このセカイを駆け抜ける

CAST野崎 奈菜野崎 奈菜

作者:にこにこ

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2022.01.17

ひゅるっ!





ナオヤ「お先~笑」





ナナ「ちょ、ちょっと待ってよ、
ナオヤ!」





クルミ「ナオヤ、
ナナが可哀想だと
思わないの?
それだから
モテないんだよ!」





ナオヤ「はいはい、
うるさいなぁ」





私は{ニコラ魔法学園}の
9年生、野崎奈菜。
お姉ちゃんの
野崎未来実と一緒に、
毎朝学園に登校している。





そして、登校仲間は
もう1人いて。





ナオヤ「俺の方が早いから
しょうがないだろ?笑」





ナナ「私だって、
もっと早く
飛びたいよ!」





紀田直哉だ。





クルミ「まぁでも、
ナオヤの天才ぶりには
驚かされるよ」





ナナ「お姉ちゃぁぁぁん!
私の味方じゃ
なかったのぉ~?涙」





ナオヤ「頑張れ、ナナ。
じゃあな~」





ヘラヘラ笑いながら、
ナオヤが
飛んでいってしまう。





それよりも目立つのは
きっと、陰で
ため息をつく私。





ナナ(そりゃ、
ナオヤはすごいけどさ。
私、魔法まだ上手く
使えないんだもん。
ナオヤのうちは
魔法を受け継いでいってる
家だから、
特別なんだよね・・・)





努力はたくさん
しているのに。





それが“つもり”に
なっているのが
すごく悲しい。





クルミ「ほら、
何落ち込んでるの!
行くよ。
今日は空中浮遊の
実践試験なんでしょ?」





ナナ「・・・・・・うん。
はぁ、また落ち零(こぼ)れ
だろうなぁ・・・」





ナオヤと幼馴染なのに、
彼の顔に泥を塗っている
気がしてならなくて。





そんな自分が大嫌い。





私はゆっくり飛びながら、
そんなことを考えていた。





お気に入りの箒(ほうき)が
パサパサッと鳴り、
エールを送っているようにも
聞こえた。





今はそれを信じる。













・*。・ ニコラ魔法学園 ・。*・





先生「はい、今日は
空中浮遊の実践です。
出席番号順に並んで
受けに来てください」





みんな「「「はいっ!」」」





先生「じゃあ、1番、
○○さん」





○○「はいっ」





ナナ(うわぁ、
みんなやる気に
満ち溢れているなぁ。
すごい・・・)





いろいろ考えていたら、
すぐにナオヤの番になった。





ナオヤ「0910、
紀田ナオヤです!
よろしくお願いします」





ナナ(うわぁ、
ナオヤだ・・・・・・
頑張れっ!)





普段、彼の言動で
どれだけ傷ついているか
わかっているのに、
つい応援してしまう。





私は多分、
幼馴染という関係に
弱いんだ。





彼といると何故か
安心できる、
そんな存在に。





先生「では、
飛んでください」





ナオヤ「はいっ!」





ふわっ。
ナオヤが空中に
浮き上がる。





綺麗な弧を描き、
大きく綺麗な空へ
舞い上がっていく。





魔法学園生としても、
幼馴染としても、
尊敬している姿。





______好きな人と、しても。





ナオヤ「ありがとうございましたっ!」





舞いながらお辞儀をし
礼を言う彼を見ていると、
私も頑張らなきゃ
って思うのは、
はっきりとした事実である。





もう取り消せない、
正直で、
素直な事実。





ナナ「あ、ナ、ナオヤっ!
お疲れ様っ!」





ナオヤ「おう、
どうだったか?」





ナナ「すごい良かったよー!!!
私も頑張ろうって思えた!」





気持ちを言葉にすると、
ナオヤはにっと笑った。





ナオヤ「さんきゅ!
ナナは素直でいいよな!」





忘れられない笑顔を、
そっと胸にしまった。













・*。・ 放課後 ・。*・





ナナ「・・・・・・はぁ・・
・・・・・・・っ」





落ち込む私。





今日の実践、
2回目も
失敗したんだよね。













・*。・ 回想 ・。*・





ナナ「よ、よろしく
お願いしますっ」





先生「飛んでください」





ナナ「は、はい!
わかりました!」





ふわり。
上がったつもりで、
すとんと落ちてしまった。





ナナ「ふぎゃっ!!」





先生「2回目までなら
許されますよ」





ナナ「は・・・はいっ」





そしてまた、
ふわりと上がった。





そのまま
舞い上がる。





ナナ(や・・・やった!)





