「痛みを感じながら生きたい」薪剛との運命的な共通点—板垣李光人が語る『秘密～THE TOP SECRET～』

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ドラマ『秘密～THE TOP SECRET～』で主演・薪剛（まき・つよし）を演じる板垣李光人さんがニコラ3月号（1/31発売）に登場。たくさんの“秘密の質問”に“手書きプロフィール帳”まで、ティーン誌ならではな板垣さんをお楽しみに！　本誌発売に先駆けて、ニコラネット限定インタビューをお届け。＜板垣李光人の薪剛＞を紐解きます！

原作を一番最初に読んだ時の衝撃を届けたい

—オファーを受けた時の率直な気持ちは？

「ドラマの脚本を読む前にまず、原作を拝見しました。清水先生の美しい絵とセンシティブな事件で描かれる、深く濃い人間ドラマに衝撃を受けたんです。だからこそ、自分が＜実写化で薪剛を演じる＞ということは、ものすごく覚悟がいると感じました。実写化に不安を覚える方もいらっしゃると思いますが、そこを払拭できるよう作品をつくっていきたい。視聴者の方へも、自分が原作を一番最初に読んだ時の衝撃を届けたいと思っています」

抱きしめてあげたくなるようなキャラクターだと感じました

—板垣さんにとって“薪剛”はどんな人物でしょうか。

「他の役でももちろんそうですが、彼の場合はより“これまでの人生で何をどう積み上げてきたのか”が大事になってくると考えています。幼少の頃から壮絶な人生を歩んできてようやく出会えた“鈴木”（中島裕翔）という唯一寄りかかれる存在も、ある事件で失ってしまう。＜MRI捜査＞を正義だと信じ心血を注ぎますが“人の脳を見る”捜査が果たして正義だと言えるのか、という是非にも常に葛藤しています。そうやって生きてきたからこそ、“強い薪剛”がいて。でも本当の彼は“強い”のではなく“強くあろうとしている人間”だと思っています。強くないとまた何か大切なものや、自分自身を失ってしまう。本当の薪は心も弱く、繊細で孤独。抱きしめてあげたくなるようなキャラクターだと感じました」

大変な方が腕が鳴るというか、好きなんです

—そんな薪を演じるにあたり、心がけていることは？

「清水先生が描かれる線が細くきれいな薪は、ずっと捜査に没頭してきっと睡眠も食事もロクに摂らない人間。＜原作の薪＞を知っている方であれば、細くても“薪さんだな”と思って下さるはず。一方でドラマだけを観て下さる方もいると思うので、そう考えると体型のバランスがすごく難しい。薪はある程度訓練などを積んできている＜警視正＞という立場なので、そこの説得力は持たせたい。ジムに通って、4～5キロくらい体重を増やしました。＜原作の薪＞は崩さず、リアルな説得力を追求できるようビジュアルをつくっていきました。演じていく中で、薪は基本的にずっと大変だと思うんですけど……僕自身は大変なものの方が腕が鳴るというか、好きなんです。感情的にも肉体的にも大変なシーンがありますが、役者としてやりがいのある部分だと感じています」

痛みを感じながら生きたいと思います

—薪との共通点はありますか？

「共通点は、誕生日と血液型くらい（なんと2人とも、本日1月28日が誕生日！！）。薪はずっとロー（テンション）が張っている感じで、たまにパーンッとなる人。僕も基本ずっとローですが、パーンッとはならず、どちらかというと（感情を）鎮めるタイプ。彼とは本当に、寄り添って一緒に歩いていくという感覚で。薪として“溶けないといけない”と思っています。誰しもみんな、重さは違ど何かしらの十字架を背負って生きている部分があると思うので、痛みを感じながら生きたいと思います」

どんな環境でもフラットに自分自身でいること

—個性豊かな「第九」は室長・薪を筆頭に、信頼関係が生まれていきます。さまざまな現場を経験する板垣さんが、人と信頼関係を築くうえで大切にしているモットーは？

「歳上の方が多かった“家康”の現場（ドラマ『どうする家康』）では殿（松本潤）が結構食事会を開いてくださっていて。現場外でお話できる機会ってすごく大切だと思うんです。なので“いつもいるよね”と言われるくらい、ほぼ参加していました（笑）。そういう機会があれば、なるべく行きたいと思うタイプ。どんな場でも“自分自身でいること”が大事だと思っています。頑張っていると、相手にもその雰囲気が伝わってしまいますし、そうなるとお互い心が開きづらい。なるべく閉ざしていないフラットな状態でいることが大事なのかなと思っています」

＼ニコラ3月号もお楽しみに！／

Information

毎週月曜22:00～カンテレ・フジテレビ系で放送中！

ドラマ『秘密～THE TOP SECRET～』

STORY ▶︎ 死者の脳をMRI捜査でスキャンし、記憶を映像化して犯罪捜査を行う、科学警察研究所法医第九研究室＝通称「第九」。類まれな容姿に驚異的な記憶力と鋭い洞察力をもち、若くして「第九」の室長となった薪剛（板垣李光人）の指揮のもと、新人捜査官・青木一行（中島裕翔）らが難事件に挑む。©︎カンテレ

Profile

板垣李光人（いたがき・りひと）／2002年1月28日生まれ、AB型。『はたらく細胞』など話題作へ続々と出演。板垣李光人カレンダー2025.4-2026.3が3月15日に発売。圧倒的な演技力と類まれな美しいビジュアルで、虜になる人が急増中！

Photo/Kusumoto Takaki Stylist/Igarashi Takahisa Hair&Make/KATO(TRON)