あんなに嫌いだったはずなのに

CAST加藤 咲希加藤 咲希

作者:蘭

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2020.12.31

私、加藤咲希!
高校1年生です!





今日もいい天気だなー。





そう思って私は
学校の門をくぐった。





今は真冬、
寒い分雨が少なく、
快晴の日が多いんだ!





すると、いきなり猪が
背中に突進してきたような
衝撃がはしった。





もしかして・・・





南「おっっっはよー!!!」





咲希「やっぱり南、
なんか良いことでも
あったの?」





この子は田中南。
私の大親友なんだ!





南「これ見てよ!」





そう言って私に
スマホを見せてきた。





南「NeinLoveのライブ
隣町でやるんだって!」





隣町・・・





ダメ、
思い出しちゃダメ!





絶対に・・・





南「咲希、どうかした?
大丈夫?」





咲希「う、うん、大丈夫!」





南「なら良かった!
ところでさぁ、光翔君も
誘ってみようと思うんだけど、
どうかな?」





咲希「いいと思うよ!」





光翔君とは
戸部光翔のこと





南の好きな人なんだ!





咲希「南はほんとすごいよ、
私なんて好きな人も
いないのに・・・」





南「あー、初恋も
まだなんでしょ?
いい加減
初恋ぐらいしたら?」





咲希「私も出来れば
したいよ!」





初恋がまだなんて嘘





でも、もう恋はいいかな・・・





南「じゃあまた今度ね!」





咲希「うん、バイバイ!」





南とはクラスが違うから
教室の前でお別れ。





私はクラスのみんなに
挨拶しながら教室に入った。





怜音「おはよ!」





咲希「お、おはよ!」





この人は丸太怜音。





文武両道で顔が良い、
おまけに優しい完璧男子。





もちろん、女子からも
モテモテ。





でも、私はちょっと苦手。





別に嫌なことされたとか
じゃないけど、
この人を見ると・・・





女「キャー!
今日も怜音君イケメン!」





イケメン・・・





この人を見ると、
どうしてもその言葉が
頭に浮かんじゃうから





あのことを思い出しそうに
なるから





だから苦手。





部活も終わって、
すっかり暗くなった帰り道





私はその道を
静かに歩いていた。





すると、





怜音「咲希ちゃん!」





咲希「怜音君!
どうしたの?」





怜音「帰ってたらたまたま
咲希ちゃんを見つけてさ、
家、こっちの方なの?」





咲希「あ、うん」





重たい沈黙がながれる。





大して話したことないし。





それに・・・





グイッ!





突然腕を
引っ張られた。





私が元いた場所に
自転車が通る。





私は体制を崩して
怜音君を巻き添えにして
倒れてしまった。





床ドン状態に・・・





バッ!





私達はすぐに離れた。





多分、私の顔は
赤くなってると思う。





ただでさえ顔が良いのに、
あんなに近づいたら
反則だよ!





咲希「ごめんね、
急に倒れたりして、
態勢崩しちゃって」





怜音「いや、俺も悪かった、
急に腕引っ張ったりして」





咲希「怜音君は
何も悪くないよ!
私を自転車から
庇ってくれたんだよね?」





怜音「いや、それにしても
力が強すぎたよな?
それに、元々俺が歩道側に
いればよかったし」





咲希「そんなことないよ!」





・・・
再び重たい沈黙が
ながれた。





そのまま私達は
私の家の前に着いた。





咲希「じゃあ、
私の家ここだから、
今日はありがとね!」





怜音「じゃあまた明日、
学校でな!」





咲希「うん、バイバイ!」





私はそう言って
家の中に入った。













*・。+ *・。+ *・。+ *・。+ *・。+ *・。+ ・。





今日は疲れたー。





まさか、怜音君と一緒に
帰るはめになるなんて
思ってなかったから。





うっ、やっぱりまだ
胸の奥が痛い。





そう簡単に心の傷は
治んないよね、





この心の傷か治ったら
私もまた恋ができるん
だろうけどな――





私はそう思って
ベットに突っ伏した。













*・。+ *・。+ *・。+ *・。+ *・。+ *・。+ ・。





今日の6限目は
体育の授業。





女子は時間が余ったから、
男子のバスケの見学です!





今ボールを持っているのは
他のクラスの大倉空人君。





空人君はドリブルをして
敵の隙間をどんどん
抜けていく。





もうダメだな、そう思った時、
怜音君がボールをカットした。





わっ!





