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そばにいてほしい

CAST中瀬 梨里中瀬 梨里

作者:なるぅ

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2025.10.07

パチパチパチ。





拍手がわき起こる。





私はステージに立っている。





私の後ろには、
「ナンバーワンモデルオーディション」
のトロフィー・・・











* ‐‐‐ * ‐‐‐ *





「ねえ、お母さん・・・
私ね、モデルになりたいっ!」





私、中瀬リリ。





今は思い切って、母に気もちを
打ち明けたところだ。





そして、その夏に、
「ニコラアカデミー」という
事務所のオーディションを受け、





無事、私は、ニコラアカデミーに
新人として入ることができた。





「中瀬さん。彼が今日から
あなたのマネージャーです」





そう言われて、さわやかな青年が
前に進み出てきた。





「西ユアンです。
今日から僕はあなたのマネージャーです。
だから、なんでも言ってね。
僕も新人だから、気楽にやってね」





これが私の芸能活動の幕開けだった。













* ‐‐‐ * ‐‐‐ *





「リリ。
ニコラって雑誌知ってる?」





ある日、ユアンが聞いてきた。





「知ってるよ。いつも読んでる。
・・・なんで?」





ユアンが今月号のニコラを
差し出してくる。





「1ページ目に、
モデルの募集があったから。
芸能界デビューするなら、
まずニコラからの子が多いよ。
・・・興味ない?」





「ある!」





そして私は
オーディションを受けたものの、
結果は不合格だった。





「最終審査まではいけたんだから。
来年もチャレンジしよう、リリ」





ユアンは、そうはげましてくれた。





「ユアン、私、ドラマに出たい!
いい役じゃなくていいから。
なんかいいオーディション、ない?」





そう言ったら一晩中かけて
オーディションを探し、
私が好きに選べるようにしてくれた、ユアン。





『この子好きじゃない』
そんなアンチの声も受け、泣きたいときに
思いっきり泣かせてくれた、ユアン。





よくわからないはずの
メイクやファッションについても、
アドバイスしてくれた、ユアン。





私はどんどん有名になっていった。





それは、ユアンのおかげだ。





私はこれからもずっと
ユアンといっしょにいられるって、
そう思っていたのに。













* ‐‐‐ * ‐‐‐ *





「え? この前契約した
プチニコカンパニーは、偽物だった?
私をだましてた?」





状況がよくつかめなくて、
私はユアンを見つめた。





「ほんとにごめん、リリ。
あとさ・・・」





嫌な予感が。





「俺、新人のマネージャーに
なることになった。
リリはすごく有名になって、
僕はリリの隣にいられるほどの人じゃ
ないから」





要は、ユアンは
仕事を失敗してしまったため、
新人のマネージャーに位を落とされた・・・





「そんな・・・」





私は涙腺が熱いのを感じた。





ばっと顔をあげる。





「私、行ってくるっ!」















*...・・・*...・・・*





「私が今まで、ここまでこれたのは
ユアンのおかげなんです。
だからどうか、ユアンを辞めさせないで。
私、ユアンがそばにいないとダメなんです」





社長は困ったように頭をかいた。





そして、「検討してみるよ」と一言。





「リリ。僕、これからもずっと
君のマネージャーでいられることになった」





その報告で、私は飛び上がった。





「よかった!
私、ユアンがいなくなったら
がんばる気がしないもの。
大好きだよ、ユアン!」





突然の告白に驚いたユアンは
ぱっと飛び上がったが、
私をそっと抱きしめてくれた。







*end*

※掲載されている物語はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。

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