かわいいだけじゃない王子様

CAST北島岬

作者：いちごちょこれーと

2023.12.22

僕は、ミサキ。
顔は、割といかつめ。

みんなから「男っぽい」とか
「いかつい」とか
いろいろ言われてるけど

実は・・・

・＊。・　登校中　・。＊・

!!
ズッテーン!!

ミサキ「わ、なにこれ空き缶!?」

・・・そう、見ての通り
僕はすごく運が悪い。

あと、割と小心者。

フタバ「おはよーミサキ・・・
って・・・なにしてんの（引）」

ミサキ「あ、空き缶で
転んじゃって・・・」

フタバ「もー大丈夫？
ほら立って！」
（フタバがミサキを顎クイする）

「けが、してない？」
（イケボ）

ミサキ「～～～っ!!、
ほらいくよ!!」

この人は、幼馴染のフタバ。

悔しいことに
かわいい顔してるくせに
イケメンで
女子からもモテている。

学校でも、「王子様」とか
言われていたりする。

ミサキ（悔しいいいい!!!!
僕よりイケメンだった！
認めたくないけど）

フタバ「あ、１００円落ちてた。
ラッキー♪」

あと、運もいい。
口癖は「ラッキー」だ。

・＊。・　学校到着　・。＊・

フタバファン「きゃ～～～～～～!!!!
フタバ先輩、
おはようございます！」

（フタバファンの１人の
みゆうに近づいて
そっとささやく）

フタバ「おはよう。
みゆうちゃん。
（イケボ）」

フタバファン「きゃああああああ
ああああ！
（今日１の大声）」

うわあ・・・
さすがフタバ。

相変わらず運いいし、モテるし。

こんな毎日が続いて、約１年。

いつになったら終わるんだ・・・

みゆう「・・・」

・＊。・　ある日　・。＊・

みゆう「ミサキ先輩!!
ちょっといいですか？」

ミサキ「？　うん！」

・裏庭にて・

えーっと・・・
この子は確か
１個下の学年の・・・

みゆう「フタバ先輩の後輩の
みゆうです。
単刀直入に言います。
これ以上フタバ先輩に
近づかないでくれませんか」

ミサキ「・・・え？」

みゆう「フタバ先輩は
みんなのものです！
なのにミサキ先輩だけ
ズルいです！
１人抜け駆けして・・・」

ミサキ「!?」

みゆう「とにかく、フタバ先輩に
近づかないでくださいね！　じゃ！」

ミサキ（そうだよな・・・
フタバは人気者だし、
僕以外の人とも
仲良くなりたいはず・・・）

こうして僕は
フタバをさけはじめた。

フタバ「おはよーミサキ!!」

ミサキ「ああ、
うん、おはよう。じゃ」

スッ（すれ違う）

フタバ「・・・」

・＊。・　１週間後廊下で　・。＊・

クラスの男子Ａ「あーあ俺、
みゆうちゃん
好きだったのにさあ・・・
告白したら・・・」

みゆう『私、フタバ先輩一筋なんで』

Ａ「・・・って、
断られちゃってさあー」

クラスの男子Ｂ「うわあ、またかよｗ
あいつモテすぎでしょｗ
そんなに女子にモテて
楽しいかねえｗ」

イラッ

僕は、耐えきれなくなった。

ミサキ「おい！
フタバのことを悪く言うのは
やめ・・・って」

ツルッ

ミサキ「うわあああああああああ!!!」

僕は運が悪いせいで
ワックスをかけたばかりの床で滑り、
階段から落ちそうになった。

しかし─────

トサッ

不思議と痛みはなかった。

フタバ「あっぶな！
大丈夫!?」

どうやらフタバが
階段の下で
受け止めてくれたらしい。

ミサキ「フタバ・・・」

フタバ「ほら、みゆうちゃん」

みゆう「あのっ、ミサキ先輩！
ひどいこと言ってごめんなさい！」

「だっだから
許してくださいいいいい！
うわーん！」

ミサキ「えっと・・・
これはどういう・・・？」

フタバ「実はさっき、ミサキに
ひどいこと言っちゃったって
みゆうちゃんから相談があって・・・」

みゆう「それで・・・
フタバ先輩が
『一緒に謝りに行こう』って
言ってくれて、そしたら
ミサキ先輩の声が聞こえて、
近づいてみたら
ミサキ先輩が上から
降ってきたので・・・」

フタバ「私があわてて
キャッチしたっていうこと！」

ミサキ「そうだったのか・・・」

「ていうか、僕もごめん、
フタバ。
しばらく冷たくしちゃってて」

フタバ「ううん、大丈夫！」

ミサキ「そっか・・・
もう隠せないや」

「フタバ、
かわいくてカッコよくて
まっすぐな君が好きです。
こんな僕だけど、
付き合ってくれませんか」

フタバ「!?
・・・はい、喜んで」

みゆう「お２人とも、
おめでとうございます！」

もう迷わない。

僕の彼女は、
かわいくてカッコイイ
最高の彼女です！

・＊。・　その後　・。＊・

みゆう「はあ、今日も
フタバ先輩とミサキ先輩の
カップルが尊い・・・/////」

みゆうの推しが
もう１人増えたことは
いうまでもない。

＊ｅｎｄ＊