恋のダンス決勝戦

CAST河村 果歩河村 果歩

作者:ひま

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2022.02.27

皆さんこんにちは、
河村果歩です。





私はダンスが趣味で
ダンス部に
所属しています。





今まで恋愛なんて
関わりがない
私だったんだけど





実は、気になる男の子が
いるんです。





その子は
南龍和くん。





目立つ方では
ないんだけど、





密かなファンも
少なくないらしい。





「おーい!
果歩!
一緒帰ろう!」





この子は瑠紀。
私の親友!





そして、
同じダンス部の仲間!
ライバル!





「瑠紀!
もちろん!」





「ねーね、
ここの振り付け
なんだけど、、」





「あー、ここはちょっと
アバウトなくらいが、」





こんな風に私達は、
お互いアドバイスを
しながら帰っている。





「あっ、
そういえば果歩!」





瑠紀がパッとした
笑顔で果歩を見た。





「言いたいことが
あったんだ!」





「えっ? ほんと?
私も、瑠紀に
言いたいことがあるの」





「じゃ、せーので
言おう」





2人が笑顔で
見つめ合い、
「せーの」といった。





『龍和くんが
好きなの!!』





2人の声が
重なった。





その瞬間、時が少し
遅れてるように感じた。





「え、?」





「今、同じこと言った、?」





沈黙が続いた。





まさか、
好きな人が被るとも
思ってなかった。





しかも
タイミングさえ同じ。





「えー!
嘘でしょー」





「ほんとびっくり、」





「ねー、果歩。
私に譲ってよー」





「え?」





また、時が少し
遅れてるように感じた。





「それは、、無理だよ」





「だって果歩、
初恋でしょ?
それはちょっと
気になってるだけだって!
私は真剣なの!」





その言葉に
果歩はムッとした。





「瑠紀だって今まで、
好きな人たくさん
いたじゃない。
でもすぐに
冷めちゃって。
今回だって、
同じでしょ?」





瑠紀も
顔をしかめた。





「なにそれ。
ひどい!」





「酷いのは
瑠紀もじゃない!」





自然と
声が大きくなる。





どちらも
笑顔が消えていた。





少し沈黙が続いて、
瑠紀が口をひらいた。





「わかった。
文化祭のダンスバトルで
勝った方が龍和くんに
告白しようよ」





「いいよ。
絶対勝つから!」





冷静に考えたら、
告白はまだ早い。





きちんと話したことも
ないのに。





でも2人は焦って、
真剣だった。





その夜、果歩は少し
後悔していた。





「あー、なんであんなこと
言っちゃったんだろ」





「そもそも瑠紀相手に
ダンスで勝負なんて、、」





瑠紀のダンスの
実力は相当だった。





来年度のダンス部部長は
瑠紀じゃないかと、
噂がたっている。





コンクールで
優勝したことも、
もちろんある。





「明日、瑠紀に謝ろうか」





よし、そうしよう。





そう思った時、
瑠紀の言葉を
思い出した。





また怒りが
あふれてきた。





「いや私からは謝らない。
瑠紀から謝ってくるまで、
許さないんだから!!」













* ‐‐‐ * ‐‐‐ *





次の日。





学校に向かう途中、
前方に瑠紀が見えた。





「あ! 瑠ー」





ハッと口を押さえた。





(だめだめ。
話しかけないもん)











* ‐‐‐ * ‐‐‐ *





部活の時間。





先生から文化祭の
ダンスバトルについて、
説明された。





ダンスはフリーだ。





話が終わり、
自主練になった。





果歩は早速、曲を決め
練習に取り掛かった。





練習を重ねて、
できるところが
増えてきた。





だかそのダンスの
最難関とも言える場所で
つまずいた。





「ん~、ここは、
どうすれば、?」





悩んでも悩んでも、
分からなかった。





「瑠紀ー」





果歩は瑠紀に
話しかけた。





瑠紀は驚いていたが、
果歩は気づいていない。





「ここなんだけど
教えてほしくてー」





果歩が瑠紀を見て、
2人の目があった。





(あっ、、)





「自分で
考えてみたら?」





瑠紀は少し空けて
言った。





そして、自分のダンスの
確認をはじめた。





(なっ、!)





