素直な私の雪の記念日
作者:ニノ子だい
――――――――――――
今年初の雪だ!
部活中に降ってきたよ。
♯初雪
♯部活中
♯先輩と見た
――――――――――――
最近ハマったsns。
あっ、申し遅れました。
私は相沢いぶきです。
テニス部中2です。
ある先輩が大好きな、
リア充に憧れている女子です。
・・・*・・・*・・・*・・・
わかな「いぶきー! おっはー」
いぶき「わかな先輩
おはようございます」
わかな「昨日、雪降ったね!」
いぶき「そうですね!」
わかな「誰とみたん?」
いぶき「今井先輩ですっ」
わかな「えーっ、いいなぁ」
わかな先輩は、私が今井先輩を
好きだってことを知らないのです。
先輩も私と同じく
今井先輩が好きらしいです。
わかな「ハルトは、いいやつだよね」
いぶき「はい」
・・・*・・・*・・・*・・・
部活の時間。
いぶき「こんにちは」
ハルト「おっす。いぶきちゃん、
そこにある俺のタオル
持ってきてくれるか?」
いぶき「あ、はい」
ハルト「あっ、そこ
段差あるから・・・」
いぶき「ひゃっ!」
イッタァ。
あぁでも擦り傷だった。
よくある話です。
ハルト「だいじょうぶ?」
いぶき「はい」
ハルト「絆創膏あるよ。はい」
いぶき「ありがとうございます」
―――――――――――――
先輩から絆創膏いただいて
少し照れた(笑)
―――――――――――――
部活終わりの
snsにつぶやく。
いぶき「はぁー! ただいま」
またまたsnsに
つぶやこうとしたそのとき。
いぶき「わかな先輩だ!」
わかな先輩が
コメントしてくれてた!
『もしかして、ハルト?』
ぎくっ。
もし私が
今井先輩のことが好きってことが
わかな先輩にばれてしまったら、
いままでのように
話せなくなる・・・
『違いますよ。リヒト君です』
真っ赤なうそをついた。
後輩のリヒト君って
ことにした。
いぶき「はぁ」
今度はLINEだ。
《リヒト君に絆創膏!?》
《はい》
《うそついた》
心拍数が急上昇した。
心臓の音が邪魔。
《えっ、うそじゃないですよ》
《じゃあなんで先輩にって
snsに書いてるの?》
いぶき「あっ・・・」
大失敗を
おかしてしまった。
リヒト君は後輩だ。
さすがに先輩と後輩を
まちがえてつぶやくことはない。
バカだ・・・
《もしかして、ハルトのこと
好きなの?》
《憧れているんです。
先輩はスマッシュが上手いですし》
《本音は?》
緊張して足がしびれる。
試合前のようだ。
《好きです。
今井先輩のことが》
それから
返信は来なかった。
既読スルーされた。
・・・*・・・*・・・*・・・
あの日から、わかな先輩とは
あいさつしかせずにいた。
ハルト「いぶきちゃん」
いぶき「はい」
ハルト「最近、葉山と
しゃべってねぇよな」
いぶき「・・・・・」
ハルト「なんかあったら
相談に乗るけど」
いぶき「い、いいです!」
わかな先輩と仲がよくないことは
やっぱり今井先輩からみても
不愉快なのだ。
うそでもわかな先輩には、
「もう今井先輩のこと
特別な目で見れなくなりました」って
告げるしかない。
先輩と好きな人が被るのは
もう嫌だ。
・・・*・・・*・・・*・・・
私は、ある友達に相談した。
同じテニス部のミクだ。
ミク「攻めていかなきゃ」
いぶき「えっ?」
ミク「恋はね、先輩後輩関係ないの。
奪ったもん勝ち」
いぶき「そっか。でも・・・」
ミク「先輩が好きならそれでいいの。
今井先輩に思いを
いち早く伝えること」
いぶき「はい!」
ミクありがとう。
勇気出たよ。
―――――――――――――
友達に勇気もらいました。
―――――――――――――
そうつぶやいて
今夜は寝た。
・・・*・・・*・・・*・・・
ミク「おはよう」
いぶき「おはよう。ミク」
ミク「いよいよだね」
いぶき「うん」
―――――――――――――
今日は勝負の日。がんばる。
―――――――――――――
私のsnsの1番最新のつぶやきだ。
部活終わりの放課後。
いぶき「先輩!」
ハルト「お、いぶきちゃん。
どうしたんだ?」
あたりをみた。
誰もいない。
いぶき「ずっと前から好きでした」
ハルト「っ! 偶然だなぁ」
いぶき「はい?」
ハルト「今日の朝にも
同級生にコクられてさ。
俺、今日はコクりやすい感じ
かもしだしてるかな」
いぶき「・・・わかな先輩ですか?」
ハルト「なんでわかったの?」
いぶき「・・・実は・・・」
今井先輩にすべてを
さらけ出した。
わかな先輩と好きな人がかぶって
嫌な空気になっていること・・・、
私が真っ赤なうそを
ついたこと・・・
ハルト「そっか・・・
葉山は、フったんだ」
いぶき「・・・・・」
ハルト「あいつがずっと前から
俺のこと好きなのはわかっていた。
だけど、その・・・
中途半端なアピールが
嫌だったんだよな。なんというか」
先輩は一生懸命言葉を
選びながら、話しました。
ハルト「好きなら素直に
好きって言ってほしかった」
胸が苦しくなった。
心拍数が急上昇した。
ハルト「あいつ、コクったときも、
『好きです』じゃなくて
『あなたを幸せにします』って言ったんだぜ。
そんな口だけで俺、判断できないからさぁ。
困るんだ」
いぶき「好きです」
ハルト「いぶきちゃんみたいな後輩がいるのは、
俺にとって、心が開き直ったきっかけ」
いぶき「えっ」
ハルト「あっ、雪が降ってきたな」
いぶき「はい。きれいですね」
ハルト「いぶきにお似合い」
単純に、照れた。
ハルト「俺、いぶきちゃんみたいな
素直な人になりたい」
先輩・・・
ハルト「好きだ」
目を合わせて3秒間。
おかしくなって、笑った。
なんて幸せなの!
*End*
この作品は過去に投稿された作品をアレンジしたものです。また、掲載されている物語はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
相沢 伊吹

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