あなたはホントの私を見つけてくれた
作者:ふうるり
こんにちは!
私は山本初華、中学2年生。
私には、ちょっとした
悩みがある。
学校では、悩みを抱えてるって
分からないように
みんなに笑顔で
やさしくしている。
そんな悩みとは、
両親の夫婦ケンカ。
ひどい時には
父親が物を蹴ったり
投げたりして壊す。
それだけじゃない。
私は何も関わってないのに
私のせいでみたいにケンカする。
それがホントに嫌。
その後の空気感も
すごい怖い。
助けてほしい。
でも、助けを求める
勇気がない。
そんな悩みがいつも
頭のどこかにある。
*...・・・*...・・・*
2学期が始まって
少しした頃。
夜、テレビを見ていると
夫婦ケンカが始まった。
私は、弟とじっとしていた。
そして、次の日。
両親は、朝から
機嫌が悪い。
私は、身体的にしんどかった。
でも家にはいたくなくて、
学校に行った。
移動教室のあとに
階段をのぼっていると
一瞬、力が抜けた。
頭から落っこちそうになった。
それを誰かが支えてくれた。
ユアンだった。
「イチカ、だいじょうぶ?」
「んぁ、う、うん。
ごめん、ありがとう」
「僕はだいじょうぶ。
立てる?」
「うん。ひゃっ!」
ヤバい、立てない・・・
「だいじょうぶじゃないじゃん。
貧血? 熱?」
(おでこに手を当てる)
「熱・・・じゃなさそうだね。
顔色よくないから、貧血かも。
保健室いこ、
歩けなさそうだから、乗って!」
おんぶしてくれた。
こんなにやさしくされたのは
初めてで、
一瞬で好きになった。
この人なら話せるかも、
そう思った。
保健室に着いて
養護の先生を待っている間、
涙があふれてきた。
そんな私を
ユアンはやさしく受け止めて、
よりそってくれた。
言葉もあふれていった。
これまで思ってきた悩みを
全部吐き出した。
ユアンは
私を抱きしめた。
そして、こういった。
「イチカ、
話してくれてありがとう。
僕、イチカの笑顔と
やさしいところが好きだった。
でも、そんなやさしさは
イチカの悩みからだったんだな。
気づいてやれなくてごめん。
今思った。
やさしいイチカも好きだけど、
弱音を吐いてるイチカも好き。
変な人かもだけどな。
でも、全部ホントのイチカだって思った。
だから僕はこれからも
色んなイチカを知っていきたい。
今言うのは反則かもだけど、
つきあって下さい」
「私、今ユアンに寄り添われて、
やさしくされて好きになった。
でも、他のユアンも知っていきたい。
こんな私でよければ、
よろしくお願いします!」
こんな感じで、私とユアンは
つきあうことになった。
私の体調不良は、ストレスによる
貧血とめまい。
そのことがあってから
両親はケンカをしなくなり、
先生も気づかってくれるようになった。
その後も私とユアンは順調で、
今は23歳。
今日は、結婚式です!
*happy end*
※掲載されている物語はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。





























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