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桜の散るあの日

CAST山本 初華山本 初華

作者:英恵

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2026.03.10

1年前の桜の散るあの日、
私の初恋は舞い降りてきた。





それは、新学期の
スタートの日だった。





新学期のスタートを
祝福するかのように、
通学途中に通る並木道の桜が、
満開になっていた。





「きれい・・・」





思わず見とれていると、
風が吹いて、
桜の花びらが舞った。





すると、誰かの指が
私の髪に触れた気がした。





「はい。花びら、
髪についてたよ。
桜は君が好きなのかな」





私の髪についた
桜をとってくれたのは
美少年の男の子。





「あ、ありがとうございます・・・」





「いいよ。礼なんか。
じゃ! 急いでるから」





名前も、年齢もわからない。





ただ、これだけはわかる。





私はあの男の子に
恋をしたということを。





その恋は、私の初恋だった。















*・。+ *・。+ *・。+ *・。+ *・。+ *・。+ *・。*





あれから1年。





私は中学3年生に
なっていた。





「おはよー!」





私の名前は、山本イチカ。





あの日からずっと、
あの彼を探し続けている。





結局、去年はあの彼に
出会うことはできなかった。





イチカ「ああ。名前くらい
聞いておけばよかったなぁ」





しおり「まだ引きずってんの?
もう1年たっちゃったけど」





この子は、親友のしおり。





しっかり者で頭もよく、
頼れる存在。





イチカ「だって、すごいかっこいい
男の子だったんだよ」





しおり「はいはい。
それ何回も聞きました」





なんでみんな
信じてくれないのかな。。。















*・。+ *・。+ *・。+ *・。+ *・。+ *・。+ *・。*





「転校生を紹介するぞー!!」





ホームルームの時間。





「川上リヒトです。
よろしくお願いします」





転校生がやってきた。





え。うそ。





あのひと、あの時の彼に
そっくりなんだけど。





でもこんなことないよね。
偶然だよね。





「席は山本の隣!
山本、よろしく頼んだぞ」





ありえない。
よりにもよって、なんで・・・





リヒト「よろしくね。山本さん」





イチカ「こちらこそ・・・」





これからどう接していけば
いいのぉー!















*・。+ *・。+ *・。+ *・。+ *・。+ *・。+ *・。*





そして放課後・・・





しおり「ねぇねぇねぇねぇねぇねぇ!
隣のリヒトくん
すごいイケメンじゃない!?」





言い忘れていたけど、
しおりは極度のイケメン好き。





イチカ「それがね、リヒトくん
あの時の彼にそっくりなの」





しおり「へー! そうなんだ!!」





「なに? 何話してるの?」





こいつはしおりの幼なじみで
しおりと私と同じクラスのハルト。





しおり「転校生のリヒトくんの話!
イケメンじゃない?」





ハルト「え、オレのほうが
イケメンだとおも」





イチカ「あのさ!
誘ってみない?
一緒に帰ろうって」





しおり「うん! いいじゃん!
行こう行こう!」





いざ言ってはみたものの・・・





やっぱしすごく緊張する。





イチカ「あの・・・リヒトくん。
私らと一緒に帰らない?」





リヒト「あ、いいけど」





え。すんなり
オッケーされちゃったけど。





しかもリヒトくん
私に見覚えない感じじゃない?





やっぱり、あの時の彼は
リヒトくんじゃないんだ・・・





しおり「見てー!
桜、めっちゃきれいだね!」





ハルト「しばらくぶりにここ通ったけど
あいかわらずだな」





イチカ「ね、リヒトくん。
きれいだね、桜」





リヒト「ああ。うん」





あれ? なんかリヒトくん
反応鈍くない?





桜、そんなに
好きじゃないのかな・・・





リヒト「山本さんは、桜好き?」





イチカ「うん。大好き。
去年、この道で忘れられない思い出
できちゃって」





リヒト「そっか。奇遇だね。
僕もこの道に忘れられない
思い出があるんだよね」





イチカ「ふーん。そうなんだ・・・」





リヒトくんの
忘れられない思い出。





知りたいような、
知りたくないような・・・















@イチカ宅 *・。+ *・。+ *





家に帰ってからも
リヒトくんのことが
頭から離れなかった。





リヒトくんは
あの時の彼にそっくりで、





あの時の並木道で
忘れられない思い出を
作っている。





その思い出が私の思い出と
同じだったとしたら・・・





いやいやいや!
そんなことは絶対にない!





ピコン!!





