追いかけ、追いかけられて

CAST河村 果歩河村 果歩

作者:ハニオレ

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2023.01.28

あれから1年。





私は高校1年生、
彼は中学3年生。





彼は私の初恋の人。







・*。・ 1年前 ・。*・





ナツ「先輩!
ここ、分かんないんで
教えてほしいっす」





彼は、久野渚夏くん。
私の一個下の後輩で
同じ吹奏楽部に入ってる。





彼は、私と同じ
トロンボーンの
パートをやってる。





ちなみに私は
ここの部長やってます。





カホ「渚夏くん。
あ~、ここね。
みんな分かんないんだってね。
私もそうだったよ」





ナツ「そうなんすか?
じゃあ、先輩も
分かんないんですか?」





カホ「さすがにもう分かるよ~。
ここはね・・・
って、聞いてる?」





ナツ「すいません!
先輩の横顔が
綺麗だなぁ~って思ってて。
もう1回いいですか?」





カホ「・・・ん?
まぁ、これで最後だよ?
じゃあ、ここは・・・」





この時はまだ、
渚夏くんのことが
好きではなかった。





仲のいい
後輩ってだけだった。







その日の帰り・・・





みんな「ありがとうございました。
さようなら」





終わりの挨拶をしたら
みんなすぐに帰る。





最終下校時刻を過ぎると
お説教が待ってるからね。





ナツ「先輩。
今日一緒に帰れませんか?」





カホ「いいけど?
とりあえず早く門でないと!」





ナツ「そうですね!
いそっげ~!」





門を出る時間までには
何とか間に合った。





私たちが練習してる音楽室は
門から1番遠いところにあるから
走らないと間に合わないの。





ナツ「間に合った~・・・
先輩、大丈夫ですか?」





カホ「はぁはぁはぁ・・・
音楽室って、なんであんなに
遠いところなんだろね」





ナツ「そうですよね。
もっと門の近くにあれば
先輩が疲れなくて済むのに・・・」





カホ「なんか言った?」





ナツ「いいえ!
それより、先輩の楽器、
よければ持ちますよ」





カホ「いいよ。
渚夏くんも自分のあるでしょ。
私は大丈夫。慣れてるから」





ナツ「そうですよね!」





「果歩!
早く帰ってきなさい!
今日は塾でしょ!」





カホ「お母さん!
ごめんなさい。
今すぐ帰ります!
渚夏くん、ごめん。
また一緒に帰ろ?」





ナツ「はい。気を付けて。
塾、頑張ってください」





カホ「ありがとう!」













・*。・ 次の日 ・。*・





カホ「こんにちは~」





みんな「果歩先輩!
こんにちは!」





カホ「みんな早いね~」





ナツ「先輩。
俺、ここやめます」





カホ「えっ?」





ナツ「体調面的にも
今まで辛かったし、
続けてたら
ダメになりそうなので」





カホ「・・・・・」





ナツ「今まで
お世話になりました。
さようなら」





カホ「渚夏くん! 待って!」





私が呼んでも
止まる気配はなかった。





渚夏くんは
どんどん私から
離れていった。





あれから1年。





私は高校1年生、
渚夏くんは中学3年生。





私はあれから部活を引退して
受験勉強に励んだ。





渚夏くんはあの時、
何をしていたのだろうか。





今になっても分からない。





受験勉強を頑張ったおかげで
第1志望の高校、
ニコラ学園に受かった。





今日は、高校の入学式と始業式。
(ニコラ学園は入学式をやってから
始業式みたいなのを
ちょっとやるんだって)













・*。・ ニコラ学園 ・。*・





桜が満開に咲いて
時々優しい春の風が吹くと
桜の花びらが舞って
きれいな空が見える。





桜の花びらが落ちて
門から校舎までの道が
花びらで綺麗に彩られている。





「新1年生は
体育館へ向かってください。
体育館までは
ここをまっすぐ進んでください」





高校2年生の人かな。
カッコイイ。モテてそう。





入学式は長いから
カットするね(笑)





校長先生からの長い話と
ニコラ学園の歴史とか
校則とか
いろいろの説明があった。





入学式が終わって
自分のクラスに向かった。
(入学式でクラスが発表された)





