真っ白な恋
作者:ひじせかい
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学校 昼休み
2年生のクラスにて
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八神「カイラせんぱーい、
いますかー?
今日放課後、一緒に帰りたいっす」
カイラ「いいよー!
待ってたらいい?」
八神「はい、また来ます、じゃ」
今日はホワイトデー。
バレンタインに
先輩がくれたチョコ。
きっとあれは義理だって
分かってるけど、
俺の気持ちをちゃんと
伝えたくて、
放課後の約束をした。
ドキドキして
午後の授業は
ほぼ記憶がない。
キーンコーンカーンコーン
カイラ「八神くん!
おまたせー」
八神「いや、全然っす!
帰りましょ」
カイラのクラスメイト(ニヤニヤ)
八神「あ、ねえ先輩ちょっと
寄り道していきませんか?
渡したいものあって」
カイラ「いいよっ
あそこの公園行く?」
八神「はい」
(ベンチに2人で並んで座る)
八神「あの、これ、
バレンタインもらったんで
そのお返しです」
カイラ「えっいいの?
ありがとう」
「えーかわいい! ハンカチ?
めっちゃ嬉しい!
八神くんが選んでくれたの?」
八神「先輩こういうの
好きかなって」
カイラ「八神くん
なんでも知ってるね」
八神「先輩のこと好きなんで」
(小声)
カイラ「え?」
八神「あの、ずっと言おうと
思ってたんですけど、
おれ、カイラ先輩のこと好きです。
先輩がくれたチョコも
義理だって分かってたけど、
その、めっちゃ嬉しくて、」
カイラ「うれしい」
八神「え?」
カイラ「だから、
私も同じだって、
てかあれ義理じゃないし、」
「多分私の方がずっと前から
八神くんのこと好きだったよ。
でも八神くん
案外そっけないから
好かれてないと思ってた」
八神「先輩が可愛すぎるからっすよ、
先輩が笑ってる顔が好きで、
いつもまともに見れなかった、、
カイラ先輩、
おれと付き合ってくれませんか?」
カイラ「うん、こんな私でよければ
付き合ってください」
八神「やばい、めっちゃ嬉しいっす、
顔熱い」
「カイラちゃん、帰ろ?」
(手出す)
カイラ「もぉーずるい!
ずるいよ、八神くん」
(手繋ぐ)
八神「名前呼んで欲しい」
(手ぎゅってしながら)
カイラ「好きだよ、遼介くん」
今日も外は寒いけど、
繋いだ手から伝わる
大好きな人の温もりで
いつもよりちょっとあたたかい
帰り道だった。
ちゃんと言えて
良かったな。
*end*