果歩はムッとして、
振り返り
別のチームメイトへ
声をかけた。













* ‐‐‐ * ‐‐‐ *





あれから3日。





まだ納得のいく答えが
でていない。





文化祭は約3週間後。





少しでも早く
完成させて、
改善点を見つけ、
最高のパフォーマンスに
仕上げなければならない。





瑠紀に勝つためには。





そう思えば思うほど、
焦ってしまう。





(やばい、、
どーしよう)





果歩は動画を見ながら
廊下を歩いていた。





そして角を
曲がった時だった。





ドンっ





「きゃっ、」
「わっ、」





誰かとぶつかった。





「わ、すみませー」





果歩が上を見た時、
果歩はハッとした。





ぶつかった相手は
龍和だった。





「ごめん、僕も前
見てなかった」





「い、いえ!
私がスマホ
見てたので、」





漫画のような展開に
果歩は
ドキドキしていた。





「ん?」





龍和が果歩のスマホを
見ていった。





「君、もしかして
ダンス部?」





「はい、!」





「このダンス、
僕も踊ったよ」





「えっ!」





思わず声が
大きくなってしまった。





「これ難しいよね。
よかったら、
僕教えようか?」





果歩は一瞬
信じられなかった。





「どうした?」
と聞かれるまで、
果歩の頭の中は
ぐるぐるだった。





「いいんですか、!?
お願いしたいです!」





「じゃあ水曜日の
昼休み特訓な」





「はい!」





じゃあ。
と龍和は
去っていった。





果歩は
震えていた。













* ‐‐‐ * ‐‐‐ *





その日の夜。





「本当に嘘みたい!!!!」





果歩はめちゃくちゃ
はしゃいでいた。





「これなら瑠紀に
勝てる!
それに、恋的にもいい!」





果歩は頑張るぞと
決意した。





そして龍和との
特訓が始まった。





「ここは足をあげて、
重心を後ろに、、」





「なるほど、、!」





龍和の教えはとても
分かりやすかった。





今まで全然
わからなかった所も、
すぐに分かった。





「少し休憩しようか」





「はい!」





龍和は自分のスマホを
手にとった。





休憩の時、龍和はいつも
スマホをさわっていた。





果歩が不思議に思っても、
果歩には理由を聞く
勇気がない。





(まぁ、いいか)