一気に女子の歓声が
上がった。





そのまま怜音君は
自分のコートに向かって
ドリブルをする。





そのままゴール前の
体制入った。





がんばれ・・・





そう思っている自分に
おかしいと思う間もなく、
女子達の歓声が起こった。





怜音君のボールが
ネットに入ったのだ!





私達のクラスの女子は
みんな立ち上がって喜んだ。





他のクラスの女子まで
歓声を上げている。





いつもなら、私だけ
その場に静かに座っているのに、
今日は立ち上がって
みんなと一緒に喜んだ。





よっぽど怜音君のことで
頭がいっぱいだったのか、
誰1人私の異変に気づくことは
なかった・・・





でも、私も私だったと思う。





怜音君が顔を少し赤らめて
こっちを見ていることに
気づかなかったなんて・・・









体育の授業が終わった。





みんな次々と
体育館を出ていく。





私は一応学級委員なので、
その場に残って
後片付けをした。





あ、誰かの水筒が
置いてある。





忘れちゃったのかな。





届けてあげた方が
いいよね!





私はその水筒を手に取り、
名前を確認した。





そこに書いてあった文字は





丸太怜音





怜音君の水筒だ・・・





いつもの私なら
他の子にお願いしてたか、
先生に渡してたと思うけど、





今日の私は怜音君に
届けに行った。





咲希「怜音君!」





怜音「あ、咲希ちゃん、
どうしたの?」





咲希「これ、水筒の忘れ物」





怜音「あ、ほんとだ、
ありがと!」





私だけに向けてくれた
その笑顔が、





私だけのものだったら
いいのになと
思ってしまったのは、





私の気のせいだったの
かもしれない・・・













*・。+ *・。+ *・。+ *・。+ *・。+ *・。+ ・。





私はベットに
寝っ転がったまま、
何時間も天井を
見上げている。





あのシミ、
いつ付いたものだっけ?





そう考えようとしても
考えられない。





脳裏に浮かんできたのは
床ドン? してしまった時の
怜音君の顔、





バスケをしている時の
かっこいい姿、





私だけに向けてくれた
太陽みたいな笑顔・・・





ダメだ!
全然眠れない!





ずっと頭に怜音君が
浮かんできちゃう・・・





もう、恋はしないと
思ってたのに・・・





あの心の傷が治るまで
恋はしないと思ってたのに・・・





あ、でももしかしたら
新しい恋に踏み出せれば
心の傷をなくせるかもしれない!





よし、こうなったら
明日から怜音君に
猛アプローチだ!





そう思ったら、
急に心が楽になって、
私は深い眠りについた。













*・。+ *・。+ *・。+ *・。+ *・。+ *・。+ ・。





・作戦その1 挨拶をする・





咲希「怜音君おはよ!」





怜音「お、おはよ!
珍しいね、咲希ちゃんから
挨拶してくれるの」





咲希「え、そうかな?」











・作戦その2 勉強を教えてもらう・





咲希「怜音君、ここの問題
分かんないんだけど、
教えてくれる?」





怜音「いいよ!」











・作戦その3 褒めまくる・





咲希「その消しゴム
かっこいいね!
そのシャーペンも!」





怜音「そ、そうかな?
ありがとな!」











・作戦その4 ご飯に誘う・





咲希「怜音君、
お昼の時間空いてる?
一緒に食べない?」





怜音「いいけど、初めてだよね、
咲希ちゃんから誘ってくれるの、
今日なんかいつもと違うけど、
何かあった?」





咲希「な、なんにもないよ!」











・作戦その5 一緒に帰ろ~と誘う・





のはずだったんだけど・・・





咲希「怜音君部活だー!!!」





人が居なくなった教室で
私は叫んだ。





今日、私の部活は
オフ日なんだけど
怜音君はあるらしいんだよね。





咲希「しょうがない、
1人で帰るか」





私はそう思って
カバンを背負った。





私は1人、すっかり
暗くなってしまった帰り道を
歩いていた。





すると、





怜音「咲希ちゃん!」





咲希「怜音君! あれ?
でも今日部活あるよね?」





怜音「もう終わったよ」





咲希「え、あ、そっか
落ち込んでて
のろのろ歩いてたし、
気分転換にクレープ屋さんに
入ったからか!」





怜音君は無言のまま
私を見つめてきた。





咲希「怜音君・・・・?」





怜音「咲希ちゃん
今日おかしくない?
俺への態度も急に変わったし、
落ち込んでたとか、
気分転換とか、
何かあったの?」





咲希「そ、それは・・・」





怜音君のことが好きだから
頑張ってアプローチしたけど、
一緒に帰れなくて落ち込んで
気分転換にクレープ屋に入った、
なんて言えるわけない!





