約束って・・・??
作者:英国紳士
「り~くんっ」
「なぁに??」
「これあげるっ」
「ホントにっ??」
「うんっ」
「そうだっ!!
・・・僕もこれあげるっ」
「本当に?? そのま、うれしー」
「そのちゃんは、僕のこと好きぃ??」
「うんっ」
「どのくらい??」
「うーん・・・ひみつっ」
「じゃあ、大きくなったら
僕のお嫁さんになってくれる??」
「・・・うんっ。
そのま、りーくん大好き」
「僕もそのちゃん大好きっ」
「じゃあ、約束だよ??」
「うん!! 指切りしよ」
「指切りげんまん
うそついたら針千本のぉますっ!!
ゆびきったぁ」
──────────────────
────
幼稚園の時、幼なじみのそのまと交わした、
世間からしたらすごく小さな・・・
でも、俺からしたらとても大きな約束。
・・・・あなたは、覚えていますか??
俺はちゃんと覚えています。
* ‐‐‐ * ‐‐‐ *
そのま「イルマっ!! おはよ」
イルマ「・・・あれ?? リヒトは??」
そのま「リヒト??
・・・んー、置いてきた」
イルマ「は??」
そのま「だって、遅いんだもん」
イルマ「おい・・・」
リヒト「・・・って、おい!!
さっきから後ろにいんだろっ」
俺は、川上リヒト。
ニコラ中学に通う、中学3年生。
こっちは、友達の安藤イルマと
幼なじみの松尾そのま。
いつもこのふたりと・・・・
ひなの「そのまーっ!! おはよ」
そのま「あ、ひなの。おはよー」
そのまの友達、十文字ひなのと
俺の4人で遊んだり、
ふざけたりしている。
そのま「そういえば・・・
みんなに報告っっ」
そのまがそう言ったとき、
嫌な予感が胸をよぎった。
ひなの「なになに??」
イルマ「どしたの??」
そのま「・・・あのね、
彼氏が出来たんだぁっっ//」
俺の予感は的中した。
・・・・やっぱり、そのまは覚えてないんだ。
俺との約束・・・・
ひなの&イルマ「えぇーっっ??」
ひなの「ほんとに??」
そのま「うん//」
イルマ「だれだれ??」
そのま「3年の、八神リョウスケ」
ひなの「リョウスケ先輩??」
そのま「うんっ」
イルマ「よかったじゃん!!
なぁ、リヒトっ!!」
リヒト「・・・・あぁ」
俺はそう言って、その場を去った。
“よかったな”って、言ってあげたかった。
・・・でも、今の俺には無理だったみたい。
それから授業中も、そのまが
気になってしょうがなかった。
・*。・ 放課後 ・。*・
そのま「ねぇ・・・だいじょうぶ??」
リヒト「・・・別に」
そのま「どったの??
なんか元気ないよ??」
リヒト「・・・元気ないのは
お前のせいだから」
そのま「・・・どういうこと??」
リヒト「自分で考えて」
そのま「はぁ??」
リヒト「そう言うことだから」
俺はそう言って、家に帰った。
無意識のうちに、本棚に手がのびる。
そして、幼稚園の時の
卒園アルバムを手に取った。
そのま・・・
思い出してくれるかな・・・??
・*。・ 翌日 ・。*・
そのま「ねぇ、昨日のどういうこと??」
リヒト「だから、そのまが自分で考えて」
そのま「それじゃ分かんないよっ」
リヒト「じゃあ・・・そのまに
ひとつだけヒントあげる。
・・・幼稚園の卒アル・・・見てみ??」
・*。・ そのまside ・。*・
リヒト・・・
昨日から意味わかんないよ。
いきなり怒って、
私のせいとか言って・・・
言ってることの意味がわかんない。
とりあえず、私は家に帰って
幼稚園の卒アルを引っ張り出してみた。
そう言えば、リヒトと
同じクラスだったっけ・・・??
色んなことを考えながら、
卒アルを眺める。
私とリヒト・・・
いっつも手つないでる。
あれ??・・・
一番最後のページ・・なんか書いてある。
────────────────
そのちゃんへ
このまえのやくそく
ぜーったいわすれないでね
わすれたら、はりせんぼんだよ
ずーっといっしょだよ
だいすきっ
りひと
────────────────
幼稚園生が書く、ガタガタの字の
メッセージ。
・・・・・このまえのやくそく??
