寝不足以外にも原因がある? 10代が悩む“クマ”の実態【中学生の心とからだのお悩み】2024.06.19保健室

心も体も成長期にある中学生読者のみんなから、人に聞きづらいお悩みを募集してその分野のプロフェッショナルな先生に回答してもらうニコラ保健室。今回は目の下のクマに関するお悩みに、皮ふ科医・細野先生が答えてくれたよ。

【質問】よく寝るのにクマがひどい

私は本当によく寝るタイプで、毎日10時間ほど寝ています。それなのに、目の下にクマができてしまい、消えないです。どうしたらいいですか?(中2・いーさちゃん)

【回答】原因は主に3つ! 続くなら貧血の可能性も

十分に睡眠をとっているのにクマができてしまうのなら、他に原因がないかチェックしてみましょう。主な原因は次の3つです。


①長時間のスマホ、タブレット、テレビ、ゲーム

うつむいて明るい液晶画面を凝視していると、目の周りが血行不良になり、クマができます。特に寝る前に布団の中でスマホを見るのは絶対にやめましょう。ブルーライトの画面を見続けていると目が疲労するので、時々、目をぎゅっと閉じたりパッと大きく開いたり遠くを上下左右に見たりして目の筋肉を動かして下さい。

②運動不足や疲労、ストレス

これらの要因も目の周りを血行不良にし、うっ血した静脈血が透けて青紫色に見えます。クマをとるためにはゆっくり湯船につかって体全体を温め、血流をよくするとよいのですが、入浴が無理ならホットタオルで目の周りを温めるだけでもかまいません。目頭を中指で押さえ、次に目の下のほお骨の上側に押し付けるようにしながら指を耳の上まで動かしていくと、リンパの流れもよくなります。そして日中は元気に身体を動かしてストレスを発散させて楽しく過ごすと睡眠の質もよくなります。

③目の周りをこすることによる色素沈着

洗顔時にゴシゴシ洗ったり拭いたりしていると、まさつで色素沈着が起こり、茶色のクマになります。眠くなった時にこするのもNGですから、気をつけて下さいね。花粉症などアレルギーや皮ふ炎でかゆくなる人はついこすりがちなので、薬で早く治しておくことが大切です。小中学生は皮ふが乾燥しやすいので、乳液をつけて保湿するように習慣づけましょう。

クマが長く続いているようなら、貧血が原因ということもあるかもしれません。好き嫌いせずバランスよい食事を3食しっかり、よくかんで食べて下さい。ビタミンCを一緒にとると鉄分の吸収がよくなるので、食後のフルーツは最強です。学校では身体を動かして元気に過ごし、寝る前にはスマホを見ない、という生活を心がけてみて下さい。

お悩みに答えてくれた先生
皮ふ科医・細野久美子先生 (医療法人弘仁会 藤田病院)じっくり相談にのってくれる、アクティブで心優しい皮ふ科の先生。子どもはもちろん、動物や植物も大好き!

身近な人に聞きにくいお悩みがある子は、ニコラ保健室に相談してみてね。

ニコラ保健室では、ひとに相談しにくい体や心の悩み・疑問に答えます!なんでも相談してね。郵送のほか、FAX、メールでも受け付けているよ。編集部から直接連絡がいくことはありません。他の人(家族にも)には絶対に秘密を話しません。安心してね。

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ニコラ2024年7・8月合併号「誰にも言えない!心とからだの悩み nicola保健室」より

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