好きが重なる放課後
作者:もっち
春の放課後。
教室にはもう私と、
ちらほら片付けをしている人たちだけ。
私はノートを広げて
数学の問題を解こうとしていたけど、
全然頭に入らない。
イチカ(私)「うーん・・・
どうしてもわかんない・・・」
そこに、ドアを静かに開けて
ハルトが入ってきた。
ハルト「また数学で悩んでるのか?
イチカ」
イチカ「あ、ハルト・・・
そうなの・・・
全然わかんなくて」
ハルトは私のノートをのぞきこみ、
ちょっと眉をひそめる。
ハルト「ふーん・・・
じゃあ、俺が教えてあげるよ」
隣に座ると、なんだかちょっと
ドキドキするけど、安心もする。
でもその瞬間、
またドアがノックされ、
リョウスケが
にこにこしながら入ってきた。
リョウスケ「イチカ、俺も手伝うよ!」
イチカ「え、えーっ?
2人に教えてもらっちゃって
いいの・・・?」
ハルト「ちょっと待て、
俺が先に教える」
リョウスケ「えー、俺だって
ちゃんと教えられるよ?」
2人の真剣勝負に、
私は思わず吹き出す。
イチカ「もー、2人ともやめてよ!
私は数学が・・・!」
結局、2人に
教えてもらったおかげで、
問題は全部解けた。
イチカ「やった! できた!
ありがとう、2人とも!」
ハルト「ふふん、
俺の教え方は完璧だろ」
リョウスケ「まあまあ、
俺も負けてないけどね」
心の中でニヤニヤしながら、
2人を見比べる。
2人とも私のことを
大事に思ってくれてるんだって、
すごく伝わってくる。
*...・・・*...・・・*
その日の帰り道。
3人で校庭を歩きながら、
ふと、真剣な表情のハルトが
口を開いた。
ハルト「イチカ・・・俺、
ずっと前から言いたかったんだ・・・」
イチカ「え、なになに?」
ハルト「俺・・・
イチカのことが好きだ」
胸がドキンとして、
でも隣にはリョウスケもいる。
リョウスケ「俺もだ。
イチカ、ずっと好きだった」
イチカ「えっ・・・
2人とも・・・!」
少し考える。
2人とも私のことを
大事に思ってくれてる。
そして、私は心の中で
答えを見つけた。
イチカ「じゃあ・・・
私も、2人と一緒にいたいな・・・!」
2人は笑顔になって、
私の手をぎゅっと握る。
ハルト「じゃあ・・・3人で・・・?」
リョウスケ「うん、3人で」
桜の花びらが舞う校庭で、
私たちは3人の小さな幸せを
かみしめた。
放課後の空気が、
いつもより特別に感じられた。
*end*
※掲載されている物語はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
山本 初華

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