何だろ・・・
リヒトはこの約束のことで・・・・
・*。・ リヒトside ・。*・
・・・幼稚園の卒アルの
一番最後のページ。
お互いにメッセージを書き合った。
────────────────────
りーくんへ
りーくんだぁいすきだよっ
そのはぜーったいに、りーくんと
ずーっといっしよにいるからね
そのは、りーくんのおよめさんだからね
そのま
────────────────────
俺は何を書いたか覚えてないけど、
これを見たら思い出してくれるはず。
・・・・そう思った。
そのま「りひとーっ」
リヒト「そのま・・・朝から元気だな」
そのま「ってか、全く意味がわかんないよっ」
意味が分からないと言うのは、
多分、俺とそのまの“やくそく”のこと。
リヒト「まだ分かんない??」
そのま「・・・思い出せないの。
約束って何??」
リヒト「じゃあ、もうひとつヒントね!!
・・・ほら、これ」
俺は、あの“やくそく”をしたときに
そのまからもらったネックレスを見せた。
俺がそのまにあげたネックレスは・・・
まだ持ってるのかな??
そのま「・・・??
そのネックレスがどうしたの??」
リヒト「もう1回よく考えて」
「そのーっ」
そのま「あ、リョウスケーっ」
リヒト「彼氏??」
そのま「うん」
リョウスケ「待っててって、いったじゃん」
そのま「ははは。ごめん、ごめん。
じゃあ、リヒトまた後でねっ」
リヒト「・・・あ、うん。また後で」
リョウスケ「そのま、俺のこと
待たないで、他の男といただろ~」
そのま「忘れてたんだってぇ。
ごめんねぇ」
手をつないで、歩くふたり。
そんなふたりをみるのは、
やっぱり辛かった。
・・・いつか、俺のところに
戻って来てくれるのかな??
そんなことで
頭がいっぱいだった。・・・
すごく不安で、授業にも集中出来ないし、
誰かが話しかけてきても、
ずっと上の空だった。
イルマ「リヒト・・・どったの??」
リヒト「・・・へ??」
イルマ「元気ないぞっ・・・
何かあった??」
リヒト「・・・そう?? 元気だけど」
イルマ「・・・だったらいいんだけど」
イルマはそう言って
その場を離れていってしまった。
・・・本当は全然
元気じゃないんだけど。
こんな状況で、元気で
いられるわけない・・・
そのま「りひとーっ」
リヒト「そのま・・・彼氏は??」
そのま「ん??・・・
そんないつも一緒に
いるわけじゃないよぉ」
そんな話をしてるそのまは、
うれしそうで、見てるのが辛かった。
・・・やっぱりそのまは
まだ思い出してないみたいだった。
リヒト「で、どうかした??」
そのま「ねぇ、もっとヒントちょうだいっ」
リヒト「まだ思い出してねぇの」
そのま「うん」
リヒト「・・・これが最後のヒントだから」
そのまを自転車の後ろに
乗せて、向かった場所・・・・
それは、あの時“やくそく”をした場所。
・・・・これでもそのまが
思い出してくれなかったら、
もうあきらめよう。
そう自分に誓った。
この時代に、こんなに緑が沢山ある場所は、
そう多くはないだろう。
小さいとき、ふたりで遊んだ原っぱ。
この場所で、あの“やくそく”も・・・・
そのま「ここって・・・私とリヒトが
“やくそく”をした場所・・・だよね??」
リヒト「正解。
ここで“やくそく”をした」
そのま「・・・・・あぁっ!!」
リヒト「思い出した??」
そのま「・・・うん。ごめんね、リヒト。
・・・私ずっと忘れてた。
本当にごめんね・・・」
そのまの目からは
涙がこぼれ落ちていた。
・・・そんなそのまを見てると、
俺の目にも涙がにじんできた。
スゴくうれしかった・・・
そのまがやっと思い出してくれた。
・・・ずっとこの時を待ってた。
リヒト「・・・また、俺のとこに
戻ってきてくれる??」
そのま「当たり前じゃん。
・・・“やくそく”破ったら
針千本のまされちゃうもんっ」
リヒト「じゃあ、これからはずーっと
一緒にいなきゃだな」
そう言って、ふたりで笑い合った。
すごく・・・すごく幸せだった。
もう絶対に離さない。
・・・・・この幸せが
永遠につづきますように。
*END*
この作品は過去に投稿された作品をアレンジしたものです。また、掲載されている物語はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。




























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