果歩はあまり
気にしてなかった。





龍和との練習で
確実に果歩は
伸びていた。





顧問の先生にも
褒められた。





何より、龍和と一緒に
いれることが楽しく、
水曜日が待ち遠しかった。













* ‐‐‐ * ‐‐‐ *





ある日の部活の
帰り道。





果歩はいつも通り、
ダンスのことを
考えながら帰っていた。





その時、
「果歩」
と声をかけられた。





果歩は振り返り、
驚いた。





「瑠、、紀、」





そこにいたのは
瑠紀だった。





果歩はどうしたら
いいか分からず、
下を見た。





「ねぇ、
見ちゃったんだけど、
龍和くんにダンス
教えてもらってんの?」





ドキッと、した。





「うん」





「ずるいよ!
抜け駆けしないでよ」





果歩がまた
ムッとしてしまった。





「抜け駆けって何?
龍和くんから、ダンスを
教えようか? って
話しかけてくれたんだよ!」





「瑠紀が行動してない
だけでしょ」





瑠紀は
黙ってしまった。





「じゃあね」





果歩が振り返って
歩きだした。





果歩には
見えなかったが、
瑠紀の目には
涙が浮かんでいた。





「わたしっ、
まけないからっ」





瑠紀は叫んだ。





果歩はびっくりして
振り返った。





瑠紀は既に
走っていた。





それでも、果歩には
瑠紀が泣いていたことが
わかった。





「あっ、」





言いすぎてしまった。





果歩は後悔した。





瑠紀の言葉にカッとなり、
よく考えないまま、
傷つく言葉を
言ってしまった。





そんな自分にも
傷ついてしまい、
果歩の目から
涙があふれていた。













・*。・ 次の日(水曜日) ・。*・





文化祭まで後3日。





果歩は、瑠紀のことで
頭がいっぱいだった。





ダンスのことなんて
考えられなかった。





どうやって謝るべきか、
なんであんなことを
言ってしまったか。





考えると後悔だけが、
頭の中で
繰り返された。





その日の放課後、
果歩はとぼとぼ
帰宅していた。





校門を通り過ぎた時、
「河村さん!」
と声をかけられた。





龍和だった。





「今日の昼休み、
特訓にこなかったけど
どうしたの?」





「え、?」





果歩はハッとした。





龍和との約束を
すっかり
忘れていたのだ。





「あっ、ごめんなさいっ!
忘れていました」





「よかった、
何かあったのかと
思って心配してたよ。
じゃあ、文化祭
頑張って」





恋している龍和の約束を
忘れてしまうなんて、と
自分でも信じられなかった。





(私が悪かった。。
ムキになって、
馬鹿だった)





果歩はそう思えた。





文化祭の日、謝ろう。
そう誓った。













* ‐‐‐ * ‐‐‐ *





文化祭当日。





果歩はドキドキ
していた。





ダンスバトルの
緊張ではなく、
瑠紀に対してだ。





あんなことを
言ってしまったのだから
瑠紀も怒ってるのに
違いない。





正直、ダンスには
集中できていない。





(だめだめ。
まずは、ダンスに
集中しないと)





そして時が過ぎ―――、、。





「第45回!
ニコラ学園
ダンスバトルを
開始します!」





ダンスバトルが
始まった。





審査の仕方は
審査員6人が
判定する。





果歩の出番は
瑠紀の次の、最後だ。





集中しなきゃ
いけない。





そう考えているうちに、
瑠紀の番がやってきた。





「関谷瑠紀さん、
河村果歩さん。
バックヤードまで
準備お願いします」





実行委員の人に、
果歩達が呼ばれた。





2人でバックヤードまで
向かう。





もちろん、
一言も喋らない。





(いま、、だよね。
謝ろう)





果歩が瑠紀に
話しかけようとした時、





「果歩」





瑠紀が口を開いた。





「ごめん、わたし
ムキになってた」





なんと瑠紀から
謝ってきた。





果歩はびっくりしたが、
すぐに謝ろうとした。





「わたしも、」





「まだ謝らないで」





果歩は口を閉じた。





「私のステージが
終わったら。
この日のために
頑張ったんだから。
絶対、果歩に勝つ!」





瑠紀はそう言って
ステージに向かった。





瑠紀は笑っていた。





瑠紀のステージは
圧巻だった。





メリハリがついていて、
何より瑠紀の笑顔が
素敵だった。





果歩は緊張した。
が、深く深呼吸した。





そして笑った。





果歩はゆっくり、
ステージに向かった。





果歩は圧巻の
パフォーマンスを見せた。





最初は全然
わからなかったところも
完璧だった。





果歩は、最後に
大きくジャンプした。





その時、果歩は
時間が少し
遅れたように感じた。





果歩が礼をした時、
大きな拍手が
果歩に贈られた。





その時、瑠紀は
悔しそうに笑った。





「さぁ!
結果発表です!!」





その言葉に
体育館にいる、
全員が緊張した。





「今年の優勝は、、」





果歩はぎゅっと
目をつむった。





(お願い、、)





「エントリーナンバー10!
関谷瑠紀さん!」





わあああっと
盛り上がった。





(負けた、、)





(だよね。
瑠紀のダンスは、
すごかった。
しょうがない)





「瑠紀さん!
優勝した気持ちは
どうですか?」





実行委員が、瑠紀に
マイクを向けた。





「ありがとうございます。
すごく嬉しい気持ちで
いっぱいです。
ですが、、」





(?)





