ブラウンの瞳に恋して
作者:にこにこ
組橋星奈です。
勝ち気な性格で、
体育ではクラス1
元気に走り回っていて、
・・・って
感じの人ですっっ!!!
自己紹介するとしたら、
こんな感じかな。
性別・男(元気な男子っ!)
髪型・ベリーショート
得意教科・体育
いや、男子、
っていうか・・・・・・
セナ「あっ、
ごめんヨシト!
トイレ行ってくる」
ヨシト「おう、
いってら~」
実は女も
混ざってたり
するんです。
いや、ね?
今だって男子トイレ行くし、
髪型だってまぁ男子だし、
身長は・・・
普通だけど。
でも、僕は男と女が
混ざってる。
あんまり汚い言葉は
使わないし。
セナ(僕・・・
バレてないよね。
女でもあるってこと)
もしバレたら、
キモいとか、やばいとか、
いろいろ言われるだろうから。
苦しい生活なんて、
できればしたくないし。
セナ(あ、ヨシトも
来たんだ)
ヨシトがトイレに
入って来た。
セナ「やっほー、
ヨシトも?」
ヨシト「ん。ちょっと
話したくてさ」
セナ「は・・・
話したいの?
僕と?」
ヨシト「そう、セナと」
何やら私と
話したいらしい。
もう用事は
終わったので、
そのまま壁の方へ
移動する。
ヨシト「俺さ、
最近セナの様子が
変な気がしてんだよ」
セナ「え・・・?」
嘘、なんか
バレてるかも!
どうしよう、
どうしよう・・・・・・
いずれバラす気は
あったけど、
その“いずれ”が
今だなんて・・・!
ヨシト「お前、なんか
隠してねーか?
・・・なんかさ、
女子がトイレ行くの
見てたりさ、
してなかった?」
セナ「へぁっ!?」
ヨシト「前の話だけどな。
でも、めちゃくちゃ
羨ましそ~~~に
見てたから、
『え?』って思わず
言っちゃったし。
『セナ、誰か好きな人でも
いるのかよ?』って。
でもさ、
仮にそうだとして、
そんなに追っかけんの
キモくねーか、
とも思ったりして」
セナ「・・・・・・・
・・・・・まぁ、
秘密はあるけど・・・
みんなに隠し事してるし」
すごく鋭い。
たまに女子たちを
羨ましく思って、
見てしまう時が
あるのは事実だ。
(トイレの時だけじゃ
ないけどね、もちろん)
そんなに
見られてたとは・・・・・・
もう、打ち明けちゃう
しかない。
セナ「僕さ・・・
実は男じゃないんだ」
ヨシト「・・・・・・
はぁ~~~っ!?」
セナ「しっ!
あ、いや、
男子なんだけどね。
半分、・・・たぶん僕は
4割くらいだと思うけど、
女子なんだ。
僕、ただの男子じゃ
ないんだ」
ヨシト「・・・はぁ~~~~~~っ」
深いため息。
僕、嫌われちゃったのかな。
大好きなヨシトに、
嫌われちゃったのかな・・・
僕はそう思った。
けれど、違った。
ヨシトは
こう言ったんだ。
ヨシト「早く言えよ~
・・・・・・!
そしたら、
もっと早くサポート
できたじゃん・・・!」
セナ「・・・・・・・・・え」
ヨシト「だって俺、
お前の親友だろ?
なのにそんなことも
知らなかったのかよ。
情けねぇ」
セナ「えぇ~?
嘘っ、良かった!
僕、すごい心配
してたんだよ~」
ふっ、と笑う。
本当に良かった。
本当に、ヨシトは
優しい・・・
セナ「ぼ、僕・・・声も
女子だし。
髪型は知らないけど、
口調は女子と
似てるでしょ?
だから女も混ざってるって、
バレないか心配しながら
生きてきたんだ・・・・・・」
ヨシト「そか。
・・・でも、
俺は知らなかった。
ごめんな、今まで
苦しい思いさせて」
セナ「だっ、大丈夫・・・
・・・っ!」
泣きながら、
うずくまりながら、
外へ出る僕。
ヨシトは遅れて
ついて来て、
廊下で慰めてくれた。
すごく安心した。
恥ずかしがらずに、
僕の背中を
さすり続けてくれた。
僕はずっと、
泣き続けた。
セナ「・・・・・・僕ね、
男子なんだよ。
でも、女子なんだよ。
男子の方に傾いてるけど、
女子でもありたいんだ・・・
服だって、スカートは
全く履かない。
でも、ちょっと
女子っぽいの
着てるんだよね。
男、だけど、
女でも・・・あるから。
半々なんだ。
だから・・・・・・」
すっ。
顔を上げ、
ヨシトを見た。
セナ「ねぇ、ヨシト。
僕、女として
ヨシトが好き」
ヨシト「・・・セナ
・・・・・・」
セナ「僕、気づいたんだ。
こんなに支えてくれて、
想ってくれて、
すごく感謝してる。
それを好きって
感じるんだよ。
僕がこんなでもいいって
わかった。
ありがとう。
どちらの性別でもあるって
ことを利用して、
女として言う。
僕、ヨシトが、好きです」
長くなって、
息が詰まって、
はぁはぁと
肩を揺らす。
その肩に、ヨシトは
手を差し伸べた。
ヨシト「ごめん、セナ」
セナ「・・・わかってる。
大丈夫だよ。
だって、僕は
男として――――――」
―――――――――ぎゅっ。
セナ「―――!?」
ヨシト「男として、
なんて言わせたくない。
・・・そんなことに
気づいてあげられなかった
俺は、ダメな人なんだよ。
だから、ごめん・・・・・・」
セナ「ううん、
僕が悪いんだよ。
僕が隠してきたのが
悪いんだ。
だから、
謝らないでほしい」
抱きつかれたまま、
しゃくり上げながら。
「これが僕の望みだよ」
って。
セナ「ごめんね」
ヨシト「・・・なぁ。
お互い謝り続けんの嫌だから、
俺やっぱセナと付き合うわ」
言ったから――――――。
僕は、僕を、
信じるんだよ。
別に男でもいい。
女でも別にいい。
ただ、僕は
ヨシトのことが
好きなだけ。
もしも僕が、普通の男子
だったとしても、
関係ないから。
ヨシト「俺、女のセナと
付き合えんのかな。
セナさぁ、高校から
女子になってくんない?」
セナ「はぇっ!?
そ、そんな、無理だよ!
僕、ずっと
男だったしっっ」
ヨシト「まぁ、セナが
無理ならいっか。
明日10時に集合な、
土曜日だし
デートしようぜ!」
セナ「えぇっ、
あ、うん!
・・・・・・へへっ。
これからよろしくね」
ヨシト「おう!」
僕を求めるブラウンの瞳に、
僕は応えた。
僕はその瞳に、
その心に、
恋をしたんだ。
ジェンダーレスに一言、
・*。・THE END・。*・
組橋 星奈

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