モノクル☆ミラクル

CAST宮本 和奏宮本 和奏

作者:ユモfl&picc

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2020.01.27






みなさんこんにちは!
私は宮本ワカナ、
中学1年生です!





家族は、父、母、
私の3人家族!





早速なんですが、
ここから先の話に
ふか~く関わるので、
私の家族について
少し紹介させていただきます。





私の父、宮本カケルは、
まあ普通の会社員です笑





休日の過ごし方は・・・、
世間一般の
休日のお父さんの姿を
思い浮かべて頂ければ、
8割方うちの父と一致します笑





でも、優しくて
いざという時には
頼りになるお父さんです。





そして、
普通じゃないのが
母の宮本リリ。





母の秘密は・・・、
実は魔女だということ。





昔、母はリンカミアっていう
魔界一の魔女だったらしいんです。
(母談)





でも、今はフツーに
ママ友とお茶したり、
ちょっと調子に乗りやすいけど、
憎めないお母さんです。





で!





そんな2人の血を
中途半端に受け継いだこの私は、
ごく普通の女の子。





しかし、そんな私にも
普通じゃないところが
1つだけある。





それは、
ジャンッ☆





こちら!
母から譲り受けた、
片眼鏡(モノクル)!





お母さんの話によると、
お母さんの一族の血を
受け継ぐ者が
このモノクルを使うと、
相手の心が
読めちゃうらしいんだ!





実際、この前友達と
喧嘩しちゃった時に、
大いに役立ちました。





だがしかし!
このモノクルを使っても
読めないことがあるの。
それは恋心。





恋に関する魔法ってのは、
どうやら魔界にも
存在しないらしい。





だから、偉大な
魔女だったお母さんも、
使えないんだって。





そして私は、
それが原因で
今ものすごく困ってます。





セナ「ワカナ!
いつになったら、
内田君に告るわけ!?」





ワカナ「わっ、セナ!
こ、声が大きいよ!」





こちらは組橋セナ。
私の親友です。





今は、昼休み。
一緒にご飯を食べてたら、
突然セナがこんな
突拍子もないことを
言い始めた。





セナ「だって~、
ワカナ見てると
なんかイライラしてくるの」





ワカナ「なんでよ」





セナ「そりゃあ、
内田君が大好きなのに、
でも彼がどう思ってるかなんて
わからないしぃとか言いながら、
ずーっと告白しないで
うじうじしてるからに
決まってるでしょ!?」





ワカナ「仕方ないでしょ?
レンが私のこと
幼馴染以上だなんて
思ってるなんて思わないし。
てか、もうちょっと
声のボリューム落として!」





セナが、水筒のお茶を
飲んでから、
フーっと一息つく。





セナ「あのねワカナ。
内田君がワカナのこと
どう思ってるかなんて、
実際聞かないと
わからないじゃない。
こーゆーときはね、
当たって砕けろ! なの!」





ワカナ「そうはいってもさあ・・・」





セナ「人が何思ってるかなんて
わかんないんだからさ」





ワカナ「うううう・・・」













*・*・・・*・・・*・*





帰宅後――――――





ワカナ「ただいまー・・・」





リリ「おかえり、ワカナ!」





ふと顔を上げると、
お母さんの声を発する
真っ白い不気味な物体が!!!





・・・と思ったら、
パックをした
お母さんでした。





ワカナ「またパックしてるの?
それででむかえられるの、
結構ホラーなんだけど」





リリ「そりゃあ、
いつまでも
若さは保たなきゃ!
その為の努力は
惜しんじゃダメよ」





無邪気な笑顔でそう言って、
お母さんは洗面台に向かう。





お母さんはあんなこと
言ってたけど、
私は、お母さんは
その気になれば
呪文1つでいつまでも、
高級化粧水をつけたような
綺麗な肌でいられることを
知っている。





(なんで、あそこまで
するんだろーなー・・・)





軽く考えながら、
自分の部屋へ
戻ろうとしたとき、






リリ「あ、ワカナー。
この荷物、
内田さんちのなんだけど
間違えてうちに
配達されちゃったみたい。
ちょっと届けてきてくれない?」





ワカナ「ええ~」





リリ「ちょっといま
手が離せないの。
お願い」





ワカナ「はーい・・・」





ちなみに、
内田さんちこと
私の幼馴染の
内田レンのうちは、
うちのおとなりです。





(じゃあ
めんどくさがるななんて
言わないで笑)





