友情＜恋愛

CAST上妻美咲

作者：まるぱん

2024.12.19

あたし、ミサキ！
高校１年生！

あたしは、中学受験で
ニコラ学園に入学したよ。

同い年のミアンとは仲良し！

高校になっても
ミアンと一緒のクラスで
マジうれしい！

ミアン「あたしら、
また、一緒のクラスだね！」

ミサキ「だね！
ミアンと一緒なら、
１年間最高な予感！」

＊　‐‐‐　＊　‐‐‐　＊

教室にて。

ミアン「あの男子、気にさわるー」

ミサキ「ちょっと頼りなさそうだね」

ミアン「やーい、北島岬ー。
前髪長くて、黒縁メガネで
ネクラ野郎ー」

あたしとおんなじ名前。

「ミサキ」っていうんだ。

ミアンって、こんな、
人をいじめるような子だったっけ。

あたしは、
こんなミアンは嫌だ！

ミサキ「ごめんね、ミアンが。
あたしは、こんなこと、
したくないの。
『頼りない』とか、言っておいて
信用できないかもしれないけど、
分かってくれるとうれしい」

ミサキ「言いたい放題
いっときながら・・・
ってとこはあるけど、
今後の行動によるかな」

ミサキ「本当にごめんね。
あたし、けじめをつけるから」

＊　‐‐‐　＊　‐‐‐　＊

帰り道にて。

ミサキ「あたしね、
こんなことよくないと
思うんだけど」

ミアン「何が？」

ミサキ「ミサキ君のことを
いじめること」

ミアン「はあ？」

ミサキ「善良な人をいじめるって
だめだよ」

ミアン「あたしたち、
友達じゃなかったの!?」

ミサキ「うん・・・
友達・・・友達、だったよ」

ミアン「なんで過去形なの!?」

ミサキ「こんなことするミアンとは
友達でいられないから」

ミアン「嘘・・・
ミサキ・・・」

ミサキ「じゃあね。
今までありがと、ミアン。
バイバイ」

ふりかえると、
涙があふれてきそうだから、
後ろをふり向かずに走った。

ごめんね、
ごめんねミアン。

だけど、
こうするしかなかったの。

許してくれはしないと
思うけれど、許して。

＊　‐‐‐　＊　‐‐‐　＊

次の日。

ヒソヒソ、ニヤニヤ。

新しく仲良くなったのであろう、
レイナとミアンが、
あたしのほうを見て、笑っていた。

ああ、あたしも、
ミサキ君みたいな
運命になるんだな・・・

でも、正しいことをしたから、
これでいい、
これでいいのよ、ミサキ。

ミサキ「ミサキ。
俺についてきて」

ミサキ「うん、・・・？」

ミサキ君？

どうしたんだろう？

ミサキ「ミサキがさ、
俺にあやまりに来たとき
俺は『行動しだい』って
いったじゃん？」

ミサキ「うん」

ミサキ「これは、俺の
勝手な偏見なんだけど、
女子って群れてるイメージがあって」

ミサキ「まさにそれだよ。
いつでも一緒で、トイレも一緒で、
嫌われるとハブられる」

ミサキ「マジか。
女子って、大変だな」

ミサキ「絶賛あたしは
ハブられ中なわけ」

ミサキ「だから、
友達のことを優先して
行動を起こさないと思ってた。
だけど、ミサキは行動を起こした。
めっちゃ優しかった。
俺は、ミサキの優しいところを
好きになった。
付き合って」

ミサキ「分かった。
あたし、ミサキと付き合う」

ミサキ「やった」

ミサキ「今さらだけど、
あたしたち、ミサキって
同じ名前だね」

ミサキ「彼女と同じ名前なんて
うれしい」

ミサキ「照れちゃうじゃん」

ミサキ「もっと照れろー」

ミサキ「明日からどうしよう」

ミサキ「ハブられても、
俺が守ってやるよ」

ミサキ「なんか、
カレカノみたいだね」

ミサキ「俺たち、カレカノだろ」

ミサキ「あ、そうだった」

ミサキ「おい。忘れるなよ。
もう、頼りなくないか？」

ミサキ「頼りがいのある
自慢の彼氏だよ！」

友人関係は明日から不安だけど、
ミサキっていう最高の彼氏が
できたから、どうにかなりそう！

＊ｅｎｄ＊