・・・
どういうこと?」





レン「アリサと
チョコのことを言われて、
気づいたんだ。
アリサにもらっても、
うれしくないって。
アンジだから
毎年受け取ってたんだって」





アンジ「なんで・・・・・・」





レン「3年前、
あんな言い方してごめん。
気づくのが遅くなってごめん。
アンジ。好きだ。
付き合ってください」





アンジ「もちろん・・・・・・!」





やっと、やっと・・・・・・!





レンを振り向かせた。





初めて告白してから
ぴったり3年前。





わたしの恋は、
ようやく、
結ばれた。





うれしくて、
うれしくて。





レン「3年前、
ちゃんと返事しなくて
ごめんな」





アンジ「もういいってば!」





その3年分も、
思い出つくろうね。





いいたかったこの言葉も、
言える日が来るのかな。













+・+・+END+・+・+

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