ピンポーン。





レン「はい?
って、なんだワカナか」





ワカナ「なんだってなんなのさ笑」





レン「で、なんのよう?」





ワカナ「うちにレンのとこの
荷物が届いてたから
届けに来たんだよ」





レン「へえ、
そいつはサンキュー。
おっ、前に母さんが頼んでた
チョコだな。
よかったらうち上がって
食べてけよ」





ワカナ「いいの!?」





レン「おまえ・・・、
ホントたべものでつれるよな笑」





ワカナ「な・・・、失礼なっ!」





レン「そんな怒るなって。
ほら上がれよ」





レンのお母さんに
軽く会釈して、
レンの部屋がある
2階へと上がっていく。





ワカナ「おいしいね、
このチョコ!」





レン「ほんと
幸せそうに食べるな」





チョコを頬張る私を見て、
レンがため息をつく。





ワカナ「いいでしょ!
ホントに美味しいんだから!
レンのお母さんに
感謝しなくっちゃ!
って、わあっ!」





私は、レンのお母さんが
出してくれたオレンジジュースを
盛大にこぼしてしまった。





レン「全く、何やってんだよ・・・
えっと、ティッシュは、と・・・」





ワカナ「ほんとごめん・・・」





レンが後ろの棚から
ティッシュを出そうと
探している。





レン「あれ、ないな・・・
もっと奥のほうか?」





結構苦戦している。





私はしばらく
レンを見ていたあと、
自分のカバンから
あのモノクルを取り出した。





そしてかけて、
こちらに背を向けている
レンの方を見る。





(教えて、
レンの恋の心・・・)





念じてみたけど
やっぱり音沙汰なし。





普通ならここで
レンズに相手の気持ちが
映るのに。





(やっぱりダメか・・・)





レン「おい、これでふけ」





やっとこさレンが
箱ティッシュを
差し出してくる。





ワカナ「ありがと」





秒の速さでモノクルを
カバンにしまい、
ティッシュを受け取る。





ワカナ「これでよしっと・・・
ほんとごめんね」





レン「気にすんな」





ワカナ「あ、そろそろ
おいとましようかな。
ありがとうレン」





レン「おう、わかった」





神様、なんで
このモノクルは、
私が1番っ知りたい心を
教えてくれないの・・・?













*・*・・・*・・・*・*





自分の部屋に戻った私は
すぐさまベッドに寝転がった。





(私はレンが好き。
好きなのに・・・)





(勇気が出ないよ・・・)





自然と涙があふれてきた。





そのまま、
いつのまにか、
寝てしまっていた・・・







はっと、
目が覚める。





えっと今は・・・、
夜の9時!?





まだ夕飯も食べてないのに、
あのまま寝ちゃったんだ。





そう思って体を起こすと、
机の上に食事が
置いてあるのに気づいた。





*・。+ *・。+ *・。+ *・。+ *
悩む時は思い切り悩んで!
また明日笑えばいいのさ☆
            ママ
*・。+ *・。+ *・。+ *・。+ *





食事には、
こんな手紙が
添えてあった。





(そっか、
私が泣いているのを知って、
そっとしておいてくれたのか・・・)





名言なのか迷言なのか
わからない笑





そんなお母さんの
メッセージを読んで
少し元気が出た。





部屋で夕飯を食べて、
お風呂にも入っても、
なお気持ちは暗いままだった。





(・・・なんで肝心なことは
教えてくれないのかな)





あのモノクルをかけて、
鏡を見る。





(って、めっちゃ目腫れてる!
ま、泣きながら寝たら
そうなるよね・・・)





ブサイクになった
自分の顔を
まじまじ見つめたその時





モノクルに、
大量の文字が現れた。





(なにこれっ!?)





未だかつてない
文章量の多さに驚く。





『怖い』『勇気が出ない』
『嫌われたらどうしよう』
『レンはどう思うかな』
『失敗したくない』
『後悔したくない』
『ずっと仲良しでいたい』
『でも昔とは違う』
『大切な人』『ずっと一緒にいたいひと』
『かけがえのない人』『この思い伝えたい』
『私は、レンが大好き』





めまいがするほど、
ものすごい勢いで
文は流れていく。





そして一通り流れたあと、
目の前に見えたのは





鏡に映った自分――――。





これが、
私の気持ち。





臆病だけど、
ゆるぎない、
私の気持ち。





モノクルが映してくれた、
私の気持ちを見て





―――――覚悟は決まった。





当たって砕けろだ。













*。・ 次の日 ・。*





レン「なんだよ、
朝っぱらからこんなとこに
呼び出して」





ワカナ「レン、きいて。
あたしの気持ち」





レン「え?」





ワカナ「私は・・・、
レンのことが好き」













*。・ 帰宅後 ・。*





ワカナ「ただいまー・・・」





リリ「おかえり、ワカナ!」





ふと顔を上げると、
お母さんの声を発する
真っピンクな
不気味な物体が!!!





