弱虫なわたしの卒業式

CAST町田 恵里那町田 恵里那

作者:えぬ氏。

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2020.04.17






今日は、ニコラ学園の
卒業式。





わたし、
町田えりなには、
好きな先輩がいる。





それは、
大倉たかと先輩。





私がたかと先輩のことを
好きになった理由。





それは、去年、私の入学式の時、
体育館の場所が分からなくて
迷っていた時に助けてくれて・・・





それから先輩のことが
気になってしまったのだった。





でも先輩はかっこよくて、
おまけにアイドルで、
わたしには手の届かない存在。





だけれど、もう今年で
先輩は卒業してしまうから。





今日伝えなければ、
もう2度と
会えないかもしれない。





だから、頑張って
想いを伝えようと、
半年前から誓っていたのに。





「ねぇ、たかとぉ。
卒業式の後、みんなで
カラオケ行こうよ!」





「それいいじゃん!
行こうぜ、たかと!」





可愛い女の子や
同級生に囲まれてて、
接近できる気がしないよぉーー!!





私が桜の木の下で
ウロウロと視線を
彷徨わせていると、
たかと先輩と
目が合ってしまった。





そして、あろうことか、
こちらに向かって
歩いてきているではないか。





「えっ・・・えっ!?」





驚いて目を見開いて、
固まっている私に。





「ねぇ、君。
入学式の時、
道に迷ってた子だよね?
大丈夫?
どうしたの?」





と、優しい笑顔で
聞いてくれた。





「先輩、
覚えていてくれたんですか!?
わたし、あの時のお礼が
言いたくて・・・
あと、あの時から、
先輩のことが
気になってしまって・・・
ずっと、す、
好きでした・・・っ!!」





先輩の優しい笑顔に
応援してもらった気がして、
言いたかったことが言えた。





でも、先輩の反応を
見るのが怖くて、
目を開けられない。





「・・・ありがとう」





そう言って、
先輩はわたしの頭を
ぽんっと優しく
撫でてくれた。





「手、かして?」





言われるがままに、
先輩におずおずと
手を差し出すと、
手のひらに
学ランのボタン。





「先輩・・・
もしかして、
これって・・・」





「うん、
俺の第2ボタン。
もらってくれる?」





「ど、どうしてですか・・・?」





先輩は頭を掻きながら、
照れたように笑った。





「俺も、あの時から、
ずっと君のことが
気になっていたんだ。
よかったら、今度一緒に
どこかへ出かけない?」





奇跡のような、
先輩の言葉が嬉しくて、
涙が止まらない。





勇気の出せないわたしを
卒業できて、よかった。





これから、卒業しても、
先輩に会える日々が
はじまるんだ!







*end*

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