春の日に、貴方と帰る。

CAST広瀬 まのか広瀬 まのか

作者:まのがーる。

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2021.02.28

私(広瀬マノカ)は、
あの人に恋をした。





彼はとても優しくて
気軽に話かけられる男の子。





名前は南ルワくん。





とても優しくて
困った時に
助けてくれる。





いつもよく話してくれて、
毎日、ほんとに
楽しかった。





そしてすごく
かっこよかった。





だから私は
恋をした。





けど南くんに
言えなかった。
好きだと。





私はずっと
グズグズしていた。





私自身、
なんで言えないの?
と思った。





なんで?
なぜなの?





そう思ったけど
言えなかった。













‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐*‐





卒業式。
私はその日まで
南くんのことが好きだって
言えなかった。





自分がどれだけ
臆病かと思って
腹が立ってしまう。





けど今日こそ南くんに
言わないと、
もう2度と会えない。





きっと一生後悔する。





そして
本当の臆病者になる。





怖い。
とても怖い。





何に恐れているのか
分からないけど





何かに怯えてる。





私は決めたんだ。





南くんに好きだと言うのを
決めたんだ。





卒業式前、
私は南くんに
声を掛けようと
勇気をだした。





「あ、南くん」





「どうしたの?
マノカさん?」





いつものように
明るく笑ってくる
南くん。





とても素敵な人だ。





「卒業式が終わったあと
話したいことがあるの」





「いいよ。何かな?」





「と、特に
大したことじゃないよ」





「今喋れることじゃないの?」





「いや、その・・・
2人で話したいの!」





「そっか。
よく分からないけど
良いよ」





南くんはニッコリと笑い、
私に手を振ってくれた。





私もよく分からないけど
手を振った。





卒業式が始まった。





みんなに拍手をされて
入場する。





そして祝辞や
卒業証授与がされた。





卒業証を貰って
涙をする生徒もいた。





でも、私は
卒業証を渡された時は
なんとも思わなかった。





ただ南くんに
好きだって伝えること、
それしか考えられなかった。





卒業式が終わって、
先生からの支持で
その場で解散をした。





周りの人は
スマホを持って
ニコニコして
写真を撮っている。





南くん・・・・・
約束通り
来てくれるかな?





心配だ。
胸がドキドキする。
そしてソワソワもする。





「ごめん、マノカさん、
遅れて」





「いいんです。
私のことなんて」





ただでさえ、
女の子に人気な
南くんだから
遅れると思う。





そんな南くんに
私は好きだって言う。





もう恋人が
いるかもしれない。





どこで喋ろうかな?





ここだと他の人にも
聞こえてしまうし・・・





「こっちに来て!」





私はとっさに
南くんの手を掴んで
体育館裏に連れていった。





「ここでいいの?」





「う、うん。
大丈夫」





誰も聞こえていないことを
願いたい。





「もう大丈夫?
それで何かな?
マノカさん」





「あ、あのね」





「うん」





南くんが真剣な
目つきをして
私と目を合わせてくる。





どうしよう、
しっかり言えるかな。





「あの・・・・ね。
私ね」





緊張して
手先や体が震えて
言えない。





そしてなぜだか
怖くて。





「言いたいことが
あるんだね。
僕に言ってみて。
頑張って」





「私ね・・・・
私、南くんのこと」





唇が震える。
そして頭が
パニックになってる。





けど私は必死に
言葉を作った。





「うん」





「・・・好きなの!
南くんは優しくて、
毎日話してくれて・・・・
だから好きなの!
でも言えなかったの・・・
この日まで。
私って臆病だよね・・・」





言い切った。
私は南くんに言い切った。
好きだって。





全身全霊の力を使って
南くんに言ってあげた。
好きだと。





「いや、
そうじゃないと思うよ」





そう言うと南くんは
私を抱きしめた。





ど、どうして?





「立派だよ。
マノカさんは」





南くんは
私を抱きしめて
耳元で囁いた。





「・・・なんで・・・
私のこと、
抱きしめてるの?」





「僕は・・・僕も、
マノカさんのことが
好きなんだ」





「嘘・・・・・」





「本当だよ」





私は涙を
ポロリポロリと流して
南くんを抱きしめた。





私はこの旅立ちの日に
愛を伝えた。





このことは
永遠に忘れない。







*end*

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