・・・と思ったら、
パックをした
お母さんでした。
(デジャヴか!笑)





ワカナ「だから、
その出迎えられかた、
怖いって。
しかも何そのへんな色」





リリ「えええワカナ
知らないの?
今若いこの間で超人気の
桜の香りのパックよ!
ワカナもこういう美容系のことに
アンテナはらなくちゃ」





そう言って
ニコッと笑った。
・・・のだと思う。





(パックでよくわからない)





リリ「それはそうと、
学校どうだった?
あんな早く出てったけど、
なんかあったの?」





ワカナ「教えない」





リリ「えー、イジワル~」





なんて言いながら、

お母さんは
ニヤニヤ笑ってる。





この反応は・・・、
知ってるな。





今日、私が学校で
どうしたのか。





(知ってて聞いてくる方が
よっぽど意地悪だよな~)





そう思って私は、
笑った。





リリ「あ、お土産の
ケーキあるわよ。
後で食べてね」





ワカナ「はーい」





私は自分の部屋に行く。





ケーキなんて上の空で。





今日の朝、
レンに言われた言葉を
噛み締めながら。





レン『・・・俺も、ワカナが好きだ。
昔からずっと。
・・・これからもよろしくな、
恋人として』













*。・ 午後7時 リビング ・。*





カケル「ただいまー」





リリ「あら、
はやかったわね」





リリはショートケーキを
ほおばりながら答えた。





カケル「あれそのショートケーキ
どうしたんだ?」





リリ「お買い物のついでに
買ってきたの。
あなたの分もあるわよ」





カケル「ワカナは?
大丈夫か?」





リリ「うん。完全復活。
今頃部屋で幸せを
かみしめてるところよ~」





妬けるわね?
と、リリは
乙女顔で言う。





カケル「そうか、
それは良かった。
・・・もうワカナも
そんな年頃なんだな・・・」





リリ「やだ、そんな
悲しい顔しないでよ!
彼氏がいたって、
ワカナのあなたへの気持ちは
変わらないわよ」





心配しているような
素振りだが、リリの意識は、
いかに倒さずに
ケーキを食べれるか、
ということに注がれている。





そんな妻を見て、
カケルは苦笑した。





カケル「・・・なあ、リリ。
前から聞きたかったことが
あるんだけど」





リリ「うん?」





ケーキから目を離さずに、
リリは答える。





カケル「お前、前に恋に関する魔法は
存在しないって言ってたよな?
だからワカナの持つあのモノクルも、
恋の心だけは見えないって。
あれ・・・、嘘だろ?」





ここで初めて、
リリのフォークを持つ手が
止まる。





カケル「ホントは
あるんじゃないのか?
恋に関する魔法。
そしてお前も、
その気になったら
難なく使える・・・、
お前、偉大な魔女なんだろ?」





リリ「私に恋の魔法は使えないわ」





リリは微笑みながら
言い放った。





リリ「・・・呪文は知ってるわ。
魔界一の魔女ですから。
でも使ったことないし、
使う気もない。だって・・・」





リリは最後に残ったいちごを
手でつまみ、口の中に
放り込む。





リリ『あんなドキドキすること、
魔法で片付けちゃったら、
もったいないじゃない?』





そして幸せそうに
微笑んだ。





(そう・・・、
魔法でモノクルが
恋心を映さないようにしたのも私。
でも、ワカナは、
このリンカミアがかけた魔法を
一瞬だけ解いてしまった。
・・・まさかあそこで、
あの子の心が映るとはね。
やっぱり、恋心は
魔法なんかより
ずっと偉大なんだわ。

ふつうは私は
恋魔法には
断固反対なんだけど・・・
あの恋魔法には
ドキドキしたわ。
ありがとね、ワカナ)





満足そうに
微笑むリリをみて、
カケルは思い出した。





昔、猛アタックしてきた
少女を。





本当は魔女なのに、
魔法を使わずに
正々堂々自分を
振り向かせようとした少女を。





そんな彼女の純粋な心に
惚れた自分を―――――。





そしてカケルは、
この人が妻でよかったと、
心の底から思った。













*。・ 次の日 ・。*





セナ「ワカナ!
一緒に帰ろ!」





ワカナ「あ、セナ、
その・・・」





私が言葉に
詰まっていると、
セナがニヤッと笑った。





セナ「あら、
気を遣わなくていいのよ。
私、今日大好きな彼氏と
帰る約束してるの!
って、はっきり
言ってくれちゃって
構わないんだから」





ワカナ「セナ!
相変わらず声がでかい!
・・・ごめんね。
でも、火曜と木曜は
セナと一緒に帰るから!」





セナ「あ、そうなの?
私としては2人で帰っているのを
後ろから眺めるのも
楽しいんだけど・・・」





ワカナ「なんかいった???」





セナ「いえ、何も」





セナ「ほら、
彼が待ってるよ。
早く行きな!」





ワカナ「うん、
またあした!」







ワカナ「ごめん、
待たせて!」





レン「おせーよ」





ワカナ「って、雨!?
傘持ってないよーー・・・」





レン「入れ」





ワカナ「え?」





レン「はいれっつってんだよ・・・
2回も言わせんな」





レンの顔が照れくさそうに
真っ赤に染まっている。





ワカナ「うん、ありがとう!
レン!」





あ、そうそう。





私、あのモノクルを
持ち歩くのは
やめにしました。





今は、部屋の棚に
飾ってあります。





私に奇跡(ミラクル)を
起こしてくれた、
あのモノクルを―――――――。







*fin*

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