僕は君に恋してしまった。

CAST河島 英人河島 英人

作者:めいめい

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2023.10.02

。。。。。。。。。。。“好き”





この言葉は
もう2度と信じない。





信じられない。





僕はいままで、
何度も「好き」と言われた。





でも女の“好き”は
男が考えてる程
重いものではない。





そういうものなのだ。













* ‐‐‐ * ‐‐‐ *





僕は、河島エイト。
中学3年生。





「よ! エイト!」





こちらは僕の友達、
内田レン。





「今日の放課後空いてる?
カラオケ行かない?!」





「あー、今日藤野さんに
呼ばれてるんだ。
それが終わったらいいよ!」





「本当、エイト
モテるよなぁ」





「は?
呼び出されただけで
なんで・・・」





「いやいや絶対そうでしょ。
なのに非リアって
エイト、変だなぁ」





正直、
告白をされるのが嫌いだ。





なんでこんなに嫌うのか、
それは・・・



















* ‐‐‐ * ‐‐‐ *





[去年の夏]





《おはよぉ・・・
眠いよぉ。
まだ寝たいなぁ》





《もう8時30分だぞー笑
遅刻したら許さないからなっ!》





今日はカホと
花火デートがある。





僕にとって
はじめての彼女。





朝からのLINEのやりとりは
本当に幸せな時間だ。





《遅刻するわけないでしょー!笑笑
17時に公園だよね?》





《そーだよ。人多いから
迷子にならないよーにねっ笑》





《黄色の浴衣着てくからね!
結構派手だから大丈夫♪》





《まぢか!
楽しみにしてるっ》





《HENTAIかよぉ笑笑
朝ごはん食べてくるから
またね!》





《おう》





カホの浴衣かぁ・・・





なんか照れる///笑





楽しみだなぁ・・・



















* ‐‐‐ * ‐‐‐ *





あ・・・やべ、
寝てた・・・。





うわ!
もう16時30分。





なんにも
準備してない!・・・





とか言いながらも
笑ってる気が。





・・・あ、カホから
LINE来てた。





《本当にごめん!!
今日お母さんと
病院行くことになって》





《今日は行けないかも・・・。
ごめんなさいっ。》





ま、まぢか。





カホのおじいちゃんは、
入院している。





多分お見舞だろう。





それなら仕方ないか・・・。





《わかったよ。
謝らなくて大丈夫。
今度遊ぼうなっ!》





明るい文を
自分なりに送るが、





本当はめっちゃ
落ち込み中・・・





いや、辛いのは
カホも一緒だし・・・!



















* ‐‐‐ * ‐‐‐ *





暇だからお祭りに
来てみたけど・・・





やっぱ混んでるなぁ。





目的もないし、
テキトーに
ぶらぶら歩いてみる。





この景色はカホと
見るはずだったのにな・・・





と、思ったその時。





黄色の浴衣が
目に入った。





あの後ろ姿・・・
もしかして・・・!!





カホだ。





お祭りに来たんだ!!





誰かを探してるようだ。





僕は追いかけようとした。





その時・・・





誰、あいつ・・・





知らない男だ。





カホと手を繋いで
歩いて行く。





嘘だろ・・・??





そんな・・・



















* ‐‐‐ * ‐‐‐ *





花火も見ずに
帰ってきてしまった。





あの2人・・・
なんかお似合いだったな・・・





って!





カホの彼氏は
あいつじゃないし!





・・・もしかして二股・・・?





てか、彼女を疑っちゃ
ダメだろ・・・





でも・・・





あぁー!!
頭がパンクしそ・・・



















* ‐‐‐ * ‐‐‐ *





カホと別れた。





カホは、二股を認めた。





この瞬間、僕は
“好き”という言葉を
信じられなくなったのだ。



















* ‐‐‐ * ‐‐‐ *





「ねぇエイト。
あの子可愛くない?!」





レンがそう言ったのは、
同じクラスの近藤ユラ。





「んーそうか?」





「あ! 目が合った!
俺、近藤狙っちゃお」





「はいはい」





この時はまだ、
君のことなんて
全然興味がなかったんだ。



















* ‐‐‐ * ‐‐‐ *





[次の日]





「じゃんじゃじゃーん♪♪」





「今日、数学の小テストだっつーのに
レン、テンション高くね?!」





「あ! そうだったぁ汗
・・・じゃなくて!」





「???」





「近藤のLINE IDげっちゅ」





「ふーん・・・で?」





「そ、それだけ・・・
なんか今日のエイト
冷たいぃ!」





「そうか?」



















* ‐‐‐ * ‐‐‐ *





[放課後]





