君と見る景色

CAST町田 恵里那町田 恵里那

作者:なーなな

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2020.02.08






恋はバドミントンと同じ。





押さなければ、
勝てない。





攻撃しなきゃ、
自分から動かなきゃ、
何も始まらない。





諦めたら、
試合終了なんだ。





こんにちは、
私は町田エリナ!!





私はこの春から
高校1年生になりました!





そして入ったのは
この高校!!
西ニコラ高校!





この高校は
バドミントン部が
とても強いことで有名なの!!





バドミントンが大好きで、
中学校からずっとやっている
私からしたら、
この高校に入れることは
とても誇らしいことで・・・。





今日は体験入部が
できる日。





行くところはもちろん
バドミントン部!!





アンナ「バドミントン部
体験入部の子?
私はバドミントン部部長の
白井アンナです!
よろしくね!」





エリナ「あっ、そうです!!
宜しくお願いします!」





この人、去年の
全国いった人だ!!





エリナ「あの・・・アンナ先輩、
去年全国いってましたよね?!」





アンナ「知ってくれてるんだ!
嬉しいな!」





そうやってアンナ先輩は
少し照れたような表情をした。





アンナ「ちょっとさ、
打ち合いしてみる?」





エリナ「いいんですか?!
アンナ先輩のあの綺麗な
スマッシュが見たいです!!」





そういうと、OKといって
アンナ先輩は
シャトルを軽々とすくった。





まずは、アンナ先輩が
サーブをした。





サーブの時点で、
他とは次元が違う。





まって、
これはアウトかも!





自分の少しでも
出来るところを
アンナ先輩に見て欲しくて、
取らなかった。





そして、後ろを向くと、
ギリギリ線の上で・・
インだった。





エリナ「えっ・・・」





アンナ「じゃあ次は
あなたから
サーブしてみて!」





エリナ「はっ、はい!!」





次こそと思い、
得意のサーブをとばす。





すると、アンナ先輩は
すごい勢いで
スマッシュを返してきた。





前でとても高い音を
立てながら
シャトルが飛んでくる。





何これ・・・





エリナ&??「すごい!!」





急に誰かと
声がかぶさった。





声のした方を見ると・・・
男子がいた。





??「俺もアンナ先輩と
やってみたいです!!」





アンナ「良いよ!」





すると、その男子は
コートに入り、
大きくサーブをした。





アンナ先輩得意の
スマッシュが決まった。





が・・・
その男子はその勢いを
吸収して、
ヘアピンで返した。





だが、アンナ先輩も
そのヘアピンを端に返す。





なにこれ、私とは
レベルが違いすぎる。





その後、男子がした
ヘアピンの隙を見計らって、
アンナ先輩がプッシュを決めた。





私は知らないうちに
拍手していた。





感動した。





アンナ「君やるね。
よし、今日来てるふたり、
名前は何ていうの?」





エリナ「町田エリナです!!
バドミントンは
中学校の頃からやっていて、
部長もしていました!
宜しくお願いします!」





??「内田レンです。
俺は、小1から初めて、
ずっとシングルでやっています。
宜しくお願いします」





アンナ「みんなもう
知ってるみたいだけど、
私は白井アンナ。
バドミントンは3歳の頃から
ずっとやってるの。
そういえば、レンくん、
あなたも去年、
全国大会出てたよね?」





レン「はい。
1回戦負け
しちゃいましたが・・・」





この男の子も
そんなにすごいんだ・・・。





エリナ「私、絶対ココに
入部します!
下手くそだけど、
ここに入るために
この学校に入ったんです!」





レン「俺もです。
絶対ここで
全国優勝するって
決めてるんです!!」





マナ先生「・・・
ずっと見させてもらったわ。
あなた達には
混合ダブルスを
やってもらおうと思います」





えっ?!!!





レン「無理ですよ!
俺ずっとシングルで
生きてきたんですよ?
急に変えられないですよ!!
しかもよりによって
こんな下手くそなやつとなんて、
絶対無理です」





はぁ!!!!?





エリナ「私だって嫌です!
ダブルスは女子と組みたいし、
こんな変なやつとなんて、
絶対嫌です!!」





そういうと、レンから
ギロりと睨まれた。





マナ先生「そう、残念ね。
私はあなた達が混合ダブルスが
絶対似合うって思ったから
言ったんだけど、
それが無理ならここを
諦めてもらうしかないわね」





えっ、それは嫌だ!!





