抹茶みたいに苦くて甘い恋
作者:madoka
シャカシャカシャカシャカ・・・
うん、我ながら
上手く点(た)てれた!
あ、初めまして!
私、藤田アオカです!
茶道部に入ってるんだー!
今は水屋っていう、お茶を点てたり
和菓子を用意したり
洗い物をしたり・・・っていう
裏方みたいなところでお茶を点ててます!
?「うわ、アオカ今日調子良くない?
めっちゃうまいじゃん!」
話しかけてくれたのは
心友の山腰リサ!
一緒に茶道部に入ろうって
誘ってくれたんだー!
アオカ「でしょ?
えっと、これは
誰に出すんだろ・・・」
先輩に聞いてみよっと。
アオカ「先輩、まだお茶
飲んでないのって誰ですか?」
先輩「えっとー・・・
多分リョウスケかな?
あっ、がんばって!」
アオカ「えっ、リョウスケ先輩?!」
ドキドキドキドキ・・・
リサ「アオカ、ファイト!」
八神リョウスケ先輩。
茶道部唯一の男子部員で
私の好きな人、なんです・・・///
茶道部員は、リョウスケ先輩以外
私が好きっていうことを全員知ってて、
協力してくれるんだ!
アオカ「うぅ~、リョウスケ先輩に
出すんだったら
もっと丁寧に点てたのに~!」
リサ「今さら言っても
しょうがないでしょ!
ほら、待ってるんだから行きな!」
しょうがない、行くかぁ・・・
先輩の目の前で正座して
お茶碗を回して・・・
アオカ「お点前どうぞ」
リョウスケ「ありがとうございます」
ふぅ~緊張したっ!
あっ抹茶の粉、
多くしてないかな?!
苦くない?!
こっそり観察・・・
すごい・・・
やっぱり所作がきれい・・・
リョウスケ「お点前頂戴します
(アオカにニコッ)」
アオカ「うわっ・・・?!」
リサ「えっ、リョウスケ先輩
アオカに微笑んだよ!」
アオカ「やった~・・・!
これでもう悔いはない・・・!」
先輩「アオカちゃん、リサちゃん、
お点前終わったから戻っていいよ~」
アオカ&リサ「はーい!」
・和室に戻って・
リサ「今日の和菓子、
なんだろうね?」
茶道部では毎週土曜日に
こし餡の和菓子が出てくるんだ!
季節にあった違うものが
出てくるから、毎回楽しみなの!
あ、平日の部活の時は
池田墨っていうお干菓子を食べてるよ!
アオカ「ん~、スイカとか?」
リサ「それは、まだ早くない?!
7月だから・・・短冊とか!」
アオカ「あっ、確かに!」
リサ「そういえば、
廊下に笹があったよ!
帰りに短冊書こうよ!」
アオカ「えー短冊書けるの?
書きたい!」
・*。・ 部活後 ・。*・
アオカ「リサ、笹ってあれ?
全校生徒が書けるようにしてるのかな」
リサ「そうじゃない?
───あ、アオカみて!
リョウスケ先輩のがあるよ!」
アオカ「えっ、どこどこ?!」
あ、あった!
えーっと願い事見ていいかな?
『自分の気もちを伝えられますように』
ズキッ・・・
これって・・・告白したい、
ってことだよね・・・
先輩、好きな人いるんだ・・・
リサ「アオカ・・・? あっ」
リサもリョウスケ先輩の願い事を
見たみたい。
?「あれ、アオカじゃん?」
アオカ「ナツくん?」
話しかけてきたのは、久野ナツくん。
クラスメイトなんだ。
好きな人がいるってウワサ。
ナツ「おー、これ笹?
短冊書けるじゃん!
俺、書こーっと!」
そう言って、サラサラ書き始める。
ナツ「お前らは書かねーの?」
アオカ「書くけど・・・」
リサ「男子の目の前で
書けるわけないでしょ!
ほら、さっさと行きなよ!」
ナツ「リサ冷てぇ~!
