悲しい勘違い
作者:ツキの名
はろー♪
私、常盤まうみ。
ニコラ高等学校、、、
略してニコ高の生徒。
私は叶わない恋をしてるんだ。
もう、あきらめてるけど、、、
でも、好きなんだ。
好きな相手は、八神先生。
やさしくて繊細な先生。
でも明るくて、
いっしょにいると楽しい。
「せんせー、おはよう!」
「ああ、おはよう、、、
って、常盤。
敬語を使ってくれ」
「せんせ、お疲れですか~?
私のパワーあげます!」
「いらない」
八神先生はちょっと笑った。
その笑みがたまらなくうれしい。
これが脈だって、、、
最初はちょっと思ってたんだ。
「もうっ、八神先生
かっこよすぎな!」
キャーキャーと友達と騒ぐ。
「確かにかっこいいけど、
うちらのは、ライク。
まうみのは、ラブでしょ。
恋愛相手ではないね」
ちょっと冷めた意見の、しおり。
「今度告白しようかなあ、、、」
小さなつぶやきを、
しおりが拾う。
「ウソぉ!
奥さんとか彼女とかいないの?」
「前なにげなーく聞いたけど、
いないっぽい」
「でも、高校生と恋ねえー。
なしでしょ」
「ありだよ!!」
私の心はもう決まってた。
「先生、先生」
学校のグラウンドからは
職員室が見える。
そして、職員室で1番窓側なのは、、、
八神先生なのだ。
「この間、家族と
旅行に行ってきたんです。
これ、どうぞ」
窓を叩いてこそこそ言う。
八神先生は、「君、、、」
と困ったようにつぶやいた後、
ブドウのタルトをうれしそうにつかんだ。
「まったく常盤は。
でもうれしいぞ。大切に食べる」
今だ。今、言うんだ。
「先生。私、先生のことが、、、」
八神先生の顔色が変わった。
「常盤」
小さな子どもを
あやすような声だった。
「俺は教師だ。君は生徒だ。
俺にとって、君はただの教え子なんだ」
若い先生の整った顔が、
少しくしゃっとしていた。
「、、、はい」
やっとのことで声を絞り出す。
グラウンドを去る。
私にとっての先生は、
好きな人だったのに。
先生にとっての私は、
やっぱりただの教え子なんだ。
勘違いしたらいけなかった。
*...・・・*...・・・*
職員室で、若い教員、
八神りょうすけは考えていた。
苦虫を嚙み潰したような表情だ。
あの子はただ、
ヒナが最初に見たものを
親と勘違いするように。
勘違いだ。
あれは、ただの勘違いだ。
八神は、そう言い聞かせるしかなかった。
*end*
※掲載されている物語はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。





























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