映画『大きな玉ねぎの下で』W主演の神尾楓珠さん、桜田ひよりさんにインタビューしてきました♡ 映画の見どころから、内容にちなんだ“文字”に関する小話まで盛りだくさん!
Q.映画「大きな玉ねぎの下で」への出演についてのお気持ちを教えてください!
過去の自分と照らし合わせながら演じていくのは楽しそうだなって(神尾)
前向きで真っ直ぐで、人間味のあるミユにどうアプローチできるかワクワク(桜田)
神尾楓珠「僕、この曲を元々なんとなくは知ってたんですよ。 今回、映画のお話をいただいて聴き直してみたんですが、歌詞がすっごい切ない話だなってまず思って。
その後台本を読んだら、現代パート(神尾さんと桜田さんが演じる令和のお話)と過去パート(約30年前の平成時代のお話)の二つに分かれていたんです。どっちも顔は知らないまま、文字でやり取りを続けている2人が武道館で初めて会う約束をする話なんですよ。現在と過去、どっちのパートもそれぞれ面白いし、時代の違う2つの話のつながりも面白いです。
あと、僕が演じる堤 丈流(つつみ・たける)が、過去の自分に似ていて。過去の自分と照らし合わせながら演じていくのは楽しそうだなって、期待していました。」
桜田ひより「私も曲を聴いたことはありましたが、この映画に出演できることが決まって改めて楽曲や歌詞と向き合ってみました。すごく切ないんですけれど、楽曲自体は前向きなエネルギーをもらえるような曲だなと感じて。
私が演じた村越美優(むらこし・みゆう)も、すごく前向きで、真っ直ぐな可愛らしい人。でも、真っ直ぐすぎてちょっとぶつかってしまうことがあって、人間味があるなと思いました。それに対して自分がどうアプローチできるかというワクワクもありました。」
Q.演じた役と、ご自身との共通点はどんなところですか?
丈流のひねくれている部分が高校生の僕に似ています(神尾)
曲がらない芯の強さは似ているかなと思います(桜田)
神尾「丈流のひねくれている部分が、高校生の頃の僕に似ています。その頃、“本気でやってるヤツってダサい”みたいに思うことがあって。今思うと、それってただひねくれてたんだなってわかるんですけど(笑)。ただ、僕は女性に優しいです。」
桜田「ふふふ」
神尾「ひねくれていた高校生時代も女性には優しかったはず。だから丈流の、人への当たりが強い部分はあんまり似てないかな(笑)。」
桜田「美優は自分のやりたいことが明確にあって、その夢に向かって進んでいます。私もこのお仕事が好きでやっているので、曲がらない芯の強さみたいなところは似ているかなと思います。あと、私もそんなに人への当たりは強くないので、そこは似てないですね(笑)。」
Q.丈流と美優は、バイト先の連絡ノートを通して交流を深めますよね。この文字は実際にお二人が書かれたものだそうですが、文字へのこだわりは何かありましたか?
神尾さんは30〜40分間ずっと同じ文字を書き続けてました(桜田)
桜田さんは一発で品のある可愛い字を書ける(神尾)
桜田「(神尾さんが)めっちゃこだわりありました。ずーっと文字書いてたんです」
神尾「いや、こだわりっていうか、なんなんですかね。でも、めっちゃ書きました。めっちゃ書いたんですけど、書いてるうちに、よくわかんなくなって。1文字だけでも納得いかないと、『もう1回書きます!』みたいになっちゃって、キリがなかったんですよ。」
桜田「私も見てました。私1人のシーンの撮影のとき、撮影前に『なんか書き始めたな』って、ノートを書いている神尾さんを目撃していて。30〜40分後、ワンシーン撮り終わってもう1回見たら、まだ同じところを書いてるから時が止まっているみたいで(笑)。でも神尾さんの字、すごい美文字でした。」
神尾「丈流は“字がキレイなヤツ”なんですよ。だから自分が書いた字を見て『これじゃダメだろ』っていうのを繰り返してました。監督から字について何か言われたわけではないんですけど、僕も習字をやっていたとかではないから、“キレイな字ってなんだ?”ってなっちゃって…」
桜田「達筆でキレイな字でした。」
神尾「嫌なのが、僕は何回も書き直してるのに、桜田さんは1回でサラッと書いたものがもうキレイなんですよ。品のある字というか。品があって、可愛らしさもある字だなと思って見てました。」
桜田「私は特に(美優の設定として)“キレイな字”とか書かれていなかったので、小さすぎず、大きすぎず、バランスのいい文字をめざして書いた記憶があります。」
―ちなみに最近、おふたりがこの映画以外で手書きで書いたものはなんですか?
神尾「学園祭のイベントに呼んでいただいたときに、抽選で当たった学生の方へのプレゼントとして、お名前を入れてサインを書きました。が、漢字を間違えました…(笑)。“暖”って書きたかったんですけど、左側を“日”じゃなくて“目”にしちゃって。普段(漢字を)書いていないからだなって反省しました。」
桜田「この映画とはまた別の作品なんですけど、出演させていただいた作品の監督にお手紙を書きました。撮影スケジュールがタイトだったこともあって、あまり自分の思いや感謝を伝えきれなかったので、お手紙にしてお渡ししました。」
Q.完成した映画を見た感想を教えてください!
丈流と美優の成長過程も含めて、心が温まる(神尾)
過去パートと現代パートが合わさることで一層輝く作品(桜田)
神尾「心温まる映画だなと思いました。タケルとミユの関係性もすごい可愛らしく見えましたし、2人ともが成長していく過程も含めて、なんかほっこりしたというか、心が温まるなって。」
桜田「どのシーンを切り取っても、すごく素敵でした。私たちは現代パートの撮影しか参加できなかったので、過去パートの皆さんのシーンは、完成した映画で初めて見たのですが、過去パートと合わさることで、より一層この作品が輝いているなって思いました。」
Q.最後に、ニコラ読者にメッセージをお願いします!
神尾「『大きな玉ねぎの下で』は、見終わった後にちょっと前向きな気持ちになれる映画だと思うので、ぜひ勇気をもらってくれたら嬉しいです。そしてバレンタインにはぜひ手紙を渡してみてください。僕がもしバレンタインに本命チョコと一緒に手紙をもらえるなら、『あなたのことを思って作りました』って書いてあったら嬉しいな〜。」
桜田「2月ってみんな、 ちょっとドキドキするような時期ですよね。きっかけの一つとして、一緒に映画を見に行っていただけたら嬉しいです。そしてこの映画が、チョコレートを渡したり、お手紙を渡したりっていう、1歩進む勇気になればいいなって思っています。もし私が本命チョコに手紙を添えるとしたら、『夜な夜な作りました』って書くかな!(笑)」
INFORMATION
2月7日(金)公開! 映画『大きな玉ねぎの下で』
「大きな玉ねぎの下で」は、ペンフレンド(主に郵送での手紙交換のみで繋がっている友だちのこと)との恋が描かれた、爆風スランプによる1985年の名曲。タイトルの「大きな玉ねぎ」とは、日本武道館の屋根の上にあるオブジェのこと。40年愛され続けたこの名曲からインスパイアされた、手書きのぬくもりに包まれるラブストーリーだよ。