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夜の体育館で君に出会った件

CAST高柳 千彩高柳 千彩

作者:ツキの名

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2025.12.16

初めましてっ!
私、高柳千彩!
ちーちゃんって呼んでね。





これはね、私の周りで起こった、
すごーく不思議なこと・・・・





「ちーちゃん!
聞いて聞いて!」





かわいらしい声だ。
親友のしゅり・・・・
おしゅりの声。





「なーに?」





見た目に合わず
ミーハーな彼女は、
ウワサ好きだ。





「ニコラ学園(この学校)の、
七不思議!
あ、そんなに怖くないやつだから
安心して!」





少し顔をこわばらせた私を
おしゅりは笑う。





「夜のニコラ学園に、
声が響くの・・・・
ねえ、いっしょに遊ぼう・・・・」





「・・・・じゅ、じゅうぶん
怖いよ・・・・」





「ちーちゃんったら、怖がってる!
うけるぅ~」





おしゅりは、オカルトに強い。





そのせいで、どれだけ被害を
受けたか。





「で、今度」





嫌な予感。





「見に行こうよ、
夜のニコラ学園!」





やっぱり・・・・!





「夜のニコラ学園なんか
行けないよ。何言ってるの」





そう言うと、おしゅりは
チッチッチと人差し指をふった。





「知ってる?
明後日、勉強強化週間で
夜に学校が開くの!
そのときに、私たちはこっそり
くらーい体育館に行く・・・・」





「見つかったら、怒られるでしょ」





そうは言ったものの、
おしゅりのことだ。





それで引き下がるわけもなく、
「いいでしょ」
と、ケロッとしている。





そしてこちらを見て
にやっとした。





「いいの? 私が1人で
危ない目にあっても」





もう、これだから
おしゅりは!





でも私は、超お人よし。
断れるはずもない。





「わかったから、
危ないことしないでね!」





おしゅりは、満足そうだ。
もー!











* ‐‐‐ * ‐‐‐ *





2日後の夜。





おしゅりは学校の校門で、
あの透明感のある目で
こちらを見ていた。





かなり興奮しているようだった。





「体育館の鍵はゲット済み!
よっしゃ、行くよ。ちーちゃん!」





「ま、待ってよ、おしゅり。
てか、その鍵どこで
ゲットしたわけ・・・・」





おしゅりに引っ張られて
私たちはあっという間に
体育館前についた。





「行くよ」





おしゅりも少しは
緊張しているようだった。





暗い体育館に座りこみ、
反応を待つこと5分。





「遊ぼう・・・・
ねえ、いっしょに遊ぼう・・・・」





あまりよく聞こえないが、
それは私たちと同じくらいの
男子のものだ。





私は、すくみあがった。





しかし、おしゅりは
わくわくしたように顔を紅潮させる。





「遊ぼう・・・・ねえ」





そこで私は、気がついた。





「ねえ、おしゅり・・・・足音」





おしゅりも、もう
気がついているようだ。





少し震えている。





足音が聞こえるのだ。





近づいてる。





トン、トン、トン。





「に、逃げよう・・・・」





おしゅりはそう言ったが、
恐怖で足が動かない。





トン、トン、トン。





「いややあああああ!」





逃げようとしたが
もう手遅れ。





私の手をつかんでいたのは
おしゅり・・・・ではなく、
見えない何かだった。





「ち、ちーちゃんっ!」





私は凍りつくが、おしゅりは
気がついていない。





「だ、だ誰かが、
私の手・・・・」





あれ?
私は疑問に思った。





いつの間にか
恐怖はなかった。





どこか心地よさを
感じさせる。





「君は・・・・誰?」





透明な誰かが姿を現した。





おしゅりはすくみあがったが、
私はその彼を
直視することができた。





「俺は、八神遼介。
ごめん、驚かせて。
俺はもう・・・・死んでるんだ」





それって、幽霊ってことだ。





おしゅりが震える気配がする。





「1人で寂しくてさ。
誰かと話したくて。
ごめんね。君の名前は?」





もうそこに
恐怖などなかった。





半分透けている彼の手を
見ながら、私は言う。





「高柳千彩。
この子は、親友のしゅり。
あのさ、よかったら話そう?」





その言葉に
彼は驚いたようだ。





おしゅりも驚いているが、
好奇心がわいているらしい。





「ありがとう。
千彩って呼んでいい?」





私がうなずくと、
彼は満面の笑みになった。





その笑顔はとてもきれいで、
イケメンだなあ、と
少しどきっとする。







新しい恋が始まる
予感がする。





相手は幽霊だけど、
それでも。







*end*

※掲載されている物語はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。

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