あ、しおりからLINEだ。





《今日一緒に帰った4人で
いつめんにならない?》





いつめんかぁ・・・





だったら少しでも
リヒトくんのこと
知れるかもしれない。





少しの可能性を信じ、
私はしおりからのLINEに
返事をした。















@次の日 *・。+ *・。+ *





しおり「えっと、
ひとつ提案があります!
昨日帰ったこの4人で
いつめんになりませんか?」





ハルト「いいじゃん!
なろうぜ!」





リヒト「うん。いいよ」





ハルト「じゃあ、これからは
リヒトでいいよな! 呼び方!
おれらのことは呼び捨てで
かまわないから」





リヒト「うん。ありがとう」





その日から私たち4人は
いつも一緒だった。





一緒の委員会に立候補したり、
毎日一緒に帰ったり。





ある時はリヒトくんと
ふたりで帰ることも。





リヒト「やっぱしさ、
この桜見るたびに
思い出すんだよね」





イチカ「前に言ってた
忘れられない思い出ってやつ?」





リヒト「うん。どうしても
忘れられないんだ」





イチカ「私もそう。
どうがんばっても忘れられないの」





あの時の男の子が
リヒトくんだったら
いいのになぁ。





この思いは、日に日に
つのっていった。















@そんなある日 *・。+ *・。+ *





しおり「イチカ、ちょっといい?」





しおりから放課後
呼び出しがかかった。





いやな予感がした。





イチカ「どうした? しおり」





しおり「あのね。
イチカには申し訳ないんだけど、
私、リヒトくんのこと
好きになっちゃったみたいなんだ・・・」





え・・・





バンッ!





しおり「イチカ! 待って!!!」





私は思わず教室を
飛び出してしまった。





うそだうそだうそだ。





なんで私の親友のしおりが
リヒトくんを好きになったりするの?





リヒト「どうしたの? イチカ。
なんで泣いてるの?」





リヒトくん・・・





イチカ「ううん。
少し悲しいことがあったから」





リヒト「言ってくれなきゃわからないよ。
心配するでしょ」





そんなやさしいから
好きになっちゃうんだよ。





しおりも、私も。





イチカ「話せるようになったら
ちゃんと話すから。ごめんね」





リヒト「うん。分かった。
無理すんなよ」





その日から私は
しおりをさけるようになった。





なんとなく一緒にいるのが
苦しかったし、





リヒトくんと楽しそうに話す姿も
見たくなかった。





ハルト「なぁ。イチカ。
今日、一緒に帰れる?」





イチカ「いいけど・・・
でもふたりは?」





ハルト「日直で残らなきゃ
いけないらしくて」





ということは、
しおりとリヒトくんが
一緒に帰ることになるんだ。





ズキッ。





胸が痛む。





でも、がまんしなきゃ。





イチカ「うん。一緒に帰ろう」















@放課後 *・。+ *・。+ *





ハルト「突然ごめんな」





イチカ「ううん。いつめんだし。
全然だいじょうぶだよ」





ハルト「誘った理由なんだけど、
聞いてくれるよな」





なんだかそわそわした。





落ち着けない。
なんでだろう。





ハルト「おれ、ずっと前から
イチカのこと好きだった」





イチカ「え・・・」





ハルト「オレならイチカのこと
守れる自信がある。
つきあってほしい」





ハルト・・・





イチカ「でも、ごめん。
気もちはすごくうれしいけど、
私はリヒトくんが好きだから・・・」





ハルト「やっぱな。そうだよなー。
ま、がんばれよ。応援してる」





イチカ「うん。ありがと。
これからもいつめんで
よろしく!」





明るくて面白くて
人気者のハルトを振るのは
少しだけ苦しかったけれど、
本当の気もちにうそはつけない。





すると・・・





ピコンッ!





ハルト「誰からLINE?」





イチカ「しおりから。
最近、さけちゃってて
気まずいんだよね」





ハルト「読めよ。
こんな時にLINEなんか、
なにかあったんだろ」





少し勇気が必要だった。





でも、ハルトの言う通りだ。





《突然ごめん。
今、教室でリヒトくんに告白しました。
やっぱし振られちゃった!
リヒトくん、イチカのことが好きなんだって。
大好きなんだって。
今学校なんだ。来れる?》





イチカ「ハルト」





ハルト「わかってるよ。
一緒に戻ろう」





私とハルトは、リヒトくんと
しおりのもとへ走った。





しおりに謝らなきゃ。





そして、リヒトくんに
気もち伝えないと!















@学校 *・。+ *・。+ *





しおり「イチカ!」





イチカ「しおり・・・
しおり、ごめんね。
さけたりしてごめんね」





しおり「いいよ、いいよ。
それより、早く気もち
伝えてきな!」





ハルト「ほら! 早く行けよ!
俺らは先に帰ってるぞ!」





イチカ「しおり! ハルト!
ありがとう!」





リヒトくんに会いたい。





今すぐに会いたい。





気もち伝えたい!















@教室 *・。+ *・。+ *





イチカ「リヒト・・・くん!」





リヒト「イチカ。どうしたの?」





イチカ「私、リヒトくんのことが好き!
去年のあの時からずっとずっと
リヒトくんが好きだった!!」





リヒト「やっぱりあの時の女の子は
イチカだったんだね。
僕もあの時からずっとイチカのことが
好きだった。大好きなんだ」





去年の、桜の散るあの日からの思いは
今日をもってかないました。





イチカ「これからはふたりで
あの道を帰ろうね」







*おまけ*





幼なじみのふたりも
新たな進展!?







*END*

この作品は過去に投稿された作品をアレンジしたものです。また、掲載されている物語はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。

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