私はとっても勉強して
ここに入ったのに、
全てに意味がなくなる。





マナ先生「どうするの、
辞めるなら
早く出ていってね。
練習の邪魔だから」





エリナ「・・・
やります。
私はここで
バドミントンがしたいです」





レン「俺は嫌です。
こんなやつとやるならば、
1人でほか行ってします」





えっ、何それ。





本当になんなの。





すごくムカつく。





マナ先生「じゃあ残念だけど、
出ていって貰うしかないわね。
でも、1つ言わせてもらうわ。
内田と言ったかしら。
内田は、シングルが
全然似合ってない。
町田も。
あなた達が
混合ダブルスをやることで
全国優勝いけるって
私はわかってる。
でも、シングルならば
ずっと1回戦止まりよ。
それでもいいのね。
後悔しないのね」





レン「どういうことですか。
俺のことも
よく分からないのに、
よく言えますね」





マナ先生「さっきの白井との
打ち合いでもう分析済みよ。
残念だけど、
町田と組まない限り、
このままあなたは
先に進めないわ」





レン「・・・
全然わからないです。・・・
わからないけど、
それ信じてもいいんですよね・・・?」





マナ先生「信じるかどうかは
あなた次第だけど、
私の最初の分析で、
毎年全国優勝まで
導いているのよ」





レン「1ヶ月だけやってみます」





なんか、いやいや
言われたな・・・。





マナ先生「じゃあ新入生、
早くこれ(入部届)に
名前を書いて、
外周10周行ってきなさい」





じゅ、10周?!





ここの学校の外周って
1周2キロだよね・・・。
20キロ!?





レン「ほら、はよ書け!
行くぞ」





エリナ「うっ・・・
うん・・・」







予想通り・・・というか、
予想以上の距離だった。





私が走り終わった時には、
辺りはもう真っ暗だった。





マナ先生「遅い!
今からスマッシュプッシュ
50セットね」





えっ、さっきので、
もう足ガクガクだよ?!





マナ先生「町田、
動きを早くしなきゃ
意味ないでしょ。
内田も腕しっかり伸ばして、
もっと肩開かないと!!」





レンはすごく何か
言いたそうな顔をした。





私もだけど。





マナ先生「返事しなさい!!」





エリナ&レン「はい!!」





この後は、筋トレと
スマッシュレシーブをやり続け、
やっと終わることが出来、
今は後片付けを
私とレンでしている。





エリナ「こりゃ強くなるわ・・・」





私がポツリとつぶやつと、





レン「でも、俺と組むなら
これくらいして当たり前だろ」





エリナ「さっきから思ってたけど、
アンタ口悪すぎるのよ。
本当に女子にそんなこと言うとか、
もてないからね!
ベーだ!!」





レン「お前ガキかよ」





エリナ「私こんな奴と
組むの嫌だなー!!!」





レン「大丈夫だよ。おれ、
1ヶ月後これやめる気しかしないから。
こんなヤツとやっていっても、
時間の無駄だから」





エリナ「はいはい、
それは私からしても
嬉しいです!!」





本当にイライラ
するやつだな。













*.*.*.*.*.*.*.*.*





次の日。





マナ先生「今日はダブルスの練習」





そう言われるとともに、
動きの確認や、
2人の息を合わせたりする
練習が始まった。





するとレンがいきなり、
私の方に歩み寄ってきた。





レン「ここ、ここ来たら
この持ち方の力加減に変えて」





そういって、
腕を握ってきた。





何こいつ!