だって、そんなの
告白と同じじゃん・・・





でも、告白するなら
今が良いタイミング
なのかな?





このままずっと好きでも
心の傷は消えてくれそうにないし、





ずっと隠してるんじゃなくて、
素直に気持ちを伝えた方が
いいよね。





でも、告白するには
まずあのことを
言わなきゃ・・・





咲希「怜音君、
私が怜音君のことを
避け気味だったのは
知ってる?」





怜音「なんとなく
勘づいてはいたけど・・・」





咲希「私がなんで
怜音君のことを
避けてたかわかる?」





怜音「そこまでは
流石に・・・」





咲希「私が怜音君のことを
避けてたのはね、
怜音君を見てあのことを
思い出したくなかったから
なんだよ」





私はそれから怜音君に
あのことを話し始めた。











*・・・・・・・・・・
 ・・・・*
*・・





それは今日と同じ
真冬の日。





私は好きな男子に
告白するために、
お守りの雪だるまを作った。





咲希「私、告白に
行ってくるね!」





そう雪だるまに告げて、
私は学校に向かった。





放課後、私は紀田君を
呼び出した。





咲希「紀田くん、私、
実はずっと紀田くんのことが
好きでした!
もし良ければ、私と
付き合ってください!」





直哉「俺も好きです、
よろしくお願いします!」





そんなこんなで、私達は
付き合うことになった。





付き合って数ヶ月は
何もなかった。





私が直哉の異変に
気づいたのは、
ちょうど付き合って
半年がたったくらいだと思う。





最初は私にベッタリだった
直哉が、だんだん
冷たくなってきたのだ。





私は浮気でもしてるのかと
不安になり、直哉の学校の
帰り道の尾行をしてみる
ことにした。





すると、私の耳に真っ先に
飛び込んできた言葉は、
直哉の言葉だった。





直哉「こんな俺が
ごみクズみたいなやつの告白に
応えると思うか?
ほんとあいつも鈍感だわー」





背筋が凍った。





私は、いてもたっても
いられなくなって
その場から逃げ出した。





直哉が見ていたとも
知らずに・・・





咲希「雪だるま、
私、どうしよう、
どうしたらいいの?」





この雪だるまは
私が告白のお守りに
作ったもの。





もう季節は夏だけど、
日差しが届かないところに
移動して、日傘を何本も
さしているから
まだ溶けてないんだ。





すると、





グシャ!





私の目の前で
その音がした。





上を見たら、
直哉が立っていた。





右足の下には
踏み潰された
雪だるまがいる。





直哉「俺がお前を本気にしたと
思ったなんて馬鹿だねぇ、
でも、バレたからには
サヨナラするしかない、
でもただサヨナラするだけじゃ
楽しくない、
じゃあどうやって咲希を
悲しませようか、
そんなことを考えていたら
雪だるまに話しかけるお前を
見つけたんだよ、
それで俺は思いついた、
こいつを潰せば
お前は悲しむとな」





直哉はそう言って、
大声で笑って見せた。





まるで、
勝ち誇ったように。





直哉「俺はお前が俺を
好きなことを知っていた、
だから身の程知らずだって
教えてやりたかったんだよ」





それから直哉は
じゃあなと言いながら
去っていった。





私はその背中に
向かって





咲希「私が遊ばれてたなんて
悲しいけど、
私は直哉のことを
本気で好きだったよ、
それだけはお願いだから
忘れないで・・・」





この言葉は直哉には
届いているはずだった。





でも、直哉は
1度も振り向かずに
去っていった。





私はそのまま
大粒の涙を流した。





咲希「私は、直哉のことを
これ以上ないくらい好きだった、
だからこそ心に傷が残ってるんだけど、
それと同じくらい、いや、それ以上
私は怜音君のことが好きです!
新しい恋に踏み出すのは怖いけど、
宜しければ、私と付き合ってください!」





怜音「なんで俺が咲希に
避けられてると知りながら
話しかけたかわかる?」





咲希「え」





怜音「俺が咲希に
一目ぼれしたからだよ」





私の理解がおいついたときには、
私の体は怜音君の胸の中だった。





怜音「俺は絶対に咲希を
悲しませたりなんかしない、
絶対に幸せにする!
信じてくれるか?」





咲希「もちろん!」





私は、その近くに
怜音君のお守りの雪だるまが
あることを知らなかった。







*end*

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