本当は、今頃こんなんで
喜んでいてはだめなんだ。





普通に飛べなければ。





それでいて軽やかに
演技できるのが、
9年生の実力なはずなんだ。





ナナ(よしっ・・・)





そして、箒から
手を放した瞬間だった。





ナナ「えっ!?」





箒が空へ、空へと、
私を連れて行って
しまったのだ。





慌てて箒を掴む。





ナナ「きゃぁっ!」





そのまま、
どすんっ、と
落ちてしまった。





先生「では、
野崎さんは
失敗ということで」





ナナ「は、はい・・・・・・っ」





出迎えたナオヤは、





ナオヤ「ナナ、お疲れ様。
午後ティーあるけど飲む?」





ナナ「ありがとう・・・」





午後ティーを
ポンっと私に渡した。













・*。・ 放課後 ・。*・





ため息をついている
私の横に、ナオヤが
駆け寄ってきた。





ナオヤ「おーい、
何落ち込んでんの?」





ナナ「えっ、そりゃ
落ち込むでしょ。
私、魔法能力も、
魔法才能も、
何もないもん」





クルミ「ナナー、
どうしたの?
さては失敗したな?」





お姉ちゃんもいた。





ついびっくりして
空中浮遊。





こういう時は、
1人で簡単に
飛べるのにな。





道具もなく・・・・・・





ナナ「え、えっと、
そうだよ。
もう、どうしていいのか
わからない!」





泣き(わめ)喚く私。





久しぶりに
大泣きする私を見て、
お姉ちゃんもナオヤも
驚いている。





ナナ「うわぁぁぁぁぁぁ~~
~~~~んっっっ!!!!!!」





クルミ「ちょっと。
ナナ、泣かないで。
ナナは才能があるよ!」





ナオヤ「そうだぞ、
俺らにはわかるんだ。
ナナはすごい力を
持ってる!」





才能とか
すごい力とか、
ない癖に。
こういう時だけ・・・・・・





ナナ「嘘つかないでよ!!!」





ナオヤ「嘘ついてねーよ!
じゃあ、
証明してやる!」





ナナ「えっ!?」





クルミ「私も!
ついにナナの蕾(つぼみ)を
開花させられるのかぁー、
やったぁー」





ナナ「えっ、えっ、
えっ!?!?!?」





私はお姉ちゃんたちにより、
ひゅるひゅるっと飛びながら、
空き教室へと連れて行かれた。





ナオヤ「じゃ、人間浮遊で
俺を浮かせてみて」





クルミ「頑張れ!」





ナナ「えっ、
ナ、ナオヤを?
わかった・・・」





ふぉんっ。





ナオヤはすぐに浮いたが、
どすん、と硬い床に
落ちてしまった。





ナナ「ご、ごめんっ!
もっと力いれるね!」





ナオヤ「いいんだよ、
力なんてもう入れるな。
逆に力抜いてみて」





力が要らない?
なんてことないはず。





力はたくさん
込めているけれど、
抜いたらもっと
だめじゃない?





クルミ「私も抜く方が
効果あると思う。
1回やってみ、って!」





ナナ「そんなに言うなら・・・・・・」





もう一度、
浮かせて見せる。





力を入れずに、
軽く、柔らかく。





すると、





ナナ「わぁぁぁっ!
浮いた!
しかも綺麗!」





ナオヤは綺麗に
浮き上がっていったのだ。





ナオヤ「上手いぞ、ナナ!
今度は俺が動くから、
この体制をキープ
できるように頑張ってな」





ナナ「うん!
――――――わぁぁぁっ!」





今度も
上手くいっている。





BTS#2のダンスを
踊るナオヤを、簡単に
浮きあがらせられている。





すごい、すごい。





クルミ「やればできるじゃん、
ナナ!
今度の魔法発表会までに
間に合って良かった!」





ナナ「ありがとう、
2人とも!」





ナオヤ「まーな。
ところで、俺、
クルミが話し始めた途端、
床に落ちたんだけど」





ナナ「あぁっ、ごめん!」





そうして、
私の魔法学園生活は、
どんどん楽しく
なっていった。