男子からこうやって
手を触られること
なんかないから、
急に恥ずかしくなった。





だめだ、これは
練習なんだ。





私は気を取り直して、
練習に集中し直した。





ここで組んだことが
正解だって、
私はすぐに気づいた。





すごく動きやすくて、
自分がうまく出来ていることが
すごく分かったからだ。





こんな日が続いて、
日に日に私は
うまくなっていった。





自分でも
わかるくらいに・・・。





そして、私がレンのことが
好きだってことも
日に日に気づいた。





自分でも
わかるくらいに・・・。





そして、
1ヶ月が経った。





レン「お前もだいぶ
上達したよな」





モップをかけながら、
レンがいった。





エリナ「うん・・・。
レンは辞めるつもりなの・・・?」





レン「さぁ?
俺が明日部活に来たら
辞めてない、
来てなかったら
辞めたってことで
いいんじゃね?」





エリナ「何それ」





沈黙が続いた。





エリナ「私さ、レンに
やめて欲しくない。
レンのこと好きだから」





ポツリと
呟いてしまった。





そして、言ったあとに
気がつく。





エリナ「えっ、ごめん!
待って今のなしで!」





レン「バドミントンに
私的感情持ち込むな。
おまえはなんのために
やってんだよ。
俺は強くなりたい、
全国に行きたいから
やってるんだよ。・・・
正直お前と
やりたくなたくなった」





レンはそういうと、
モップを置き、
荷物を持って
帰っていった。





やばい。
どうしよう・・・。





レンのこと
怒らせちゃった。





そりゃそうだよね・・・。





どうしたらいいか
分からなくなってしまい、
私は体育館で1人泣いた。













*.*.*.*.*.*.*.*.*





次の日、レンは
来なかった。





その次の日も、
またその次の日も。





でも、部活は
何も変わらなかった。





マナ先生も
アンナ先輩も。





そして、私は勝手に
シングルになっていた。





嫌だった。





彼と混合ダブルスが
したかった。





その勢いで、
私は部活中に

駆け出した。





アンナ「こうなるの
待ってたんですよね?」





マナ先生「さあね、
あなたは早く
練習に戻りなさい」





アンナ「はい」





早くレンに
会いたかった。





するとちょうど、
レンの背中を見つけた。





エリナ「レン!!」





そういって、
私はレンに
タックルした。





レン「おーーーー
びっくりした!
なんだ?、」





エリナ「レンと
混合ダブルスがしたい!!
お願い!! 分かったんだ!
絶対2人で全国優勝したいって
気持ちが!
それは恋愛感情が一切ないの!
ただただ、レンと優勝した時の
景色を一緒に見たい!」





レン「めんどくさいな・・・
お前・・・」





エリナ「お願い。
本当にレンと勝ちたい!
レンが来なくなって
レンの大切さに気づいたの」





レン「・・・どうせ今日は
スマッシュプッシュだろ・・」





エリナ「なんでわかったの・・・?」





レン「はぁぁ急に
スマッシュプッシュ
したくなってきたわ。
ちょっと着替えてくる」





そう言ってレンは
校舎に入っていった。





レンと勝ちたい。





そんな気持ちだけが、
どんどん強くなっていた。





恋愛感情は
一旦止めている。





2人でする
混合ダブルスの楽しさに
やっと気づけたから。





マナ先生「内田。休む時、
顧問に言わなくていいとでも
思ってるの?
あと、町田。
勝手に練習中に飛び出すな」





エリナ&レン「ごめんなさい!!」





マナ先生「早く練習戻って。
あなた達がいないと、
球拾いがいないでしょ」





いつもだったら
イラつくこの言葉にも、
今日は何か愛情を感じた。













*.*.*.*.*.*.*.*.*





2年後、私達は
全国に行った。





そして、決勝。





そこに立つのは、
私たちだ。





今は、20 VS 19。





最後の1点。





それは・・・





レンのプッシュで
決まった。





そこで見た景色は
今まで見たことない景色で
最高だった。













*。・ 帰り道 ・。*





レン「今日は・・・ってか
今までありがとな」





エリナ「こちらこそ。
ありがとう」





レン「良かったな、
今日の景色。
最後のマナ先生が
泣きすぎて
過呼吸になったところも、
アンナ先輩が
静かに見に来てくれて
泣いたところまで」





エリナ「レンがいないと
見れなかった景色だよ」





今日でレンと
バドミントン出来るの
最後なの悲しいな。





でも、楽しく出来て
本当によかった。





すると、レンが
立ち止まった。





エリナ「どうしたの?」





レン「俺さ、
エリナのことが好きだ。
これからもずっと隣で
バドミントンをしてください!」





えっ!!





そんなの返事
決まってるじゃん。





エリナ「私もレンのことが
大好きだよ!
ずっと私の隣で、
私もシャトルも
プッシュしてください!
ありがとう!」





そういって・・・
レンを抱きしめた。





今でも彼は、最高の
相棒兼彼氏です!







*end*

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