卒業ジェネレーション
作者:Feel your breeze
街を見下ろす丘から
卒業の後の校舎を君と見ていた
明日の朝 僕は
上りの列車に乗って
君のもとから旅立ってしまう・・・
* ‐‐‐ * ‐‐‐ *
僕の名前は、
犬飼太陽
ニコラ高校に通う
高校3年生だ。
「ねぇ・・・太陽くん」
今となりにいるのは、
彼女の国本姫万里だ。
「本当に行っちゃうの・・・?」
「ヒマリ、本当にごめん」
実は今日は、
高校の卒業式。
僕は高校を卒業したら、
夢を追うために
東京に行くことになっている。
「・・・・・・・・・」
何とも言えないような沈黙が、
まるですきま風のように感じる。
「行かないでよ・・・」
ヒマリはひと言、
そうつぶやいた。
以降、お互い
気まずくなってしまい、
会話はそれっきりと
なってしまった。
・*。・ ヒマリSide ・。*・
「僕は卒業したら、
東京に行って
夢を叶えたいと思います!」
卒業式後のHRで、
太陽くんからその話を聞いた私は、
言葉を失った。
「なんで言ってくれなかったの・・・?」
寂しさ、怒り、言葉にできない
いろんな感情が合わさって、
やっと絞り出したのが
この言葉だった。
「ヒマリ~、写真撮ろう!」
私に声をかけてくれたのは、
美優だった。
彼女は、小学校からの
幼なじみであり、親友であり、
高校3年間を
同じクラスで過ごした
唯一無二の存在である。
「ミユウ・・・」
「どうしたの、ヒマリ?
そんな暗い顔して」
「だって、太陽くんが・・・」
「あぁ、そのことね」
聞けば美優は、
太陽くんから事前に
そのことを知らされていたらしい。
「太陽くん、本当は
ヒマリを悲しませたくないから、
言いたくなかったんだって。
でも私は、ちゃんと言ったほうがいいよって
反対したんだ」
「そうだったんだ・・・」
・*。・ 太陽Side ・。*・
卒業式から1週間後
僕はついに
上京することになった。
「これでさよならか・・・」
見なれた景色を横目に、
改札口を通ろうとした
その時だった。
「太陽くーん!」
どこからか、
聞きなれた声がした。
振り返ると、そこにはいつもの
あの笑顔があった。
「ヒマリ!」
僕は一目散に
彼女のもとに駆けよった。
「あれ?
そのコート・・・」
「うん。
ヒマリとデートしてた時に
着ていたやつだよ」
初めてキスした時の香りや、
コートの裏のセーターの色がまだ残る、
いわば思い出の一着だった。
「えいっ!」
「あっ、ちょっと!」
ヒマリは僕の手から、
持っていたきっぷを取り上げた。
「ヒマリ~、返せって~」
「えー、どうしよっかなぁ」
ふざけてやったつもりだったが、
ヒマリが見せた笑顔は
ちょっと無理しているように感じた。
「まもなく~2番のりばに、
上り列車が入ります。
ご利用のお客様はホームで
お待ち下さい」
駅のアナウンスが聞こえると、
やはり彼女は
さびしそうな顔をしていた。
「そろそろ行かないと」
「待って!」
ヒマリは突然、
僕に抱きついてきた。
「太陽くん、あのね・・・」
「ヒマリ、
だいじょうぶだよ。
僕はずっとヒマリのことが
大好きだよ。
ヒマリに出会って、
ヒマリに恋して、
ヒマリとともに歩んだ日々、
ヒマリと見ていた景色、
それはずっと、僕の宝物だから」
「太陽くん・・・」
「離れ離れになっても、
ダメになることなんてないよ。
だからさ、
最後は本当の笑顔を見せて」
僕の思いに彼女は、
全力の笑顔で応えてくれた。
「じゃあ、行ってくる」
「気をつけてね」
僕はそう言って、
改札口へと向かった。
ヒマリ、
サヨナラじゃないよ。
また君に会えるから。
~終わり~
※掲載されている物語はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
犬飼 太陽
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