私を救ったのはロックと君でした。

CAST河村果歩

作者：ゆめゆめ

2022.11.15

どうも、果歩です！
最近は、あることに
ハマっています！

それは・・・ロック！

「女の子が？」って
思うかもしれないんだけど、
実は、深い理由があるんだ。

半年前。
友達関係とか
色んなことに悩んでたの。

そんな時、ふと
お父さんの部屋に
入ってみたら、
流れていたのが
ロックの曲だったんだ。

何故か元気が湧いてきて、
そこからロックのトリコ！

最近推してるグループが
「SHINING STAR」っていう、
顔を出さずに活動してる
ロックバンド！

特にボーカルの
RENくんの声が
かっこいいんだよね～。

・＊。・　ある日　・。＊・

昼休みは
ロックを聴いて
過ごすのが日課。

周りにから
かわれたくないから、
イヤホンするけど。

ん～、
やっぱりいいな～。
蓮くんの声いいな～。

「果歩～」

「んー？
どしたん、龍和」

「何聞いてんのー」

―――ブチッ

「えっ!?　ちょっ!?」

～♪

イヤホンで
聴いていたはずの曲が、
クラス中に流れ出す。

そう、イヤホンが
抜かれたのだ。

だが、私は動揺で
固まってしまっていた。

クラスは
ザワザワし始めている。

「え、果歩ちゃん、
こんなの聞いてるの？」

「まじ!?ｗ　やばｗ」

「・・・・・・」

全身から血の気が
引いていく。

私はただ、イヤホンを抜いた
張本人のるわを
涙目で睨むことしかできなかった。

そんな時。

「女子がロック聴いて、
何が悪いんだよ！」

クラスの空気が
一瞬で凍りついた。

「・・・蓮くん？
私は、大丈夫だよ？」

「果歩は黙ってろ。
なぁ、好きなもんは
好きでいいだろ？
それを人に
あーだこーだ言われる
筋合いはねぇ。
果歩、行くぞ」

「え！　待って！」

・＊。・　空き教室にて　・。＊・

「・・・蓮くん、ありがと」

「いや。
急にキレてごめん。
俺は、嬉しかっただけで・・・」

「え？」

「俺らの曲、
聞いてくれたから。
それ、俺歌ってるんだ」

「え～～!?　もしかして、
あのRENくんって、蓮くん!?」

「おう。そこでさ、
お願いがあるんだ」

・＊。・　週末　・。＊・

「お待たせ～」

「おう、ありがとな」

私は蓮くんに頼まれ、
新曲のお手伝いを
することになった。

ロックが分かって、
かつ、客観的な意見が
言えるひとが
欲しかったのだとか。

まじ光栄すぎる！

推しグループのお手伝い！
しっかりやらなきゃ！

「ここはこうだと・・・」

「あーなるほど・・・」

こうして私たちは、
１ヶ月の
新曲準備期間を共にした。

・＊。・　１ヶ月後　・。＊・

「ありがとなー！」

「いえいえ。
いい新曲できたね」

「そうだな」

楽しかったな。
これが終わっちゃうなんて
少し寂しい。

いや、正直
めちゃめちゃ寂しい。

蓮くんの笑顔が
見れなくなるのも、

一生懸命な姿が
見れなくなるのも。

あれ？

もしかして私・・・

「あのさ・・・果歩」

「うん？」

「実は、
伝えたいことがあって」

「なあに？」

「俺・・・
果歩のことが好きだ！」

「――――っ!?」

身体が一瞬で
火照っていくのがわかる。

信じられない。

蓮くんが私のことを
好きだなんて。

「この１ヶ月
やっていくうちに、
果歩の色んな部分を知って、
気づいたら恋に落ちてた。
俺と・・・
付き合ってくれないか？」

そうだ、私は返事を
ださなきゃいけない。

薄々気づいていた。

私も蓮くんが―――

「もちろんっ」

＊Ｆｉｎ＊