「このバトルの優勝は、、。
河村果歩さんが
ふさわしいと思います」





「えっ」





その言葉に、体育館が
ざわついた。





「審査員の結果は
私が優勝だったかも
しれません。
でも、観客の皆さんの
顔を見た時
私思ったんです。
ダンスは、人を笑顔に
するためにある。
元気にするために、ある」





みんなが
瑠紀の言葉に
真剣になる。





「果歩さんの
パフォーマンスが
終わった後の、
皆さんの笑顔は
とても輝いていました。
ダンスの真の目的を
果たしているのは、
果歩さんです」





その言葉に、
反対する人は
いなかった。





果歩の目からは、
涙がでていた。





「瑠紀、、」





「果歩、おめでとう」





そうして。
優勝のトロフィーは
果歩に渡された。





そして文化祭が
終了した。





果歩は、新聞部の
取材を受け、
すぐに瑠紀を探した。





「! るきっー!」





瑠紀は振り返った。





「果歩、!
優勝おめでとう。
さすがだね」





果歩は
泣きそうになるのを、
グッとこらえた。





「瑠紀」





「ごめんっ!」





バッと頭を下げた。





「私が悪かった。
酷いこと言って、
ごめん。。
瑠紀に負けたくなかったの。
大切な仲間で、ライバルで、
親友だから!」





瑠紀は笑った。





「わたしもごめん」





瑠紀も頭を下げた。





「私もムキになって、
酷いことを言った。
ねぇ、果歩。
これからも私と
親友でいてほしい」





その言葉に果歩は、
声をだして笑った。





「当たり前でしょっ、!!」





2人の目から
涙が溢れた。





「てか、優勝ありがとう」





「いやいや。
当たり前のことを
言っただけ」





「瑠紀のダンス、
すごかった」





「果歩こそ」





いつもと変わらない
会話に、
2人は笑った。





あっ!! と
瑠紀は叫んだ。





「果歩!
優勝したんだから、
龍和くんに
告白しないと!」





あ、、
と果歩は驚いた。





そのことは、
すっかり
忘れていたのだ。





「瑠紀! あのね、、」













・*。・ 数日後 ・。*・





「河村さん!
どうしたの?
急に?」





あ、あと龍和が
発見したように





「関谷さんも。
どうしたの?」





「急にごめんね。
でも伝えたいことが
あって」





2人は深く
深呼吸して、
言った。





「龍和くんが好きです。
付き合ってください!」





そう、2人は2人で
告白することに決めた。





龍和は、少し黙った。
そして口を開いた。





「ごめん、僕2人のこと
まだよく知らないから」





(、、だよねぇ)





「それに、僕
彼女いるんだよね」





『えっ?』





そう言うと、龍和が
スマホを取り出した。





「みなみって言うんだ。
彼女は、アメリカに
住んでて遠距離恋愛中。
だからLINEでしか
話せないんだ」





あっ、! と果歩は、
思い出した。





(だからずっと、
スマホを
触ってたんだ)





「ということで、
ごめん。
これからもよろしく」





そう言って、
龍和は去っていった。





まさかの事実に
2人は唖然としていた。





そして、
『あははははっ』と
2人で笑った。





「まさか、彼女が
いたなんてね」





「私達、全然
分かってなかったね」





「もー本当に
私達って似てる」





2人は失恋した。





でも、悲しく思って
いなかった。





「そーだ!
新しく、クレープ屋が
できたのしってる?
そこ行ってみない?」





「行きたい!!
食べてみたかったの」





2人は笑いながら
歩き出した。





失恋したが辛くない。





1番大切なことに
気づいたからだろう。





(私には瑠紀が
必要なんだ)





(私には果歩が
必要なんだ)





2人はこれからも、
仲間であり、
ライバルであり。





そして、ずっと
親友であるだろう。











*end*

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