声が小さいのを直したい【中学生の心とからだのお悩み】2024.02.21保健室

心もからだも大人に向かって成長するのが中学生。繊細な時期の誰にも聞けないお悩みに、各分野のプロフェッショナルが答えてくれるよ。悩んでいるのはあなただけじゃないかも。がんばれ！　中学生！

【質問】声が小さいのを直したい

私は小さい頃から声が小さく、習い事や学校でも、何度も「聞こえない」と言われてしまいます。自分では全力で声を出しているつもりなのに、他の人には聞こえていなくて、ずっと悩んでいます。

どうしたらいいのでしょうか？（中2・ネーコちゃん）

【回答】声が小さいのも個性の一部。まわりの人に理解してもらおう

人にはみんな個性があります。身長の高い人もいれば低い人もいるし、みんなでワイワイすることが好きな人もいれば一人で過ごすことを好む人もいる。体の面でも心の面でも、みんなそれぞれ個性があるのは当たり前のことです。声の大きい小さいや、高い低いがあるのも当たり前の個性ですよね。自分ではどうしようもない個性のことを人から言われるのは困ってしまうものです。ネーコちゃんも幼い頃から声が小さくて、何度も人から「聞こえない」と言われたら、人前で話すのがつらくなったり、緊張したりしてしまうのではないでしょうか。

こういう場合には、まわりが理解してくれることが一番だと思います。たとえば仲の良い友だちやご家族と話をしているとき、その人たちはネーコちゃんの声が小さくても話を聞こうと耳を傾けてくれますよね。ネーコちゃんの話を聞こうとして耳と心を傾けてくれる人には、あなたの言葉はちゃんと届くのです。このように、ネーコちゃんの個性に対する理解者を作ることだと思います。

まずは担任の先生やわかってくれそうな友だちに「声が小さいことで悩んでいる、自分でもみんなに聞こえるように努力をしているが、それでも聞こえないと言われてしまうのでつらい」ということを説明して理解してもらいましょう。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　がんばっているけれど、できなくてつらく感じているということを理解してくれた人は、ネーコちゃんが話そうとしたときに耳を傾けようとしてくれるはずです。ぜひ試してみてください。（臨床心理士・桝田智子先生）