「・・・・・」





「ちょ、レン
テンション低くね?!
今日の朝のレン
どこ行ったんだよ!」





「僕・・・なんと・・・」





「なんと・・・?」





「髙橋が好きに
なっちゃいましたー!!」





「髙橋って・・・
サッカー部のマネージャーの?!」





「そうそう!」





「美少女マネージャーって噂の?!」





「そうそう!」





「あいつ、彼氏いるよ?」





「だからテンション
下がってんだよぉ!!」





「あー。はいはい」





「エイト、今、俺は
近藤を狙ってないぜ?」





「だからなんだよ?」





「ん・・・まぁいいや」



















* ‐‐‐ * ‐‐‐ *





[家]





「ただいまー」





「おかえりなさぁい。
今日夕飯・・・」





「あ、ごめん母ちゃん、
夕飯パス」





「え?
あら・・・そお・・・」





なんか食欲
ないんだよなぁ・・・





それに、
レンのあの言葉も
なんか気になるし。





あ、そうだ。





藤野さんに
呼ばれてるんだった。





「ちょっと出かけるね」



















* ‐‐‐ * ‐‐‐ *





外に出ると、
藤野さんがいた。





「ずっと前から好きです。
付き合ってもらえませんか・・・?」





「ごめん。それじゃ」





いくらなんでも
冷たすぎたかな?





でも、しつこく
つきまとわれるよりは
まだ・・・





あぁ!





もうだから
恋は嫌いなんだよ!



















* ‐‐‐ * ‐‐‐ *





家に帰ると
LINEが来ていた。





“友だち追加していない
ユーザーです。”





ん? 誰?





『yura★K』《こんにちは。近藤ユラです》





え! え!
近藤ユラ?!





てか、なんで
俺のLINE・・・





《同じクラスの
河島くんだよね??
内田くんからID聞きました。
勝手に追加して大丈夫だった?》





レンの仕業か・・・





でも、なんのために・・・?!





ま、とりあえず挨拶。





《河島です。
僕も追加しますね。
よろしく》





《よろしくお願いします!!》





あれ・・・
なんでだろ・・・





いつも、女子とのLINEは
ストレスになるのに。





近藤とのLINEは、
なんか楽しいような・・・















* ‐‐‐ * ‐‐‐ *





[次の日・教室]





「おはよ・・・」





あれ?





なんかみんな
無視したよね?





すると、女子が
何人か出てきた。





「アリサをフッタんでしょ?
しかも言い方酷すぎ」





後ろで藤野さんが
泣いていた。





あぁ・・・
こんなことか。





「女子泣かせるとか、最低ー」





「アリサがどれだけ
あんたのこと好きだったか
わかってんの?」





「少しは、言葉選びなよね」





女子から責められた。





もう僕も限界だった。





その時。





「河島くんは、
わざとそんな言葉で
言ったわけじゃないと思う・・・!」





近藤・・・?





「河島くんは
理由が無ければ
そんな酷いことしない・・・!!」





すると、女子が・・・





「もしかしてユラ、
河島のこと好きなんじゃね?」





「うわ、まぢか!
こんな男選ぶとか、ないわー」





その瞬間、気づいたら
僕はこう言っていた。





「ごめん、近藤と
付き合ってるから」





自分でもびっくり・・・





こんな嘘、
すぐバレるし!





でも僕の口は
止まらなかった。





「彼女がいるから、フッた。
それだけ」





「近藤、そうなの?」





お願い、近藤・・・





真面目なお前に
嘘はキツイかもだけど・・・!!





「うん。付き合ってるよ。
河島・・・エイトくんと」





女子は舌打ちをして
前から消えた。





安心した。





ふと、近藤の顔を見ると
静かに泣いていた。



















* ‐‐‐ * ‐‐‐ *





「河島くん!」





あ、近藤。





「さっきは、ありがとう」





「いや、こっちこそ
巻き込んでごめん」





「大丈夫・・・」





「・・・・・」





「あのね。あたし・・・
ああ言ってもらえて
嬉しかった」





「え?」





「本当にああだったら
いいなぁって・・・」





「なに? それ告白?」





「ち、違うよ??」





「近藤もしかして・・・
僕の過去知ってる?」





「ごめんなさい・・・。
内田くんから
聞いちゃった・・・」





あー、またレンか。





でも、もうその過去、
今は関係ないな。





「近藤」





「・・・うん?」





「好き」





「・・・え?」





「一目惚れ
だったのかもしれない」





「えっと・・・」





「何度も言わせるな・・・
好き」





「あ・・・あたしも!」





「これからさ・・・
一緒にいてくれる?」





「もちろん・・・っ」





「裏切らないよね?」





「う、うん」





「あ、ごめん。
怖いよね、この聞き方・・・」





「大丈夫。
あ、河島くん・・・」





「ん?」





「エイトって
呼んでもいいかな?」





「そんなことかよ笑
なんでもいいよ。ユラ」





「・・・っ!!」





もう恋をしないと
決めたのに。





僕は君に
恋してしまった。







☆END☆

*ニコ学名作リバイバル*
この作品は過去に投稿された作品をアレンジしたものです。

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