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2026.06.29

映画『Never After Dark』賀来賢人×稲垣来泉/クリエイティブなクロストーク「役者というのは平面を立体にする仕事」

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──『Never After Dark』の制作チームが、今回の作品作りにおいて最も大事にしていたことは何でしょうか。

賀来”楽しく作る”ということかな。今回の作品、すごくアナログなんです。今の技術ならCGでできてしまうようなところを、ほとんど手作業でやっているんです。例えば物が勝手に動くシーンは透明のテグスをつけて引っ張ったり、風で家の中が散乱するシーンは、本当に巨大ファンで風を起こしました。それは予算や現実的な問題ももちろんありますが、“みんなで映画を楽しく作っている”という、その空気を大事にしたい気持ちが一番大きかった。僕は映画制作ってやっぱり、“みんなで作っているんだ”という楽しさが一番にあってほしいと思っているんです。

──なかでも特に「この撮影は楽しかったな」と印象に残っていることを教えてください!

賀来:全部濃かったけど……一つあげるとしたら、夜中の撮影はやっぱり楽しかった。クライマックスあたりのシーンは深夜に撮ったものですが、僕も、周りの共演者もスタッフもみんな深夜テンションでちょっとおかしくなっているんですよ(笑)。大人の悪ふざけじゃないですけど、「映画撮ってるな~」という楽しさがありました。……深夜はクルミちゃん帰らなきゃいけなかったもんね、いないシーンの話でごめんね。

クルミ:いえ、私もすごく楽しい思い出がいっぱいあるんです!特におかしかったのは、私の役のビジュアルが「ストレッチマン」に似ているという話になって、スタッフさんたちからもふざけて「ストレッチマンさん、撮影お願いしまーす!」と言われていたこと(笑)。他にもひよこ豆とか、レモンちゃんとか、いろいろなあだ名で呼んでいただいた撮影期間でした(笑)。あと、今回の役は首から上しか映らない鏡の中で演じる場面がほとんどだったので、その制限の中でも、うまく表現できたと思えたときは嬉しかったし、楽しかったです。これまで自分の演技は動きに頼っていたのだと気づかせてもらえました。

──では、お二人がそれぞれ、このチームの一員として大事にしていたことも教えてください。

賀来お互いを尊重し、頼ること。今回、プロデューサーの仕事をやってみて特に思ったのは、日本の映画界にはスタッフもキャストも本当に素晴らしい方々がいるのだということでした。キャストのすごさは観ていただくみなさんにもわかりやすいと思いますが、スタッフも本当に優秀です。ものすごいスピードで何でもできるし、担当外の仕事でも、どんどん助けに入ってくれるんです。僕も本当にたくさん助けていただいたからこそ、全てのスタッフとキャストへのリスペクトを忘れないようにしていました。……実は今、映画のスタッフを目指す人が減っているというのが、日本映画界の一つの悩みなんですよね。今回の作品を通して、改めて「映画を作るって楽しいよ」ということを若い世代にも伝えていきたいと思いましたし、そのためにどうしたらいいんだろうと、考えるきっかけにもなりました。もしこの記事を読んで「楽しそうだな」と思ってくれる読者の子がいたら、すごく嬉しいです。

クルミ:賀来さんもおっしゃっていた通り、今回はスタッフの皆さんが本当に優しくて面白くて、私もカメラの外ではずっと笑っていたような現場でした。だからこそ私もまわりをよく見て、みなさんへの感謝を忘れないことを意識していました。あとは演技の面での話になりますが、今回の作品では“姉”としての意識も常に持つようにしていました。自分より10歳以上年上の穂志さんの、“お姉ちゃん”でいなくてはならなかったので。

──“姉”としての意識や空気感は、どんな風に作っていったんでしょうか。

クルミ:私自身姉がいるので、姉と私のいつもの空気感をトレースするような感じで、穂志さんとの間に姉妹らしい雰囲気を作れるように意識していました。穂志さんもずっと自然体でいてくださって、2人でいるときの空気もすごく心地よかったです。ちなみに2人でのラストシーンは、私から穂志さんにお願いして、ハグをしていただいてから撮影に挑みました。

賀来:あのシーン、何度観ても泣いちゃうんだよね。すごく素敵なシーンになったよね。

──たくさんのお話、ありがとうございました! 最後に、読者にメッセージをお願いします。

賀来:この作品はPG12指定なので、中学生の読者のみんなはギリギリ観られるくらいかな。もちろんホラー作品なので怖いシーンや、ヒヤッとするシーンはありますが、実は僕、ホラーが苦手なんです。そんな僕がなぜこの作品を作ったかというと、さっきクルミちゃんが言っていた姉妹愛や、登場人物のキャラクターにすごく惹かれるものがあったから。そして何より、「映画って楽しいんだ」と思ってもらえる作品になったと思いますので、友だちとお化け屋敷に行くような感覚で、キャーキャー言いながら観てもらえたら嬉しいです。観ていただいたあとには、みなさんの中に何か残る物があったらいいなと願っています。

クルミ:私がこの作品で特に好きなのは音響なんです。臨場感があって、視覚に加えて聴覚からも迫力を感じてもらえると思います。そして賀来さんもおっしゃっていた通り、怖いシーンだけではなく、感動できる部分もあります。いろいろな部分に着目しながら観てもらえたら、よりこの作品を楽しんでもらえるんじゃないかなと思います!

賀来:僕より見どころをいっぱい言ってくれてありがとう(笑)。


★取材こぼればなし★

「クルミちゃんが出ているニコラ、見たい!」と、取材現場に置いていたニコラを読んでくださっていた賀来さん。撮影では「せっかくニコラネットに出るんだから!」と、「せーの、ニコラ~!」のかけ声での撮影にもノリノリで応じてくださいました☆映画スタッフのみなさんも「ニコラの表紙にクルミちゃんがいる~!」と、ニコラでのクルミの活躍をすごく嬉しそうに見てくださっていました。

INFORMATION                              

大ヒット上映中!映画『Never After Dark』

<STORY>

霊媒師の妹・愛里と霊となった姉・美玖。全国の怪事件を解決して回っていた2人の元に「屋敷に出る男の亡霊を祓ってほしい」という依頼が舞い込むが、そこでは怪現象が次々と起こり…⁉︎ 真実のベールがはがされるにつれて浮かび上がってくる、 屋敷にひそむ秘密、 そして姉妹を縛る恐ろしい過去とは。

Photo/堤 博之Stylist/小林新[賀来さん分],金順華(sable et plage)[稲垣さん分] Hair&Make/西岡達也[賀来さん分] 池上豪(nicolashka)[稲垣さん分] Text/Ide Krone

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