私は1年2組。













・*。・ 1年2組 ・。*・





ガヤガヤ―――。





もうみんな、仲いい子が
できたのかなってくらい
ガヤガヤしてた。





私はこっそり入った。





「おっはよ~!
あなたの名前は?」





カホ「私は、河村果歩」





ユラ「果歩ね!
私は近藤結良。
で、あっちにいるのが
菜月海と結珠。
じゃあ、今日からよろしくね!
菜月~、結珠~。
この子、果歩!
私の新しい友達!」





ナツミ「果歩ちゃんね。
私は菜月海。
よろしくね」





ユズ「私は結珠!
よろしく~」





カホ「よ、よろしく!」





早速新しい友達もできて、
それからも2年生になるまで
ずっと仲良くしてくれた。





ユラ「もう2年生に
なっちゃうんだよ~。
離れちゃうじゃん!
寂しい~!」





カホ「大丈夫だって!
離れても会いに行くから。ね」





ユズ「そうだよ~!
しかも、
連絡先交換したじゃん。
いつでも連絡取れるし!」





ナツミ「そうそう。
うちら、離れないような
気がするけど!」





菜月海の予想が
見事に当たった。





4人とも
同じクラスだったの。





ユラ・ナツミ・ユズ・カホ
「これからも、よろしくね!」





私たちが2年生に
なったってことは、
1年生が入ってくる。





私は2年生代表で
入学式に出ることになってる。





先生「河村さん、
もうそろそろ」





カホ「はい。
行ってきます!」





入学式が始まって、
しばらくは
校長先生の長い話とかだった。





校長「それでは、
ニコラ学園在校生代表で
2年5組の
河村果歩から挨拶を」





カホ「はい」





返事をして
舞台にのぼって
スピーチを始めた。





カホ「ニコラ学園在校生代表、
2年5組、河村果歩です。
まず、ご入学おめでとうございます。
私は・・・」





いろいろ話して、
私のスピーチは終わった。





スピーチ中に
すごく視線を感じた。





そりゃあ、みんなが
見てるんだもんね。
当たり前か。





教室に戻って
結良たちと話してると





「河村果歩先輩いますか?」





カホ「私ですけど・・・
って、渚夏くん?」





ナツ「はい。
お久しぶりです」





カホ「あっ、
他のところ行こっか」





人の少ないところで
私たちは話すことにした。





カホ「なんでここにいるの?」





ナツ「ここを受験して
受かったからですよ」





カホ「けど、
成績大丈夫だった?
結構低くなかったっけ?」





ナツ「はい。低かったですね。
けど、頑張って勉強しました」





カホ「体調は? 大丈夫?
部活やめてから楽になった?」





ナツ「はい。
やめて後悔してます」





カホ「自分が1番大切だからね」





ナツ「俺、果歩先輩が―――」





カホ「初めて名前呼んでくれた」





ナツ「そうか。
ずっと先輩って
呼んでたから」





カホ「うん。
名前つけて呼んで。
これからも」





ナツ「はい」





カホ「さっきの続き。
止めちゃった」





ナツ「はい。
俺、果歩先輩がここ受けるって
みんなから聞いて、
ここ受けようって決めたんです。
部活やめてから頑張りました」





カホ「そうだったんだね。
お疲れ。
けど、なんで?
ほかに受けたいところあるって
前言ってたよね?」





ナツ「そうなんですけど、
果歩先輩に
言えてなかったから」





カホ「うん? 何を?」





ナツ「俺・・・ずっと
果歩先輩が好きだった!
俺と付き合ってほしいです!」





カホ「は?」





ナツ「ダメですよね・・・
そりゃあ、俺なんかと
果歩先輩がつ―――」





カホ「もちろん! 喜んで!」





ナツ「ヘっ?」





カホ「よろしくお願いします!」





ナツ「先輩、頬っぺた
つねってくれませんか?
・・・イテテテ!
夢じゃない!」





カホ「夢なわけないじゃん!」





ナツ「じゃあ、」





ナツ・カホ「これから
よろしくお願いします!」





カホ「フフッ!」





ナツ「フフッ!」





こうして、学校一有名な
カップルになりました!





カホ「渚夏、あれとって!」





ナツ「これ?」





カホ「うん。
ありがとう!」





ナツ「ほかになんかやる?」





カホ「じゃあ、カレー作って。
作れる?」





ナツ「カレーくらい作れるよ!
果歩は座ってていいよ」





カホ「ありがとね」





私たちは大学生になって
一緒に暮らし始めました。





その後は・・・
私も予想できない。





だから、楽しみ!







・*。・END・。*・

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