恋のお受験
作者:ハニオレ
こんにちは、
小学6年生の
白尾留菜です。
私は、明日
中学受験をする。
受験校は
ニコラ中・高等学校。
なぜその学校を
受験するのかって?
それは、私の好きな人・・・
久野渚夏君が
そこの中学校に通ってるから。
今から2年前のことだ。
彼が小学6年生の時、
私は小4だった。
::* 2年前 *::
なつ「留菜、
帰りの会終わったら
正門の前で待ってて」
るな「うん、いいけど。
なんかあるの?
だったら私、
渚夏君のクラスまで行くよ」
なつ「わざわざ
俺のクラスまで
来なくていいよ」
るな「じゃあ、
正門で待ってるね」
私は、帰りの会が
終わったから
正門に向かった。
正門では
下級生の子たちが
騒いでた。
キーーン、
キーーーーン!
るな「うっ、痛い・・・」
私は、人混みと
大きい音や声が苦手で。
私は正門から
離れたところに逃げて、
目立たないところで
座り込んで、
耳をふさいで、
目も閉じた。
こうすると楽だから。
しばらくして
私は少し落ち着いたから、
再び正門へ向かった。
少しして、
なつ「留菜!
お待たせ。
ごめん、遅くなって」
るな「いいよ。
私も今来たところだから。
で、伝えたいことって?」
なつ「うん。
ちょっと人が多いな。
留菜、場所替えよ」
私たちは、
近くの公園に向かった。
なつ「留菜、俺は留菜が3年前
ここに入学してきたときから
留菜のことが好きだった。
覚えてる?
留菜と俺が
初めて会った日のこと」
::* さらに3年前 *::
るな「あれっ、ここどこ?」
私は、学校の入学式が
終わった後
ママとはぐれて迷子になった。
その時・・・
?「大丈夫?
お母さんと
はぐれちゃった?」
るな「だれ?」
なつ「僕は3年生の
久野渚夏です。
あなたは?」
るな「しらおるな。
ママがいなくなっちゃって。
さがしてたら
ここがどこかわからなくて・・・」
なつ「泣かないで。
じゃあ。
お兄さんと一緒に
お母さん、探そう」
るな「うん!」
ママ「留菜!
どこにいたのよ!
探したんだから・・・
よかった。あなたは?」
なつ「小学3年生の
久野渚夏です。
留菜ちゃんが
迷子になってたので
一緒にお母さんを
探してました。
ね~、留菜ちゃん」
るな「うん!
おにいちゃんねぇ、
すっごくやさしかったの!」
ママ「ありがとうございました!
留菜もありがとうって」
るな「おにいちゃん、
ありがとう!
だいすき!」
なつ「うん、
お兄ちゃんも大好き。///」
なつ「あの時留菜が
校舎で迷子になって、
お母さんに会えて
最後に、留菜が大好きって
言ってくれた時、
俺は留菜のことを
好きになった」
るな「あったね、
そんなこと」
なつ「今までずっと
留菜に片思いしてきた。
俺と付き合ってください!」
留菜のママ「居た。留菜っ!
こんなところで
何やってんのよっ!
受験のために
勉強をしてなさいって
言ったよね?!」
るな「ごめんなさい!
ごめん渚夏君。
私、帰らないと・・・」
そう言って私は帰った。
渚夏君に
返事、言えなかった。
::* 留菜の家 *::
ママ「あんた、受験校。
決めたの?」
るな「うん。
ニコラ中・高等学校に
決めた」
ママ「あんた、
本当にそこ行くつもり?
偏差値68よ。
しかも20人に1人しか
受からないようなところよ」
るな「受験まであと2年ある。
そこで猛勉強して
偏差値あげて見せる」
ママ「あんたが本気なら
ママも精一杯サポートする」
るな「ありがとう」
私は、一生懸命勉強した。
過去問もやった。
今まで習ったことを
すべて復習した。
そして、月日がたった。
ついに明日が本番だ。
::* 受験当日 *::
ママ「忘れ物はない?
受験票持った?
筆箱は?」
るな「ママ、
忘れ物はないよ。
大丈夫。安心して。
行ってきます!」
ママ「いつの間に
あんな成長したのよ・・・
ママ、感動!」
::* 受験会場 *::
キ―ンコーンカーンコーン
アナウンス「それでは開始!」
思ったより
すらすら解ける!
あっ、ここ。
過去問でやったところ。
ここは復習で
やったところ!
私は、今までにやったことを
すべて出し切った。
アナウンス「終了です。
ペンを置いてください」
::* 電話で *::
ママ「もしもし、留菜?
受験終わった?」
るな「うん、終わった。
絶対合格できると思う!」
ママ「うん、、頑張った!
お疲れ様。
今から迎えに行くね」
るな「うん」
::* 合格発表の日 *::
ママ「なんか緊張してきた・・・」
るな「なんでママが?
私、全く緊張してないのに」
ママ「そうだよね。
ママが緊張してたらね。
それより受験番号は?」
るな「509」
そう言ってたら
紙が貼り出された。
るな「509・・・あった」
ママ「えっ?! ホントだ!
おめでと~~」
るな「うん、ありがとう!」
::* 入学式の日 *::
るな「制服かわいい~!
これで毎日通うのか~。
楽しみ!
ママ~、準備できた?」
ママ「あとリップ塗るだけ!
よし、準備完了。
行こうか」
るな「うん」
?「こんにちは~、
ようこそ
ニコラ中・高等学校へ!
って、留菜?
どうしてここにいるの?」
るな「あっ、渚夏君!
私ここに受験して
受かったの」
なつ「けど、なんでここ?
新潮中に行きたいって
言ってなかった?」
るな「うん、前までは。
けど、渚夏君に
あの時の返事、
言えてなかったから」
なつ「あの時の返事?
あっ、俺が留菜に告った時の!」
るな「うん、正解。
ここでもう1つ問題です。
私の返事はなんでしょう?」
なつ「OK?」
るな「不正解!
正解は・・・
『私のほうが好きだわ!
バーカッ!』
でした~」
なつ「大体あってるじゃん!
まとめると、
OKっていうことだろ!」
るな「うん、そうだね!」
る・な『これからも
よろしくお願いします!』
なつ「留菜、
入学式行ってきな。
初日から遅れるは
最低だから」
るな「うん(笑)
行ってきます!」
ママ「おめでと~。
いろんな意味でね!」
あれから私たちは、
毎朝一緒に
登校しています!
::*END*::
白尾 留菜
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