推しを拝んじゃダメですか？

CAST加藤咲希

作者：りなまなくるみんちょ

2020.07.07

私、加藤サキ。
みんなにはかとぅと
呼ばれています。

私には秘密があります。

それは、
オタクだということ。

毎日、推しを拝む生活を
送っております。

推しがいる生活は、
いいものですよ。

推しがいるだけで
毎日が明るく、
楽しくなる。

私は一生、
推しに尽くすつもりです。

○＊・○＊・○＊・○＊・○＊・○＊・○＊・

かとぅ「おはよう、マナ」

マナ「かとぅ～、おはよう」

この子は私の友達、
マナ。

オタクの私にも
すっごい優しくしてくれる、
心の広いお方です。

先生「席につけ～、
転校生を紹介するぞ」

ナオヤ「こんにちは、
ニコラ学園から来た、
紀田ナオヤです」

かとぅ（え・・・
お、推しにそっくり
なんですけど?!?）

ナオヤ君は私の推し、
NAOTOにそっくりだったのだ。

先生「じゃあ、
加藤の隣座れ」

ナオヤ「あ、はい」

かとぅ（え、まじ??）

ナオヤ「よろしくね、
えーと・・・」

かとぅ「か、加藤サキです。
みんなにはかとぅって
呼ばれてます」

ナオヤ「かとぅさんって
呼んでいいかな？」

かとぅ「は、はいっ！」

（ま、まじで
クリソツすぎて辛い・・・）

＊。・　休み時間　・。＊

かとぅ「まじで
辛いんですけど!!」

マナ「ね、私もびっくりした。
かとぅめっちゃ
喜ぶやーんって」

かとぅ「もう横見ると
推し・・・」

マナ「かとぅにとっては
天国だね笑」

かとぅ「私、もう死ぬのかな・・・」

マナ「死ぬなよ、かとぅ笑」

＊。・　授業中　・。＊

かとぅ「あ、あの
お願いがあるんですけど・・・」

ナオヤ「何？」

かとぅ「毎日、
お、拝ませてもらっても
いいでしょうか！」

ナオヤ「拝む・・・？」

かとぅ「実は私、
オタクでして・・・」

ナオヤ「あ！　もしかして
NAOTO推し？」

かとぅ「え、何故それを？」

ナオヤ「実はNAOTOって、
俺の兄ちゃんなんだ」

かとぅ「ま、まじですかぁ？」

ナオヤ「う、うん」

かとぅ「じゃあさらに深く
拝まなくては・・・」

こうして私はナオヤ君を
拝む日々を送っていた。

○＊・○＊・○＊・○＊・○＊・○＊・○＊・

ナオヤ「ねぇかとぅさん、
ちょっといい？」

かとぅ「な、なんでしょう」

こんなところで・・・

ナオヤ「かとぅさんが好きです、
付き合ってください」

かとぅ「お、推しから
好きだなんて・・・
バタンッ」

私は推しに好きと言われた
気持ちになってしまい、
倒れてしまった。

*・。+ *・。+ *・。+

ナオヤ「大丈夫？
かとぅさん」

かとぅ「ここはどこ・・・
私は誰・・・」

ナオヤ「保健室だよ。
さっき倒れちゃったでしょ？」

かとぅ「ごめんなさい、
告白の途中で・・・」

ナオヤ「大丈夫。改めて
言わせてもらってもいい？」

かとぅ「は、はい・・・」

心の準備をして、
告白を聞いた。

ナオヤ「推しとしてじゃなくて、
ナオヤとして
俺を好きなってほしい。
俺と付き合ってください」

かとぅ「推しも好きだけど、
ナオヤのことも大好きだよ。
私こそ付き合ってください！
でも１つだけお願いが・・・」

ナオヤ「何？」

かとぅ「これからも
拝ませてもらって
いいですか？」

ナオヤ「もちろん、
今度会わせてあげるよ」

かとぅ「ま、まじですか？」

ナオヤ「でもNAOTOのこと
好きになっちゃ困るな・・・」

かとぅ「そんな心配いらないよっ」

私とナオヤは笑いあった。

＊ｅｎｄ＊