ま、書き終わったから
行きますよーだ」
アオカ「は~・・・」
ナツ「ささっとくくりつけます!
笹だけに!」
シーン・・・
駆け足で帰って行った。
リサ「ぶっ・・・!
やばい、後からじわじわくる・・・!」
アオカ「もう、リサ!
うちらも書こ!」
何書こうかな~・・・
やっぱり先輩・・・
リサ「アオカはやっぱり
先輩のこと書くの?」
アオカ「えっ?!
なんで分かったの?!」
リサ「それくらいしか
なさそうだから?(笑)」
アオカ「ちょっとひどくない?
事実だけど」
やっぱり、こうかな?
『私に振り向いてもらえますように』
リサ「うわ、アオカおしゃれ~!
私のがダサく見えてきた笑」
アオカ「そういうリサは
なんて書いたの?」
リサ「私? 私は
『Aとずっと仲よしでいれますように』って書いた!
もちろんアオカのことだよー!」
アオカ「うれしい~!
じゃ、くくりつけて帰ろっか」
リサ「おっけ~」
・。・:・°・ 七 夕 ・。・:・°・
登校すると
机にメモが入っていた。
『放課後、
体育館裏に来てください』
誰の字だろ・・・?
見覚えあるような・・・
リサ「アオカ! おはよー」
アオカ「あっ、リサ。
おはよ!」
リサ「ん? 何その紙」
アオカ「なんか机の中に
入ってたんだよね~。
この字、誰か分かる?」
リサ「ん~・・・
うちのクラスではなさそうだね」
ナツ「ふたりともー! はよ!」
アオカ「あ、ナツくん。おはよ」
とっさに背中に紙を隠す。
ナツ「お前、何持ってんの?」
アオカ「勝手に見ないでよ!
リサとの約束の紙だし!」
ナツ「な~んだ」
リサ「なんかナツくん
テンション高くない?
なんで?」
ナツ「そりゃあもちろん
七夕だから!」
クラスメイト「リサちゃん~!
ちょっと来て!」
リサ「あ、はーい!」
リサが行ってから。
ナツ「アオカ、
今日の昼休み空いてるか?」
アオカ「空いてるけど・・・」
ナツ「裏庭きてくれ! じゃっ!」
アオカ「ちょっとナツくん!」
なんだったんだろ・・・?
まぁ、いっか。
・*。・ 昼休み ・。*・
裏庭って・・・ここだよね?
ナツ「おーい! アオカ!」
アオカ「あっ、ナツくん!
どうしたの、こんなところで・・・」
ナツ「俺、アオカのことが好きだ。
つきあってください!」
アオカ「えっ・・・」
ナツ「リサとしゃべってる時の顔とか、
性格とか、全部好きです!」
アオカ「気もちはうれしいんだけど・・・
ごめん、好きな人いるから」
ナツ「それって・・・リョウスケ先輩?」
アオカ「なんで・・・?!」
ナツ「なんとなく。
でも、アオカならだいじょうぶ!
俺はフラれたけど、がんばれよ!」
アオカ「うん・・・! ありがとう!」
・*。・ 放課後 ・。*・
2回も呼び出されるの
初めてだな・・・
リョウスケ「アオカちゃん」
アオカ「リョウスケ先輩・・・!
なんで・・・」
リョウスケ「なんでって・・・
呼びだしたの俺だから」
アオカ「・・・!
せ、先輩、私・・・」
リョウスケ「待って、俺が先に言う。
アオカちゃん・・・ううん、アオカ。
ずっと好きだった。つきあってください」
アオカ「リョウスケ先輩・・・!
私もリョウスケ先輩のことが好きです・・・!
よろしくお願いします!」
リョウスケ「先輩呼び禁止。
俺もアオカって呼ぶし」
アオカ「リョ、リョウスケ・・・」
リョウスケ「合格」
この日、部活でリョウスケが点てた抹茶は
苦くて甘い、恋の味がしました。─────
*end*
※掲載されている物語はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。




























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