2月14日は戦争の日

CAST八田 大翔八田 大翔

作者:もか

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2022.12.11

本日、2月14日は
戦争の日である。





それは、数週間前に
クラスの男子達が企画した、
『女子からチョコをもらった数勝負』
のせいだ。





勝者には尊敬と名誉が、
敗者には哀れみと非モテ王の
烙印が押されるこの勝負、
男のプライドにかけて
絶対に負けたくない!





そう考えた俺、八田大翔は
勝負が決まったその日から、
プリント運びから落とし物捜索まで
様々な雑用を引き受け、
色んな女子に媚びを売りまくった。





つまり、戦う前に
勝負を決めているということだ。





「さーて、まずは下駄箱だよな!
何個入ってるか楽しみだ!」













◆ ◆ ◆ ◆





「なんで1個も
貰えなかったんだぁぁあああ!」





放課後、涙を堪えながら
帰宅した俺は
ベッドに飛び込び号泣する。





「どうして俺は、こんなに
モテないんだ・・・」





「なんでそんなに
落ち込むのか分からないけど、
とりあえずハンカチ使う?」





「ああ、ありがとう。
・・・って、
なんで南が居るんだ?」





気がつくと、幼馴染の
田中南(たなかみなみ)が
ベッドの前に立っていた。





「そりゃあ居るよ。
幼馴染だもん。
大翔の部屋でゴロゴロしながら
漫画読んだりゲームしたりするのが
私の仕事」





「随分楽な仕事だな?」





「そんなことないよー?
チョコ貰えなかっただけで
落ち込んで号泣する男の子を
慰めたりしないといけないし」





慰めてますよーアピールなのか
頭を撫でてくる南。





柔らかい手が髪を通じて
伝わってきて、くすぐったい。





「ああ・・・チョコ・・・
ずっと楽しみにしてたのに」





「そんなにチョコ
貰いたかったの?」





「貰ったら嬉しいじゃん」





「毎年貰えなくて
泣いてるんだから、
いい加減期待しなきゃ良いのに」





「今年はチョコの為に
色んな女子から
雑用を引き受けてたんだ。
だから絶対貰えると思ってたんだよ」





「え、チョコの為に
女の子に媚び売ってたの?
いつ?」





「実はこの数週間、チョコの為に
放課後に色んな女子から
雑用引き受けて媚び売ってたんだ。
なのに下駄箱にも、机の中にも
ロッカーの中にも
チョコが入ってなかった・・・」





「あーそっか・・・
そういうことだったんだ。
なーんだ良かった」





何故か少しさっきより
元気になり、
とびっきり笑顔になる。





その仕草が可愛いくて
ついドキッとしてしまう。





「って、いやいや可愛いけど、
酷くない?
なんで慰めてるはずの幼馴染南が、
俺のチョコ貰えなかった
エピソードを聞いて
喜ぶんだよ!?」





「だってここ数週間の
悩みの種が解決したんだもん。
安心したくなるじゃん。
というか私、
大翔に謝って貰いたいんだけど?」





先程までの満面の笑みを消し、
口をちょこんっと尖らす南。





「私、ここ数週間、大翔が
他の女の子に媚び売ってるなんて
つゆ知らず、いつも通り
大翔の部屋に来てたのに、
ずっと1人きりだったんだよ?」





「え? 来てたの?」





「1時間したら帰ってたから
気づかないのも仕方ないけどさー」





「連絡しなくて悪かった。
本当にごめん」





「もうほんとだよー
これは何かお詫びが欲しいなー?」





「俺に出来ることなら
何だってさせてくれ」





「うん、大翔なら
そう言うと思った」





「じゃあさ、このチョコ
受け取ってくれる?」





南はそう言うと、ポケットから
ビニールとリボンで梱包された
チョコを取り出し、渡してきた。





「お、俺に恵みをくれるのか?
もちろん受け取る!
義理でも貰えるのは
マジで嬉しい。
ありがとな」





「そのチョコ、
義理じゃなくて本命だから」





「え?」





「この数週間、
大翔が放課後居なくてさ、
嫌われちゃったのかなとか、
このまま疎遠になっちゃうのかなって
考えてたら、胸がぎゅーって
苦しくなったの。
私、大翔のことが好きみたいなんだ。
だから、私と付き合ってくれませんか?」





正直、南のことを
いつも可愛いと思っていた。





でも、南はアイドル顔負けの美人で
勉強もスポーツも出来る優等生。





顔も普通で
何の取り柄もない俺とは
釣り合わない。





だから、南のことを
恋愛対象として
ずっと考えないようにしていた。





「俺じゃ
釣り合わないと思うけど」





「大翔だから良いんだよ」





「それじゃあ、
恋人として・・・」





「うん、よろしくね」













◇ ◇ ◇ ◇





「そういや、なんで大翔は
色んな女の子に媚び売ってまで
チョコ欲しかったの?
彼女が欲しかったとか?」





「それもあるけど、
クラスの男子達と
チョコの数で競っていたんだ」





「何それ、下らない~。
大翔、私からの1個だけで
勝てるかな?
他の男の子達は
どんな感じだったの?」





「クラスの女子たちが
俺以外に配ってたから負けると思う。
なぜか毎回俺が配られる番になると
チョコ無くなったんだよな・・・」





「そうだったんだ。
じゃあ大翔は負けちゃったね?」





「可愛いしかない超絶美少女な
幼馴染から本命チョコ貰って
彼女が出来たんだ。
数では負けたかもしれないけど、
こっちのが幸せだ」





「~~っ!
不意打ちで言わないでよ!
照れちゃうじゃん」





「おう、
顔真っ赤で可愛いぞ?」





「調子に乗るなしバカ。
そんなこと言われたら
好きが溢れちゃう」





そう言いながら
南が顔を近づけてきて、
目の前に南の顔があった。





「ねぇ、キスも合わせたら
もっと勝ちだと思わない?」







**end**

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