・*。・ 魔法発表会 ・。*・





校長「続いては、0910、
紀田ナオヤさんの発表です」





今日は魔法発表会。





600人の園児・児童・生徒、
全員がそれぞれ得意な魔法を
発表する場である。





私は今日ここで、
素晴らしい魔法を
披露する。





次はナオヤだ。
頑張れ、と心の中で
応援と拍手をする。





ナオヤ「ここに透明な水が
あります。
それを今から、
メロンソーダの氷にします。
ソフトクリームも混ぜます。
飛びながらやるので、
見逃さないように、
よろしくお願いします」





みんな(すごい・・・
トップレベル中の
トップレベルじゃん)





ただの水は、メロンソーダ
フロートの氷に、
一瞬で変えられた。





ナオヤ「ありがとうございました」





パチパチパチパチ。





あたかも世界中の人々全員が
拍手をしているように、
大きな音が鳴り響く。
さすが紀田家だ。





でも、私だって
できるんだから。





私の番になって、
名前が読み上げられた。





校長「続いては、0930、
野崎ナナさんの発表です」







、 。・、 。・、 。・、 。
・、 。・、 。・





ナナ「皆さんこんにちは。
0930、野崎ナナです。
今日は、私の魔法力の急成長が
初めてわかった魔法に
工夫を足して、
素晴らしいものに仕上げたものを、
お見せしたいと思います。
どうぞ宜しくお願い致します」





ふぅ・・・・・・





ナナ「ここに一体の
マネキンがあります。
魔法界の流行りを全て
取り入れた女の子です。
春にぴったりですね。
私は今からこのマネキンを
浮かせようと思います」





言葉どおり、ふわっと
マネキンを浮かせる。





ナナ「次に、このブラウスを
長袖に変えようと思います」





ぼわんっ。
白いパフスリーブのブラウスが、
同色の長袖スクエアブラウスに
変わる。





心の中で
よっしゃって思う。





だってここの過程、
難しいもん。





ナナ「ここで私も飛びますね。
・・・・・・・・・はい。
その次に、
フレアミニスカートを、
チェックスクエア
ミニスカートに変えます。
そして、チェックジャケットを
羽織らせます」





言ったとおり、
順々にコーディネートを
変化させていく。





ナナ「厚底白スニーカーを
黒ローファーに、
透け靴下をニット靴下に、
それぞれ変えます。
すると、
春服コーディネートから、
秋服コーディネートになります」





緊張しながらも
全てやり遂げた。





本当に良かった、
成功して。





ナナ「皆さんも、
これらのコーディネートを
真似してみては
いかがでしょうか?
これで、私の発表は終わります。
ありがとうございました」





深々と礼をし顔を上げると、
たくさんの拍手が
私を待っていた。





ナオヤ「すっっっごい良かった。
感動した。
女子のだからファッションは
よくわからなかったけど、
感動した。
教えた甲斐があったな」





ナナ「ありがとう、
ナオヤ・・・・・・!涙」





泣きながらナオヤに
お礼を伝える。





ナオヤ「俺さ」





ナナ「何?」





唐突に話し始める
ナオヤ。





内容に驚愕した。





ナオヤ「俺、ナナのことが好きだ。
付き合ってください」





ナナ「・・・・・・・・・!」





好き、って言われた。





もちろん答えは、





ナナ「私も好きだよ。
宜しくね」





決まっている。





おでこをコツンと合わせ、
ふたりで笑った。





魔法界でトップに
なれるよう頑張るよ。





ふたりで
幸せになろうね。
大好きだよ。













、 。・、 。・、 。・、 。
・、 。・、 。・





その後私たちは、
ふたりで
最優秀賞に輝いた。





クルミ「お幸せに!///」











・*。・THE END・。*・

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