本当のあたしたちに気づいて？

CAST組橋星奈

作者：たぴおかみるくてぃー

2022.11.18

どーもこんにちはー。
あたし、せな。
世間一般的に言う、GALです☆

ちなみに、あたし
双子なの。

いちおう最初に
生まれたのが
あたしだから、
姉はあたし。

妹は、ゆなっていうの。

ゆなは
ガーリー天使って感じで、
あたしとテイスト真逆。

もうびっくりしちゃう。

「ねぇ、ゆなー」

「んー？
なぁにー、せな」

「久しぶりにさ、
入れ替わってみない？」

「いいね」

そう。あたしたちは
小さい頃は
よく入れ替わっていた。

誰にも
区別つけられないぐらい
そっくりだから。

今は、服装とメイク、
髪の毛のセットが違うだけ。

だけど、すっぴんに
おそろいの服を着たら
今でもそっくりだ。

髪の長さも
ほぼほぼ一緒だし。

よし！
そうと決まれば
早速準備だ！

＊　＊　＊　＊

「ゆな、
準備できた？」

「うん。
できたよー」

今日は、ゆながギャルだ。
私は、ガーリー。

「ゆな、ルーズと
巻き髪似合うね」

「そ？　ありがと」

お互いのメイクをして。
持ち物を交換する。

「行こっかー、
ゆ、じゃなくて、せな」

「うん。ゆな」

「ままー？
行ってくるね？」

「うん、
いってらっしゃーい。
あ、せな！
スカート短すぎるわよ」

「んも～、
いつもとおんなじっ☆
じゃねーん」

すごい！　ゆな、
かんっぜんにあたしだ。

２人で学校につき、
お互いの教室に入る。

「ゆななー！
おはよう！」

「るきちゃん、
おはよう」

るきに
話しかけられ、
慌ててゆなのふり。

え、ゆなのクラスに
あたし好みのイケメンが！

あたし実は、ギャルだけど
おっとり系の男の子が
好みだったりする。

えっとー・・・、
なつっていうんだ～！
話しかけてみよーっと！

＊＊　sideゆな　＊＊

せなのクラスに入ると、

「あ、せなじゃーん。
おはー」

「わかな、おはよ」

わかなが
声をかけてきた。

え！
私好みのイケメンいる！

私実は、派手派手な
陽キャ系の男の子が
好みだったりする。

えっとー・・・、
れんっていうんだ～！

話しかけてみよーっと！

＊＊　sideせな　＊＊

声掛ける前に
ゆなに相談しなきゃ。

で、あたしのクラスに
行こうとすると、
たまたまゆなもこっちに来た。

「せ、じゃなくて、ゆな」

「うん？」

「あたし好みの
イケメンがいたんだけど、
話しかけてもい？」

「それ、私も言おうと
思ってたの」

「「誰？」」

と聞くと、

「じゃああたしから」

と、ゆなが喋りだす。

「れん、って人」

「え、あの派手派手
陽キャ？」

「うん」

「へー！　私はね、
なつ、って人」

「え、あのおっとり系の？」

「うん」

「あたしたちさ、
見た目と好みが
あってないんだけど」

「ね。今のまんまだったら
マッチしてる」

そう思ったあたしたちは、
しばらく入れ替わりを
することにした。

＊　＊　＊　＊

ある日、久しぶりに
せなとして登校すると、
れんに話しかけられた。

「おはー、せなー」

「うん、おはよ」

「なんか、いつもと違う人と
話してるみたいなんだけど」

「え？」

ゆなと私の違いに
気づいてる・・・？

「じゃあ、あたしの
双子の妹のゆなに
話しかけてきてごらん？」

「お、おう？」

れんをゆなのところに行かせ、
わかなと喋っていると、

「せな、さん」

と、なつに呼ばれた。

「どうしたのー？」

「あ、いつもの感じだ・・・」

こっちも
気づいてる・・・？

「あの、最近
ゆなとして来てたり・・・」

「うん。
してたよー」

と言うと、
彼がぼそっと呟いた。

「・・・じゃあ、
僕が好きだったのは、
ゆなじゃなくて
せなさん・・・」

「え？　なんて？
聞こえなかった」

「ぼっ僕は！
せなが好きだ！」

えっ。

「あたしも、
なつが好きだよ～」

入れ替わってても、

本当のあたしに
気づいてくれる人が
現れました！

＊ＥＮＤ＊

P.S.
ゆなも無事、れんと
付き合えたみたいだよ～！