推しと傘と3000万人中の1人

CAST組橋 星奈組橋 星奈

作者:ピンクノフセン

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2022.04.21

推し、
それは尊いもの・・・





そんな推しが
今、私と同じ学校に
通ってたとしたら
皆さん、
どう思いますか?





私はセナ。
推しはアイドルグループ、
NCLiveのルワ様。





同い年だけど、
見た目は同い年じゃ
ないんだから。





ここに
書ききれないくらい、
言いきれないくらい、
素敵なお方・・・





でも特に、
顔と声と性格が神。





付き合うなら
絶対ルワ様に決まってる。





だから
男子なんかに
恋はしてない。





そんなある日のこと。





先生「今日は
転校生を紹介します。
南ルワさんです」





ええぇぇええええ??!!
あ、あのルワ様が
こんな学校に
なんの用で?





ルワ「仕事の都合で
ここに来ました!
短い間だけだと思うけど
よろしくお願いします」





私は嬉しすぎて
一瞬意識を失った。





何?! あの
イケメンっぷりは?!





先生「ではルワさん、
席は、今空いてる
セナさんのところへ」





セナ「あ、はい!
セナは私です」





頑張って通常の声
出したけど
顔に喜びが
出てしまっている・・・





先生、あなた
神ですか?





ルワ「分からないこと、
教えてよ。
セナさん」





セナ「は、ひぃ!」





声がもう
おかしくなってる。





ルワ「セナさん、
面白いね。
あ、セナって呼んで
いいかな?」





私は夢中で
顔を縦に振る。





推しにいきなり
呼び捨てってあり?





私の隣は
もう1つの太陽が
光ってますよ・・・!













・*。・ 休み時間 ・。*・





ルワ「せっかくだし
LINE交換しない?」





セナ「いいの?!
もちろん!!」





私はスマホの
電源を入れる。





・・・あっ!
ホーム画面が!!





ルワ「あれ?
ホーム画面
NCLiveじゃん。
もしかして
僕のファン様?」





セナ「そうなの・・・
ガチオタで、
引かないで!」





引かれてないよね・・・





ルワ「引くわけないじゃん。
大切なファンのこと、
引ける訳ないよ」





やっぱ
神じゃん!





神様は優しい
ですねぇー!!





こうしてLINE交換が
無事できたとこで、
クラスのシズク達
陽キャグループが
ルワ様の周りに集まり
私の居場所なんて
無くなった。





話せただけ
嬉しいですけど!













・*。・ 帰り道 ・。*・





私は日直で
帰りが遅くなっていた。





ルワ様と
一緒に帰れたら
嬉しいけど
欲を言うと
叶わないものなので
やめときます。





ルワ「あれ?
セナじゃん?
帰りもしかして
同じ方面?
一緒に帰らない?」





セナ「ルルルルル・・・
ルワ様?!」





おっと・・・様が
出ちゃった!





恥ずかしい///





ルワ「やっぱセナ面白い。
そんな性格素敵だな」





イケボ、性格・・・
全てあなたが
何倍も上です!





―――――ポツポツ





雨?





セナ「どうしよう
私、傘持ってない」





ルワ「じゃあ
僕の傘使ってよ」





セナ「そんなことしたら
フォロワー
3000万人超の顔に
雨が当たります!
推しのそんな顔見るの、
イケメンっぷりは
絶えませんが
悲しいです!」





ルワ様は
一瞬驚いた顔をし、





ルワ「じゃあ、
この傘に一緒に入ろう。
僕だってファンが
悲しんでるの見て
ほっとけないよ。
ファン1人1人が
僕の大事な宝物だから」





ズッキュン!!!!





ルワ様・・・
あなたは・・・





いつの間にか私は
ルワ様の傘の中に
入っていた。





私はルワ様に
家まで
送ってもらうことになった。





途中でスマホを
開くと、





セナ「何?!
これ・・・」





そこには
私とルワ様が
相合傘している写真が
クラスLINEに
投稿されていたのだ。





そう、今のこと。





ルワ「なんだ?
これ・・・」





セナ「ごめんなさい。
私が傘もっていないなんて
言うから」





ルワ「違う!
出てこい!
隠し撮り野郎!!
セナが可愛いからって
嫉妬すんな!!」





へ?
ルワ様いつもと
全然違くない?





キャラと言うか・・・





ルワ「そこにいるだろ!
出てこい!」





そこに
現れたのは、
同じクラスの
シズクだった。





シズク「なんで?
私、ルワ君のこと
推してたのに。
よりによってこんな
陰キャと。
嫌だからセナは
さっさと出てってよ。
ルワ君の傘から」





そんな・・・
私のせいでルワ様を
傷つけるなんて嫌だ!





私はルワ様の
傘を出ようとした。





その時。





ルワ「ファンなの。
嬉しいけど、
他のファンも、僕も
傷つけるような奴は嫌だね。
シズク、今すぐどうにかして」





シズク「うっ、
そんなに言うなら
もういい!
もうあんたになんて
いいね押さないから!」





そう言ってシズクは
LINEに
『チュウイ!!
これは合成写真です。
偽物だよー』と入れ、
そそくさと帰って行った。





クラスの皆は
『スゲーよく出来てる』とか、
『これガチだったら怒る』とか
書いたみたいだけど、
本気で信じた人はいなかった。





ルワ「ね、僕の本当のキャラ
あんな暴言的な人って
思われたくないんだ。
だって見た目と
全然違うでしょ?
これを隠してここまで
来たんだから、
これ秘密にしといてくれない?」





・・・これがフォロワー
3000万人超の
裏側だったんだ。





でも・・・
これははたして本当に
悪いことなの?





セナ「人には、隠したいことが
1つや2つくらいあっても
おかしくないと思うし、
絶対言わないようにします!」





ルワ「ありがとう。
それと、
敬語じゃなくていいけど」





セナ「え、でもさっきの
LINEとかで
タメ口だと
本当に付き合ってると
思われちゃうかも・・・」





ルワ「じゃあ僕と
付き合ってください。
セナの優しさに
惹かれたんだ」





セナ「でもルワ・・・は、
フォロワー
3000万人超だよ?
さすがにそれは・・・」





ルワって
呼び捨てしちゃった////





ルワ「僕は、3000万人の
中のセナがいいんだ。
この気持ちは本物だよ!」





セナ「こんな
私でいいのなら、
私も付き合いたいって思う!」





こうして、
尊い存在のルワ様が
こんなにも私と近い
存在になれたのです!





相合傘のおかげ
だったのかな?





いつの間にか雨はやみ、
虹が出ていた。







*end*

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