肝試しも悪くないかも!?

CAST町田 恵里那町田 恵里那

作者:まい

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2020.08.31






私は町田エリナ。
ニコラ学園に
通っているの。





その、ニコラ学園には
1つの噂があって、、、





アム「おはよう」





エリナ「おはよう」





この子は同級生で
親友のアム。





ユイト「よっ!」





そして私の片想い中の
ユイト。





今はまだ、
友達なんだけどね。





アム「ねぇねぇ、最近
『夏』って感じに
なってきたよね―」





ユイト「あー。そうだな」





エリナ「確かに、、、
ムッとするよね」





ホント最近
暑いんだよね。





ユイト「やっぱ、
夏と言えば
肝試しじゃね?」





エリナ「えっ、ちょっ、
やめようよ」





ユイト「お前怖いの?(笑)」





エリナ「え、、、いや」





アム「いーじゃんやろうよ」





ユイト「決まりな」





エリナ(えっ・・・
怖いの苦手なんだけどなぁ。
まぁユイトと一緒だから
つり橋効果とか?
あるかも)





私たち3人は
明日の放課後、
学校で肝試しを
することになった。





キーンコーンカーンコーン





ついにこの時が
来てしまった。





楽しみにしていたような、
してないような?





エリナ「怖いよ~」






アム「ちょっとどうした?」





エリナ「(ハッ!)
なんでもないよー。
アハハ(苦)」





ユイト「それより、
俺色々調べて来たんだけど、
いいか?」





アム「えっ? 何々?」





するとユイトがいきなり
無表情になり、一言。





ユイト「マジでこの学校
でるらしいぞ」





アム「えっ!
マジでウソー」





エリナ(うぁーヤバそうじゃん)





アム「どんなのが出るの?」





ユイト「夜の学校の調理室に
すんごい美人な
女の人の霊がでるらしい」





エリナ(えっ?
すごい美人?
めっちゃ気になる!)





アム「でも、
なんで調理室なの?」





ユイト「さぁなそいつに会えば
わかるんじゃね(笑)
じゃあ後で。
『夜の学校』でっ」





エリナ「えっ?
あっちょっ!」





アム「うぁー本格的に
なってきたなー
じゃああたしもあとで~」





エリナ「もう、
怖いのか楽しいのか
わかんなくなって来たよー(泣)」













・*・―――・*・―――・*・





夜の学校はとても広く、
恐ろしく見えた。





(みんなまだかな?
1番最初に来ちゃったから
気合い満々みたいじゃん)





ユイト「おっ! はえーな。
気合い満々か?(笑)」





エリナ(ほーら)(泣)





ん? あれ?
ユイト、私服?
初めて見たー。
やっぱカッコいい―。





アム「さぁグダグダしてないで
行くよ―」





ユイト「おー」





エリナ「うん(あれ?
アムいつのまに!)」





そういい私達3人は
懐中電灯片手に
静かな学校へ
入っていった。





エリナ「夜の学校
初めて入ったー」





アム「私もー
開いてるんだね」





ユイト「だな」





雑談をしながら
先に進んでいると、
噂のある調理室前に
来てしまっていた。





ユイト「きちゃったな」





エリナ「うん・・・」





私達は調理室前で
立ち止まった。





すると・・・





カッカッカッカッ
ギィギィギィ





何かの音が
聞こえてきた。





アム「何? この音?」





エリナ「調・・理・・室?」





ユイト「入ってみようぜ」





エリナ「えっ?
でも調理室って
カギかかってない?」





ユイト「・・・それが、
いつもはかかっている
はずなのに、ほら」





ユイトの視線の先には
カギがあいている
南京錠があった。





エリナ「ウソ・・・」





アム「じゃあこの中に
誰かいるの?」





私たちは
声が出なかった。





ホントにこんなことって
あるんだ。





ユイト「入ろうぜ」





エリナ「えっ?
あっうん。
(えっ? 私
なにいってんだ?)」





アム「入ろっか」





恐る恐る
入ることになった。





ガラガラガラ





そこには・・・
包丁を手にし、
何かを切っている
女(メアリ)がいた。





エリナアムユイト「ぎゃー!」





すると、女は
クルリと向きを変え、
私たちを見てきた。





エリナ「(ヤバい)逃げよう!」





その場を
去ろうとすると、





女「ガァーアーーまてー」





女が追いかけてきた。





私たちは
必死に走った。





息が切れて
苦しかったけど、
このまま逃げなければ・・・
殺されるかもしれない。





エリナ「ハァハァハァ
あ、あっちにっ」





しかし逃げた先は
行き止まりだった。





アム「ウソ・・・」





ユイト「どうするんだよ」





女「ガァー」





私は目を閉じた。





エリナ(もうだめだ。
肝試しなんか
やらなければよかった・・・)





ユイト「おい見ろよ!」





私が目を開けると、
私たちを見つめ
泣いている
女の姿があった。





エリナ「へ?
えっとー?」





女「うらやましい・・・」





アム「えっ?」





女「うらやましい!
あなたたちが!」





女は涙を流し
私たちを指差した。





ユイト「はぁ? 何が?」





女「友達がいる・・・」





エリナ「えっ・・・」





私は怖かった。





でも、きちんと
話を聞いてみる
ことにした。





女「私・・・
友達・・・いなかった。
できなかった・・・」





女は私たちに
すべてを話してくれた。





友達が
いなかったこと。





誰も友達になって
くれなかったこと。





ユイト「寂しかったんだな」





エリナ「・・・」





女「学校が楽しくなかったから、
もういいやって思ってて・・・
こう・・・」





エリナ「私と友達になろう」





アム「は?」





エリナ「ねっ?」





私は女の方へかけより
そっと手を差し伸べた。





女「ううん」





女の手が私の手と
重なるとき、
消えるように
女はいなくなっていた。





アム「あっいなくなった・・・」





エリナ「ふぅ。
助かった」





ユイト「お前・・・スゲーな」





エリナ「えっ? そう?
えへへ」





そして私たちは
何もなかったかのように
家へ帰った。













*。・ 次の日 ・。*





アム「おはよう」





エリナ「おはよう」





ユイト「おー」





アム「昨日はすんごい怖い
学校に見えたけど・・・
やっぱり普通だね」





生徒がたくさんいる
校舎を見ながら
そういった。





エリナ「うん。昨日のは
なんだったんだろう」





ユイト「・・・なぁ?
エリナ」





エリナ「ん?」





ユイトがそっぽを向きながら
話しかけて来た。





ユイト「俺・・・昨日、
お前が真剣に
女の話聞いてんの見て
スゲーと思った」





エリナ「えへへ
ありがとう」





ユイト「それで・・・
えっと・・・
俺と付き合ってください!」





エリナ「えっ!
えーとう、
うん! ・・・はい!
お願いします」





初めての肝試し、
そして、
“片想いの人”から
“彼氏”に変わったユイト。





肝試しも
悪くないかも!?





エリナ(女の人、
ありがとう)





アム「ところで、なんで
調理室だったんだろう?」





エリナ「さ、さぁ?」







*end*

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