今はいない君を想う
作者:とぅん
今日はあいつに会いに行こう。
・*・―――・*・―――・*・
俺、川上リヒト。
俺はいつも1人。
嫌われてるんじゃなく、
俺が遠ざけた。
誰かといると思い出して、
泣きそうになるから。
あれはちょうど1年前の今日。
初雪が降った日だった。
・*・―――・*・―――・*・
リリ「リヒト、おはよっ!」
朝早く、隣の家の幼なじみ、
清原リリがやって来た。
リリ「ねえ、早く遊びに行こう!」
リリが無邪気に笑って走り出す。
リヒト「おーい、リリ!
走ると危ないぞー!」
リリ「だいじょうぶだって!
ほら、早くー!」
俺はリリのことが好きだ。
けど、リリはただの幼なじみとしか
思っていないだろうな。
あんなことになるなんてわかってたら、
俺はもっと早く気もちを伝えたのに。
気づいた時には遅かった。
リヒト「あ、リリ! 上!
危ない!」
リリ「え? 上?」
リリの頭上にあった、街路樹。
そこに積もった雪が落ち、
リリの体を押しつぶした。
今、助ければまだ、間に合う。
そう思った時、
嫌な音が聞こえた。
雪で滑った車が
雪の山に突っこんだ。
雪が赤く染まる。
リヒト「リリ! リリ!」
雪の中、赤い血に染まったリリを
抱きかかえた。
リリ「・・・リヒト・・・
・・・私・・・もう1度・・・
雪遊び・・・したかったけど・・・
無理みたい・・・」
リヒト「そんなこと言うなよ!」
リリ「・・・リヒト・・・ごめんね・・・
・・・もっと・・・リヒトと・・・
いたかったのにな・・・」
俺の腕の中でリリは
最後に笑った。
俺が1番好きな表情だ。
リリ「・・・リヒト・・・
大好きだよ・・・」
リヒト「リリ! 俺もだよ!
リリ!」
リリ「・・・ありがとう・・・」
リリは最後に寂しそうに微笑んで、
意識を失った。
・*・―――・*・―――・*・
学校からの帰り道。
俺はリリのお墓がある、
墓地に向かう。
今日はリリが亡くなって1年。
あとでリリの家にも寄って、
おばさんにあいさつしよう。
お墓に行くとすでに家族が
来たのだろう。
墓石がピカピカになっていた。
俺は構わず
線香と花をお供えし、
墓石を丁寧に拭いた。
去る前にゆっくりと手を合わせた。
胸の下あたりを
空気のような何かが
すうっと通り抜けた。
リヒト「リリ・・・?」
・*・―――・*・―――・*・
リリ「リヒト。リヒト。
起きてよ、リヒト」
懐かしい、
リリの声が聞こえる。
目を開けると柔らかく微笑む、
あの時のままのリリがいた。
リヒト「リリ?」
リリ「そうだよ。久しぶりだね」
驚いて目を擦ったけど、
リリは微笑んだまま、そこにいた。
リヒト「なんで・・・リリがいるの?」
リリ「えへへ。
リヒトの夢の中に来ちゃった。
リヒトに伝えたいことがあって」
リヒト「伝えたいこと・・・?」
リリの手が頬に触れる。
リリ「笑って。リヒト、
私が死んでから、笑ってないよ。
周りの友達と笑っていて」
リヒト「でも・・・」
リリ「私のせいでリヒトが
変わっちゃうなんて、嫌だ。
前と同じ、リヒトでいて」
頬から、滑り落ちるように
手が離れる。
リリ「それが私の最後のお願い」
・*・―――・*・―――・*・
あれから、数日後。
俺はたくさんの友達と
毎日、楽しく過ごしている。
*END*
この作品は過去に投稿された作品をアレンジしたものです。また、掲載されている物語はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。


























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