ぶつかる悩み

CAST組橋星奈

作者：ゆうな

2022.06.05

セナ「私・・・
変なのはわかってる・・・
だけど、私は
アキちゃんのことが
友達としてじゃなくて、
恋愛関係として
仲良くしたいです」

アキ「セナちゃ～んｗ
なに冗談言ってるの？ｗ
アキ、セナちゃんのことぉ、
結構好感持ってるけどぉ、
そういう冗談言う人はぁ、
ちょっとぉ、
苦手なんだよねぇ・・・ｗ」

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私はセナ。

レズビアンって言って
女性を愛する女性。

それで、
好きになった相手が
アキちゃん。

アキちゃんは
クラスの中心的な存在で
モデルをやっている。

持ち物も
校則違反のメイクも
最先端を行くような、
私にとっての憧れの存在。

そう、少し前までは
ただの憧れの存在に
過ぎなかった。

だけど、
１番の親友のワカナに、
こう言われたのは
昨日のこと。

ワカナ「セナってさー、
そんなアキのこと
好きなの？
それもしかして
レズビアンじゃん？ｗ」

セナ「レズ、ビアン・・・？」

ワカナ「今の時代
ジェンダーレスとか
騒がれてるのに
知らないの？
レズビアンって言うのは
女性が女性のことを
好きなこと」

私はこの時初めて
ピタッと
自分の感覚に合う言葉を
見つけられて、
スッキリした。

これは
変じゃないんだなって。

そして、これは
恋愛感情だって気づいて、
告白しようと思った。

これで苦しむ人を
減らしたい。

これをもっと
知ってもらいたい。

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セナ「その・・・
冗談じゃなくて・・・」

アキ「もぉ
わかったってばぁ～」

セナ「・・・私、
レズビアンなんです。
レズビアンって言うのは
女性が女性を好きになること。
それで私はアキちゃんが
好きになったんです。
変なのはわかってるけど・・・
私の気持ちわかってほしいです」

アキ「あ～アキそれ知ってる～
アキそれ聞いたことあるけど
やっぱり無理かも～ｗ」

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泣きながら
家に帰った。

そして、ワカナに
LINEした。

セナ「アキちゃんに
告白したけど・・・
見事に振られた」

既読はすぐについた。

でも、いくら待っても
返信は来ない。

セナ「ワカナ・・・？」

今度は
既読もつかなかった。

なんでだろう・・・

放心状態になっていると
ワカナから長文が届いた。

ワカナ「は？　振られた？
当たり前じゃんｗ
セナみたいな変人の気持ちが
理解されるわけないじゃんｗ
何自分だけが特別で
偉そうにしてるの？ｗ
誰だって苦しいことはあるんだよ、
みんな隠してるだけで。
私だって・・・
セナに気を遣わせちゃうんじゃ
ないかなって
隠してたことはたくさんあった。
だから・・・私はセナみたいに
空気読まずになんでも
自分の悩みをズケズケと
言ってるのが羨ましかった。
私実はね、中学受験してたの。
だけど、全部落ちちゃって
このニコラ学園に入ったの。
だから成績はトップ取れるって
自信があったのに
セナを含めて
色んな人から抜かされて
結局そんな成績よくなかったし・・・
すごい辛かった。
嫉妬しちゃっててごめん」

ワカナだって・・・
アキちゃんだって
辛いことはあるんだ・・・

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・翌日・

アキ「セナちゃ～ん、
アキねぇ、昨日ぅ、ママにぃ、
レズビアンのこと
教えてもらったんだけどぉ、
その時ぃ、レズビアンの子から
告白されたってママに言ったらぁ、
ちゃんと気持ちわかって
あげなさいってぇ、言われたのぉ。
その後ぉ、アキなりに考えてみたらぁ、
やっぱりぃ、アキも
オーディションとか落ちて
辛いこととかたくさんあったしぃ、
セナちゃんも今周りの子と違って
辛いのかなって思ってぇ、
ちょっと反省したのぉ。
だからぁ、アキでよかったら
付き合ってぇ？」

＊ｅｎｄ＊